この島の方言を見ていると、突然変異みたいな訳の分からない方言が時々出てくる。
豊年際にハーリー競争が昔からある。その船のかじ取り役は重要である。
かじ取り役のことを島の方言では、トウージーという。
なぜかじ取りが、トウージーなのか?
日本の言葉でいうと、統括、統治に当たり、つながるのではないかと思う。
統治が、トウージーになったのではないだろうか。
その昔、この島には、あまりものを書くという習慣がなかったのに不思議である。
昔から続くこの島のハーリー競争は、かじ取りが絶対の権限を持っており、完全に統括している。
言うなれば統治者が、トウージーになっているのだろう。
また女房、妻を、なんと言うかというと、トウージーのハイホンを2つとった、「トゥジ」と呼ぶ。
トゥジ(妻)は、家庭を賄い、やりくりする、言うなれば、家庭の統治者だ。
よって、トゥジと言われるのは、当たり前である。
友人のことを、島の方言では、ドゥシ、と言う。
友達という、複数、総称する場合は、普通、島の方言では、ERがつくが、この友人には、それが付かない。
友達は、ドゥシンキ、という。
この友達という、ドゥシンキは、他の方言と共通しない、変わり種だ。
この言葉がどこから来たのかわからないが、もしかすると、アフリカの山奥で、友達のことをドゥシンキ、というような所があるかもしれない。
渡り鳥が、その言葉をくわえ、島へポコリと落としていったかも?
種子が島で根付き、しっかり島の言葉になったような気がする。
友達の、友達は、みな友達だ。
ドゥシンキの、ドゥシンキは、みなドゥシンキだ。
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