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2019年02月18日

PSO2外伝 -それぞれの信念- 第三章 -それぞれの特徴-

――凍土探索から数週間

各々はそれぞれの任務をこなし、日々を追われていた

今日は久々の休日なので、チームルームで宴会を開く事になった

アークスシップにて、それぞれは必要なものを買いに行った

私は、酒類担当だった

カクテルやチューハイや何処か遠い惑星の日本酒等ありとあらゆる酒類を

適当にかごにつめていく

夕刻なので、レジは一般人やアークスで混み合っている

これは時間かかるな…どこも行列である

やれやれと思いながらも私は並んだ


――その頃

バーベキューの機材を買いに行ったロアシアは、一番早くチームルームに到着していた

「あいつらまだ来てないな、先に設置しておこう」

「自分も手伝うよ」

2人はテキパキと器用にバーベキューセットを組み立てていく

あっという間に完成した

しかし、温泉街でバーベキューって似合わなすぎなのでは?とシアは思った

でもまあ、みんなで楽しめるならそれでいいやと思った

ここ数ヶ月でこのチームも活性化してきた気がする

自分はチームにあまり顔を出せない程に多忙な日々が続いたせいか、乗り遅れた感も否めない

持ち前の歌唱力と明るさがあれば何とかなるだろう

自分の特技と言えば後は料理の腕があるくらいか

時刻は陽が落ちて辺りは暗くなりはじめていた

団長と他愛ない話をしながらメンバーの到着を待った



――なんでこうなったんだろう

両手、背中、頭に大量の荷物が私を支配する

事の発端はこうだ

私がレジで支払いを済まし酒類を袋に詰めていた時だった

女性陣と偶然にも遭ってしまった

「お、丁度いい所に男手が」

メリーは私に袋をぐいっと押し付ける

待て待て待って下さい!

私は心が男だけど身体は女なんです!

私は…昔の記憶がない

倒れていた所をアークスの施設に拾われて

数年間過ごして来た

覚えていたのは名前だけだった

性別は男だったはず

それは何故か鮮明に覚えている

だから、異性の身体だと気づいた時は焦った

色々不便で慣れるのに数ヶ月かかった

今でも異性の身体には抵抗があり恥ずかしい

その事実はまだ誰も知らない

だけど、みんなは私を女とは見ていない

華奢な身体ではあるのになんでだろう

「私は身体は女だけど?」

「身体は女、心は男。その名はあいゆん^p^」

どこかで聞いたフレーズを言うキー

「それに力ならメリーの方が」

「力が何だって?」

メリーは何処から出したのかリンゴを捻り潰す

ぐしゃっと嫌な音がした

「なんでもありません」

「ちょっと!食べ物を粗末にしないでよ!」

メルは潰れたリンゴを憐れむ

「と言う訳で、あいゆん荷物お願いね」

どういう訳なのかkwsk

「ぷみ、か弱いからあいゆんがいて助かる」

どこの口が言ってるんだ…

「頑張れ男の子!」

とキーが言う

「ごめんね、あいゆんお願いします」

メルだけ慇懃に礼をする

やれやれ仕方ないなとこの理不尽な出来事を受け入れてしまって現在に至る

もう手が千切れそう

誰も手伝ってくれないんですかね!?

これいじめだよね!

ちくしょー

私は最後の力を振り絞り全力疾走した



チームルームにつくと私は真っ白になった

燃えた燃尽きた…

そこへロアが来てカクテルを私に渡す

「お疲れさん、災難だったな(笑)」

「まー、みんながたのしけりゃいいさ」

「そうだな」

暗闇に瞬く星を眺めながら酒を飲む

「オレさ、このチーム作って良かったと思ってるよ」

「みんな変人で飽きないしな」

「はっはっは、それは言えてるな、そろそろ肉とか焼けた頃だろう、食いに行こうぜ」

「そうだな」

私はもう一度夜空を眺めた



「プミさん、それまだ焼けてないっすよ、その野菜はもうちょっと火を通すと美味しいよ」

肉やら野菜やらをシアが焼いてる

料理の知識も高く腕もいい

シアが焼いた肉は絶妙で上手い

「こんなおいしい肉、あたしたち買ったっけ?」

「それは自分が調達してきたものだよ、グワナーダの肉だよ」

ブーーー

「ぷみ、汚い…」

ぷみが咀嚼した肉片が私の頭についたんだが?

