だけどいいや・・・
おそらく、そばの下に、ご飯がたっぷり有るだろうと、一人合点し、空腹から湧き出る食欲と、生唾を飲み込む。
さあー食べようか!
初めての食べ物、食べ方が分かりません。
大もりの下に、お盆があるのですが、隣の客には敷いてありません。
注文を運ぶお盆を忘れ、そのうち取りに来るだろうと気を使い、お盆を横に置き、器を直接テーブルに置きました。
更に、ツユ壺の上に、ツユ入れが被せてあるのに、それが分からず大失敗の因。
ツユ壺に被せてあるツユ入れを、フタだと思い、伏せたままお盆の上へ置きました。
さて、その後どうやって食べるのか?
ハシでツユを確認。
そばを1本1本、ツユ壺に入れて食べるのか?
試しに1本やってみましたが、どうも具合が悪い。
腕組みをし、しばらく考えました。
どうしても、周りの視線が気になります。
過疎の村で外食とは関係なく育ったひかる、食事作法を知らずオロオロ上目使いに周りを伺う様子。
自信のない人は、特に目立ち過ぎます。
思案の末、見事な閃き。
ツユを上からかければ、その下にあるはずのご飯にも味が沁み込み、旨いだろう。
そうやって食べるんだ、と考え、思いっ切り、バサーとかけてしまったのです。
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