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2019年01月07日
居合道についてとその魅力
どうもメルハバ!
今回は僕が生涯を通してやろうと思っている居合道についてです。
居合道は、多分武道経験者、特に剣道をやった人でないと耳にすることはあまりないかもしれません。正直に言うと、僕も実際に見るまでは聞いたこともありませんでした。
居合道の前進である抜刀術、又は居合術の起源は戦国時代まで遡り、居合道はそれを現代武道化したものです。
実際に行うことは、居合刀を腰に差し、袴着を着て型(かた)を行います。剣道のように誰かと対戦するような試合はありません。
僕はこの武道をいつ始めたかと言うと、実はトルコに行ってからです。
恥ずかしながら、日本にいた時は武道なんてせいぜい体育の授業でちょっとやった柔道くらいです。
そんな僕がなんで居合道を始めたのか?キッカケは日本からイスタンブールに来ていた範士八段の先生の演舞を見たからです。以来日本に帰国してからも、その先生の道場で続けており、やめるつもりはありません。これについては長くなるので、別にブログを書きます。
居合と聞くと、素早く刀を抜いて技を繰り出すイメージがあるかもしれませんが、本当の居合いの意味は戦闘場面に「居合わせる」と言う意味です。
もっと砕いて言うと、「日常状態から突然戦闘状態に入る」ということで、突然の戦闘場面に「居」、そしてそれに「合」わせるということです。戦国時代を想像してみて下さい。いつ、戦闘が起きるか分からない状態が当たり前だったと思うし、あの時代の武士達はそういう心構えでいたはずです。なので常日頃から戦闘場面に居合わせていたことでしょう。
居合道の型の一つ一つは、必ず納刀状態から行い、最後にまた納刀して一つの型となります。つまり、敵の突然の襲来に対し反応し、敵を倒す動きを行うのが一連の流れになります。
そして居合道で一番大切なのは、「敵がいることを想定した動きを行う」ということです。ですので切りつける場所や方角、そして当然相手がいる(と仮定する)方向を見なけれならないので、「目付け」もとても重要です。なので昇段審査や演舞大会では、いかに「本当に敵と対峙しているように見せるか」が採点に大きく響きます。
様々な場面を想定した型がありますが、全て共通する動きがあります。それは「抜刀」「切り付け」「納刀」「残心」です。残心とは、技の最後に刀を完全に鞘に納める直前、警戒心を解かず刀に手をかけた状態で数秒周囲に気を張りめぐらせる動作です。これは目の前の敵を倒した後、突然第二の敵が現れた時に素早く対応するための動きとして型に組み込まれています。
型には座った状態から始める型、立った状態から始める型があり、僕がやっている流派では例えば座り技の部では
「前後左右からの敵に反応する型」
「相手の太刀を受け流す型」
「足を狙った太刀を受け流す型」
等があります。
立ち技だと更に動作が激しいものが増え、複数を相手にする状況が主です。
「門の前での戦闘を想定した型」
「連行されている状態から奇襲する型」
「八方から襲い来る敵を倒す型」
更に、特殊な戦闘状況の場合を想定した型もいくつかあります。
「棚の下から奇襲する型」
「狭い通路での戦闘を想定した型」
「暗闇での戦闘を想定した型」
等々、実に多種多様なシチュエーションを想定した型がたくさんあります。
そして居合道には、もちろん様々な流派があります。
僕が学んでいる流派は2つあり、一つは「夢想神伝流」でこちらは刀一本で行います。この流派はとてもメジャーな流派で、僕は居合の基礎を学ぶのに最適な流派だと思っています。
もう一つは「荒木流」という大刀と小刀の二本を使う流派です。これは先生曰く、全国でもやっている道場が少ないレアな流派のようです。この荒木流は僕の先生がやっているからというのもありますが、「二刀流」というところと「レア」というキーワードが僕の心をくすぐったので好んで学んでいます。実際大小の刀を使った豪快な動きの技が数多くあるので、見てよし、やってよしな流派だと思います。
もし、これから居合道を始める方は、流派を選ぶのもそうですが、余裕があれば「連盟団体」も一緒に考えた方がいいです。とは言っても先に連盟を気にして入る人はいないと思うので、あまり深く考えなくてもいいかもしれませんが・・・居合道には複数の連盟があり、僕が加入しているのは「全国居合道連盟」という団体です。
