2024年11月24日
1199 アッコにお任せしたーい
昔々南の小さな島では若い男女の巡り合い、恋愛やお見合い等ではなく、夜這いが結びつきの大きなきっかけであった、と曾祖父が話をしていた。
今では想像つかない面白い話がある。
小さな島に高島吉蔵、91歳のおじいちゃんがいた。
ばあちゃんは90歳で名前は明子、声と体が一回り大きく別名アッコと呼ばれ、
子供は無く仲の良いオシドリ夫婦。
祭りや行事等を先導、周りから信頼され羨ましがられていた。
おじいさんは年のせいか妄想なのか、あらぬ事を口走るようになった。
家で晩酌をしながらアッコばあちゃんにポツリとしゃべった。
なんと島一番の大金持ちで船を持ち船会社を経営している50歳前後の新一、母親大友良江に昔夜這いを仕掛け出来た子が新一だ。
バリバリ働き者で若かりし頃の俺に似ているであろうと褒めちぎり自慢をしたのである。
さあ大変な事が起きる予感。
島には飲み屋も無く祭りや結婚式や長寿の祝い等島中の人が集まりストレス発散派手に賑う。
そこでアッコバーさんのストレス、ヤキモチが炸裂したのだ。
新一の母親良江の髪の毛を鷲掴み、陰売女 泥棒猫 どうやって亭主を受け入れた。
大股おっぴろげ こうしたのか!
よくぞしゃーしゃーとした顔をしていられる、と噛付き祭りは修羅場と化した。
島中の話題でびっくりしたところだが、この吉蔵じーさんはまたあらぬ事を口走るのである。
郵便局長、五十がらみで一番やり手の男だ。
実はこの裕介の母親下村陽子、若い頃夜這いを仕掛けて出来た俺の種だ。
またあらぬ事を口走ってしまったのである。
これまたアッコばーちゃん大変だ。
島育ちの青年が成人式で、島中の人が集まってのどんちゃん騒ぎの祝いの場。
裕介の母、陽子に馬乗りバトル、島人の祝いの場の楽しみが修羅場と化し台無し。
話はここで終わらない。
吉蔵じーさんはあの診療所の息子、則夫の母親山城京子に私が若い頃夜這いを仕掛けて出来た子供だと・・・
二度ある事は三度ある。
今度は四人のタッグマッチ、女の戦いは恐ろしい。
祭りは全て中止。呪いが祟ったのか吉蔵じーさんは亡くなる。
これで一件落着と思いきや、今度はアッコばーさん、三軒へ乗り込み雀の涙の香典では済まない。
実の父親の香典だと、香典揺すりを初めたのである。
それにしても痴呆症や物忘れ、妄想などあるが三途の川を渡る手前の出来事は気を付けて欲しい!!
島人の願い、和田アッコさ〜ん アッコにお任せしたーい。
解決して・・・
1198 女の夜這い
ちなみに、この地区の島に、夜這いは、女がする事になっている島があるそうだ。
そんな島で生まれ育っていればよかった、と誰も思うだろう。
しかし、待てよ・・
もしかして夜這いを待ち続け、何時の間にか立つべきものも立たなくなる。
そしてご臨終、俺は何のために生まれたのか・・
考えないようにしよう・・・・・
女の夜這い。夜這いの作法は、ノーパンが原則だとの事。
ノーパンを方言ではマルバイと言う。
女の夜這いはマルバイだー!
あるボス的存在の女で、顔やプロポーションも十人並み。
その女は、島一番の人気者の男を自分が夜這をかける、と周りに案に振れ回っていたそうだ。
番長的存在だから、当然と考えていたのだろう。
ところが、ある女が、その番長には負けじとこっそり夜這いをかけてしまったのだ。
童貞、略奪だ!
さあ、その事がばれて大変だ。
番長は、手下も動員し、事あるごとにその女をいびり、虐めぬいたのである。
とうとうその女は、島にいられなく、こっそり出ていったそうだ。
以後、親兄弟にも連絡が取れず、生涯行方不明だったという。
しかし、その番長は、いじめの代名詞として、島中知れ渡り、最後まで、結婚出来なかったそうだ。
虐めをすると、結婚出来ない、と言う教訓として、今でも語り継がれ、虐めの事をその女の名前で呼んでいるとの事。
おい! スケバンごっこで、番町やってる女いないか。
あなたの噂は男達に知れ渡り、一生結婚なぞ出来なくなるぞ。
虐めは、よせよ。
虐めは結婚の敵!
それにしてもノーパン女の夜這い、来て欲しい・・
特に村はずれの一軒家で、チョンガー生活男がコチョコチョ台所に立ち、洗濯にトイレや風呂掃除、膝を抱いて寝ていると、つくずく思うもの。
しからば、念じに念じ、念じ続ければ、お夜這いさんが来てくれるのでは、と・・・
戸の隙間をつくり、真っ暗闇にし、待ち続けると気配がしたので、うす目で見ると、野良猫のお夜這いさん。
翌日枕元に小石を用意し、思い切り命中、以後ピタリと来なくなった。
諦める訳にはいかない、お夜這いさんを待ち続けて、一ヶ月半。
待望の、本物のお夜這いさんが来たのだ!
来た・来た・来たぞー!
台風通過後、どんよりと曇った闇夜の三時、うす目で見ると、昼間すれ違い時、笑顔で話しかけて来た、歳は三十前後で二年前より島に住み着いている、艶やかな一人身の女である。
逃げられるとまずいので、いびきをかく。
部屋の隅で闇に目を慣らせた後、いよいよ動き出した。
夏掛けの裾から潜り込み、しなやかなる指先の動き、当然パンツいっちょうはなんなく剥ぎ取られ、息子は直立不動の万全なる体勢。
なま暖かい風は下半身から全身を覆う。
大波、小波、漕ぐ舟は極楽の境地、奥歯が小きざみに舞い上がる。
あまりの腰の激しい使いに、全身の筋肉が収縮し炸裂、思いっきり突き上げた。
夏掛けがポロリ、と落ちた瞬間。
ギャー
ギ、ギャーーー
歯っ欠け婆バーだ!!!
閃光が全身を走り、生まれて初めて、夢で失神してしもーた。
南無・ 南無・・南無・・・・