古老の話によると、昔、東南アジアや中国と直接交易し、アンナ村跡はベトナムのアンナンからの移住者村で、方言はベトナムとリンクしている、との事だが、本当かな?
島に人口が溢れ、繁栄していたと言う事は、マルコポーロの東方見聞録、黄金島、ジバングはこの島の事かな?
ロマン溢れる、ミステリー島だ!
縄算***前回紹介した住民登録台帳、これと同じような形をした、そろばんとは違う、この島独特の計算機が、あったという。
島の人はそれを、縄算と呼んでいたそうだ。
古老に聞いても、現物があったことは知っているが、なかなか原理まで覚えてる人はいない。
旧暦9月、暦上は10月であるが、それぞれの御嶽に集まり、願い事をする。
50数年ぶりではあったが、顔を出すと、年寄り達がびっくりしていた。
その時、出された食べ物であるが、横長のクッキーの形をした物に見覚えがあり、聞いてみると、島の人でこれを知らない人はいない。やはりお前は島ナイチャーかと言われる。
よく見ると、細い横長の中ほどに2本ほど線が入り、すだれのように、縦に筋が入っている。
このクッキー状の物、それが縄算の計算機を形どっているという。
それを食べ、より頭が良くなり、健康であって欲しい。
必ず9月の神事には、各家庭で、妙なクッキーを作るという。
その日も、いっぱい食べれば頭が良くなるさー、いっぱいいっぱい食べれ!、と。
これがまた、都会では味わえない珍味中の珍味で、桁違いに頭が良くなったように感じるから不思議だ。
子供の頃、母親に手伝わされ、作った記憶が蘇ってきた。
それにしても、縄算なる、計算機と原理、解明したいものである。
この頭の良くなるクッキー、メーカーが見ると製品化、飛ぶように売れる事、間違いなし!!
バレンタイン商品をはるかに凌ぐ商品開発になるだろう。
受験シーズン、入学祝など、殺到する事、間違いなし。
ひかるが菓子業界に居れば、間違いなくとんでもない商品開発をするだろう。
いつものように、海辺の休憩所の横で、一服しながら真っ赤な夕陽を眺めていた。
潮時は満潮で、砂浜にも珍しく観光客の姿は無かった。
すると、二十代後半と思われる女の子が、自転車で来るなり、私の存在も気ずかず、そのまま砂浜へ降りて行った。
波打ち際で止まるかと思ったのだが、その子はそのまま海の中へ、ブスブスと直っしぐらに歩き出した。
途中で止まるかと思うと、その子はさらに深い所へ、止まる事を知らない。
ありゃありゃ、入水自殺か?
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