なぜ考えた方がいいかというのには理由があります。僕は前に日本に帰ってきて間もないころ、しばらく家族がいる宮城県に住んでいたのですが、技を鈍らせたくないので近くにある居合道グループに場所を借りて何度かやったことがあります。そのグループは「制定居合」という12本の型のみを行う流派のみをやる連盟に所属しているグループでした。勧誘されましたが、12本しかやらないのは僕には物足りなく感じたのともう一つ、これは人によって意見が違うかもしれませんが、一度入った連盟から抜け出す場合は、取得している段を剥奪するなんてこともあるようなので断りました。
もちろん最初に大事になってくるのは、自分が見て気に入るかどうかだと思います。選ぶ際には当然流派の技を見て決めると思うので、「この流派をやりたい」と思ったらそれをやるべきだと思います。
僕はこの居合道を通じて手に入れたものが2つあります。一つは「生涯を通して頑張れる目標」と、「日本人としての誇り」です。これは外国に行ったから強く感じたのかもしれませんが、この居合道をやることによって自分が日本人だと胸をはることができるようになりました。
なぜなら僕はトルコに行って間もない時期に、「日本人ってなんなんだろう・・・」といつも考えていました。24年間日本に住んでたけど、特に外国人に教えられるようなことが無いように思えてた時期があったのです。もちろん日本人の考え方や、行動原理などは体に染みついていましたが、もっと視覚的に外国人に日本文化を伝えられるものを探していた時に、たまたま居合道に出会ったのです。
世界はすでにグローバル化しており、これから更にもっと外国が身近になってくると思います。今後外国に行く機会や住む機会、外国人と直接交流を持つことが増える中で、居合道に限ったことではありませんがこういった「純日本」的なものを身に付けるということは、僕は英語を覚えるよりも大切なことだと思っています。実際、この居合道を行うことによってトルコで日本関連のイベントに引っ張りだこになり、尊敬の眼差しで見られましたし、現地のTVにも出演しました。
このブログを見て、居合道に興味を持っていただけたら嬉しいです。始めるのに遅くはありません。僕の通っている道場には30代、40代から始めた人もいます。それに一度覚えてしまえば、刀さえあれば一人でもできるのでいくら年をとってもできますし、やはり「心技体」を鍛えるのは素晴らしいことですよね。
今回はこれで失礼します。ホシュチャカルン!
お名前.com
今回は僕が生涯を通してやろうと思っている居合道についてです。
居合道は、多分武道経験者、特に剣道をやった人でないと耳にすることはあまりないかもしれません。正直に言うと、僕も実際に見るまでは聞いたこともありませんでした。
居合道の前進である抜刀術、又は居合術の起源は戦国時代まで遡り、居合道はそれを現代武道化したものです。
実際に行うことは、居合刀を腰に差し、袴着を着て型(かた)を行います。剣道のように誰かと対戦するような試合はありません。
僕はこの武道をいつ始めたかと言うと、実はトルコに行ってからです。
恥ずかしながら、日本にいた時は武道なんてせいぜい体育の授業でちょっとやった柔道くらいです。
そんな僕がなんで居合道を始めたのか?キッカケは日本からイスタンブールに来ていた範士八段の先生の演舞を見たからです。以来日本に帰国してからも、その先生の道場で続けており、やめるつもりはありません。これについては長くなるので、別にブログを書きます。
居合と聞くと、素早く刀を抜いて技を繰り出すイメージがあるかもしれませんが、本当の居合いの意味は戦闘場面に「居合わせる」と言う意味です。
もっと砕いて言うと、「日常状態から突然戦闘状態に入る」ということで、突然の戦闘場面に「居」、そしてそれに「合」わせるということです。戦国時代を想像してみて下さい。いつ、戦闘が起きるか分からない状態が当たり前だったと思うし、あの時代の武士達はそういう心構えでいたはずです。なので常日頃から戦闘場面に居合わせていたことでしょう。
居合道の型の一つ一つは、必ず納刀状態から行い、最後にまた納刀して一つの型となります。つまり、敵の突然の襲来に対し反応し、敵を倒す動きを行うのが一連の流れになります。
そして居合道で一番大切なのは、「敵がいることを想定した動きを行う」ということです。ですので切りつける場所や方角、そして当然相手がいる(と仮定する)方向を見なけれならないので、「目付け」もとても重要です。なので昇段審査や演舞大会では、いかに「本当に敵と対峙しているように見せるか」が採点に大きく響きます。