「あいゆんはもっと汚い!エンガチョー」

「おい!キー!」

「冗談ですよ、ドラゴンの肉だよ」

「おい!コラ!」

ぷみがシアを追いかける

「君達は本当に賑やかだね、ボクは楽しいよ」

ロアはメルの隣りで寝ていた

テーブルを見ると空き缶がけっこうある

相当飲んだのだろう

それで眠くなったのか

「全く手のかかる…ほらあいゆんこれで拭きな」

メリーはタオルをくれた

しかし拭いたところで匂いはとれない

後でシャワーを浴びよう

メリーは何だかんだいっても人一倍面倒見がいい

頼れる姐御ってとこだろう

頭を拭いていた僅かな時間に何が起きた?

大量に酒類が何処かに消えている

その何処かとはぷみの腹の中らしい

キーとメルが何やら必死に止めている

「待て!ここで脱ぐな!コラ!男は見ないで!」

シアは、後ろを向きながら後片付けを始めている

えーと何処からツッコメバイイカナ

「あいゆんも見るな!」

メルが空き缶を投げてそれが私に直撃した

な、ナイスコントロール

何時から起きたのだろう

ロアはプミを見つめている

「ロア^^何をみているのカナ?」

「え、いつ見るの?今でしょ!」

メルが必死に見えないようにするが

ロアはそれを遮ると凝視する

「ぷみ、もう身体あつい!」

「ちょ!」

意外にも力が強かったのかキーは阻止出来ない

私もつい目があちらにいきそうになるが

メリーが拳を鳴らしていて見るに見れない

蛇の生殺しのようだ

「最高だね!」

ロアの言葉が響く



いつの間に寝たんだろう

テーブルに俯せに寝てたせいか身体の所々が軋む

他のメンバーはまだ寝ているようだ

辺りはまだ暗い

日の出までもう少しといったところか

頂上にある露天風呂を目指した

誰もいないようだ

今のうちに身体を清めよう

まずは長い髪の毛から丁寧に洗って行く

なるべく自分の身体を極力みないように清めていく

いつになったら元の身体に戻れるんだろう

そもそも戻れるのか…

元々、女だったんじゃないのか

ただ記憶がないだけなんだ

そう思う事にした

「だ、誰かいるの!?」

「その声はキーか…」

「ちょちょちょ!なんであいゆんが」

「落ち着け!身体が女だからしかたないんだよ…

だからみんないない時間に入ってるんだけど、まさか先客がいるとはね。先に上がるよ」

「あ、いいよ!今来たんでしょ。あたし先に行くね」

湯煙で視界が悪いのが唯一の救いである

「いったあーい!」

転んだらしい

大方、石鹸でも踏んだんだろう

「大丈夫か?」

「平気!超平気だから!また後でね」

そそくさとその場を去る

太陽が上り辺りが明るくなりはじめた

そろそろ私も上がろう

私は露天風呂を後にした



テーブルがある場所へ戻ると何やら賑かだ

「昨日はいいもの見れたわ(笑)ありがとブミ」

ぷみは全身から疑問マークを出している

「ぷみ、何かしたの?」

「覚えてないんかーい」

すかさず、キーとメルのつっこみが入る

「?」

いつまでも疑問マークのプミ

どうやら酒を飲むと記憶喪失になるらしい

あんなことやこんなことしたのに覚えてないとかすごい

メルとキーがぷみに説明する

ぷみは段々赤面し、「もうお嫁にいけない」と何処かへ走り去った

あの変わり様はあるいみ神だね

「昨晩飲み過ぎたかな…二日酔いだ」

メリーは具合が悪そうだ

「みんな楽しんでたみたいだからいいんじゃないか(笑)」

あんなに散らかっていて惨状だったのに片付けたのはおそらくシアだろう

彼はすでに何処か任務にいったに違いない

昨晩はとても楽しかった

色々あったけど仲間ではっちゃけるのも悪くない

こうした日々がいつまでも長く続けばいい、仲間は最高だ

この日常を守る為に今日も任務に勤しむのであった

第3章-完-

続く
posted by managarmr at 20:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | PSO小説
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