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2024年06月07日

1235 土俵


結婚とは、育ちも境遇も違う者同士が、二人だけのルールの土俵を作るという事だ。
当然双方の親との事もあるので、更に土俵の外に大きな輪が出来る。
二人だけの土俵、子供が出来れば当然膨らむ事は事実である。
離婚劇というのは夫婦が描く土俵の形が、いびつになっているという事である。
二人で話し合い、丸い土俵に直せば良い事ではないか。
その努力をせず相手を罵るだけでは丸い土俵にはならない。
相撲はちょっとでも俵から出れば勝敗がつく。
夫婦の場合勇み足をしたとて、土俵を確認し維持していく確認が取れれば解決出来る。
よく性格が合わない、生活のすれ違い等と言うが、そんな事は結婚する前から分かっていたはずである。
丸い土俵を維持する努力を怠って罵る顔は見苦しいとしか言いようがない。
確かに土俵の上では睨み合いや突っ張り等、夫婦生活の中では結構バトルもあるかとは思います。
結婚生活そのものが一つの土俵であるという土俵論をしっかり持っていれば多少の事があっても土俵は保たれると思います。
親子川の字で寝ると言う例えもありますが、場合によって夫婦は川の字の片方が逆さまになったり、そういう事も起こり得るかも知れません。
土俵からはみ出したとしても同じ土俵で生きていく事を話し合うのも大事な事である。
結婚は素晴らしいと言う例を挙げてみよう。
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1234 鬼嫁


数年後女房を連れて島へ行った。
すると島のおじさんやおばさん達が私の女房を鬼嫁と呼んでいる。
東京から来た鬼嫁の顔が見たいから夜行くぞと言う。
鬼滅の刃と関係が有るのか、何んで鬼嫁にされたのか理由を聞くと、両親が上京した際、女房は私が夜な夜な焼き鳥屋で酒を飲んでいる体の為にと一生懸命野菜サラダを作って食卓に出していたのだ。
その野菜サラダがなんと鬼嫁の原因だった。
島では暑い為、腐るのが早い。取り立ての魚の刺身は生で食べるが、他は大体火を通して食べる習慣がある。
女房が一生懸命体の事を考えて出した、あの野菜サラダなるものは見た事も食べた事もない食べ物だった。
島へ帰ると、東京の嫁はあれは鬼嫁だ、葉っぱを水でチョロチョロと洗ってそのまま、料理もせずに食卓へ出す。
親を何んと思っているのか。
うさぎじゃないんだから、生の葉っぱを食えとはあまりにも酷過ぎる。
このままでは殺される、と急いで帰って来た、と言ったそうだ。
それで女房は鬼嫁という事になり、島中に伝わっていたのである。
夜、ひかるは必死で女房にだけは鬼嫁が耳に入らないよう冷や汗を流した。
習慣の違いと言うのは恐ろしい。
テレビでよく泥沼離婚劇が報じられる。
何を考えているのか、と言いたくなる。

1233 食器洗


吊り合いが取れない、習慣が違うという面ではいくらでも書きたてられる。
ひかるの田舎では人が亡くなった場合、頭を西向き、太陽が沈む方向にするのだ。
女房は北向きだと言う、さて布団やベッドにしても西向きと北向き、縁起が悪いので我が家ではやってはいけない事になる。
お互い譲らなければ夫婦喧嘩に発展する。
それでは子供達にどう教えようかという事になるが、我が家ではお母さんが亡くなった時は北向き、お父さんが亡くなった時は西向きにしろと言ってある。孫達の教育は自分達で判断しろ、と。
ひかるは長男なので南の島に住む両親の面倒を見ようと考え、まず一ヶ月間東京で同居する事をテスト的に試みた。
広い庭を用意、農業で長年生活した両親に家庭菜園をさせれば何んとか成るだろうという事で呼び寄せた。
すると、生活環境の違いがモロに出てきた。
周囲が12キロの小さな島、井戸はあるが汲み上げると海水だ。
現在のようにポリ容器のない時代だから飲料水は瓶に貯めて大事に使う。
それこそお金よりも一滴は貴重である。
水道が無いので食後の食器洗いも溜まり水で洗う。
呼び寄せた母親は、せめて食器洗いはさせてくれと言って、女房に一生懸命気を使う。
ところが水道を使った事がなく、ジャージャー流して洗う事は考えられない。
溜水で油ものの食器なども洗う。
女房がお願いだから、お母さんに食器洗いを止めさせてくれ、とてもじゃないが油がギトギトしていると言う。
下手をすると女房とのバトルへ展開する。
母に東京は水道料が基本料金で、いくら使っても料金は上がらない、流しぱなしでも問題ないと言って、何んとかバトルにならなかった。
共働きで子供達は学校、昼間隣近所に話し込む訳にもいかない。
退屈したのだろうか10日もすると島へ帰ると言い出した。
タイミング的にまだ早過ぎたかと考え、とりあえず島へ返した。

2024年06月06日

1232 交番


昭和30年代から40年にかけて沖縄出身者の心はかなり荒んでいた。
パスポートや離島と言う経済的なハンディ、或いは孤独や孤立等が原因だったでしょう。
犯罪のニュースには沖縄の苗字が結構出てきたのである。
それが偏見となってアパートには沖縄出身者の入居お断りという看板が出ていた程である。
ひかるは結婚にもろに反対され、最後は「犬や猫がくっつく訳ではない、式くらい挙げたらどうか」という相手の言葉に了解が取れたと飛び上がらんばかりに喜んだ。
しかし一緒にいたい気持ちが先走りし、結婚式の事など全く考えていなかったのです。
急ぎ結婚式を挙げなければと考えるのですがまったく金がありません。
悩んだ末、交番へ駆け込みました。
まだ24歳で明らかに田舎っぺの顔、沖縄の顔つき。
式を挙げなければ結婚出来ない、深刻に結婚したいと言う悩みは、なんと奇跡が起きたのです。
交番のお巡りさんが任せておけ、と引き受け警察官の専用結婚式場になっている虎ノ門ホールを保証人となってキープしてくれたのです。
考えられない奇跡です。パスポートを見、親身になっての計らい事でした。
今でもお巡りさんを見る度に、ご苦労さん、有難うといつも手を合わせています。
私はいかような事があっても、手錠を嵌められるような人間にだけは絶対にならない、と心に決めております。
警察関係者がこのブログを見、当時の担当者をルール違反だから、と罰せないでくださいね、もう時効ですから。
パスポート結婚、当時は珍しい国際結婚だった。
結婚の相談を交番に持ち込んだのは、ひかるくらいのものかな・・
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