学校も急遽お休みになってしまったようで、ちょっと長い春休みには課題図書をご紹介しておきます。
「復活の日」は、小松左京が1964年に書き下ろしたSF小説です。
MM88という殺人ウィルス(正確には地球外の微生物由来の生物兵器)による世界の滅亡と、南極大陸にわずかに生きのびた人類の物語です。
管理人がこれを読んだのは、高校生のときです。ものすごい感銘を受けた記憶があります。
読書感想文用に選んだ本でしたが、感動して感想文が滅茶苦茶になりました。
小松左京(故人です)は世界でも有数のSF作家ですが、長編2作目でこの出来映えですから、とてつもない才能の持ち主でした。
のちに角川映画がかなりの製作費を注ぎ込んで映画化しましたが、こちらはお勧めしません。
必ず小説の方を読んでください。課題図書なので。
今から56年も前の小説とは思えない。管理人が生まれるよりも前に書かれた作品です。
当時の世界情勢を背景にしているので、東西の米ソ冷戦構造と、核による第三次世界大戦の危機感があります。
そしてその世界を瞬く間に滅ぼしてゆく生物兵器の緻密な設定と破壊力。
作品の根底に流れる人類への絶望と希望。
復活の日はまだ遠いのです。
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