様々な場面を想定した型がありますが、全て共通する動きがあります。それは「抜刀」「切り付け」「納刀」「残心」です。残心とは、技の最後に刀を完全に鞘に納める直前、警戒心を解かず刀に手をかけた状態で数秒周囲に気を張りめぐらせる動作です。これは目の前の敵を倒した後、突然第二の敵が現れた時に素早く対応するための動きとして型に組み込まれています。
型には座った状態から始める型、立った状態から始める型があり、僕がやっている流派では例えば座り技の部では
「前後左右からの敵に反応する型」
「相手の太刀を受け流す型」
「足を狙った太刀を受け流す型」
等があります。
立ち技だと更に動作が激しいものが増え、複数を相手にする状況が主です。
「門の前での戦闘を想定した型」
「連行されている状態から奇襲する型」
「八方から襲い来る敵を倒す型」
更に、特殊な戦闘状況の場合を想定した型もいくつかあります。
「棚の下から奇襲する型」
「狭い通路での戦闘を想定した型」
「暗闇での戦闘を想定した型」
等々、実に多種多様なシチュエーションを想定した型がたくさんあります。
そして居合道には、もちろん様々な流派があります。
僕が学んでいる流派は2つあり、一つは「夢想神伝流」でこちらは刀一本で行います。この流派はとてもメジャーな流派で、僕は居合の基礎を学ぶのに最適な流派だと思っています。
もう一つは「荒木流」という大刀と小刀の二本を使う流派です。これは先生曰く、全国でもやっている道場が少ないレアな流派のようです。この荒木流は僕の先生がやっているからというのもありますが、「二刀流」というところと「レア」というキーワードが僕の心をくすぐったので好んで学んでいます。実際大小の刀を使った豪快な動きの技が数多くあるので、見てよし、やってよしな流派だと思います。
もし、これから居合道を始める方は、流派を選ぶのもそうですが、余裕があれば「連盟団体」も一緒に考えた方がいいです。とは言っても先に連盟を気にして入る人はいないと思うので、あまり深く考えなくてもいいかもしれませんが・・・居合道には複数の連盟があり、僕が加入しているのは「全国居合道連盟」という団体です。
なぜ考えた方がいいかというのには理由があります。僕は前に日本に帰ってきて間もないころ、しばらく家族がいる宮城県に住んでいたのですが、技を鈍らせたくないので近くにある居合道グループに場所を借りて何度かやったことがあります。そのグループは「制定居合」という12本の型のみを行う流派のみをやる連盟に所属しているグループでした。勧誘されましたが、12本しかやらないのは僕には物足りなく感じたのともう一つ、これは人によって意見が違うかもしれませんが、一度入った連盟から抜け出す場合は、取得している段を剥奪するなんてこともあるようなので断りました。
もちろん最初に大事になってくるのは、自分が見て気に入るかどうかだと思います。選ぶ際には当然流派の技を見て決めると思うので、「この流派をやりたい」と思ったらそれをやるべきだと思います。
僕はこの居合道を通じて手に入れたものが2つあります。一つは「生涯を通して頑張れる目標」と、「日本人としての誇り」です。これは外国に行ったから強く感じたのかもしれませんが、この居合道をやることによって自分が日本人だと胸をはることができるようになりました。
なぜなら僕はトルコに行って間もない時期に、「日本人ってなんなんだろう・・・」といつも考えていました。24年間日本に住んでたけど、特に外国人に教えられるようなことが無いように思えてた時期があったのです。もちろん日本人の考え方や、行動原理などは体に染みついていましたが、もっと視覚的に外国人に日本文化を伝えられるものを探していた時に、たまたま居合道に出会ったのです。
世界はすでにグローバル化しており、これから更にもっと外国が身近になってくると思います。今後外国に行く機会や住む機会、外国人と直接交流を持つことが増える中で、居合道に限ったことではありませんがこういった「純日本」的なものを身に付けるということは、僕は英語を覚えるよりも大切なことだと思っています。実際、この居合道を行うことによってトルコで日本関連のイベントに引っ張りだこになり、尊敬の眼差しで見られましたし、現地のTVにも出演しました。
このブログを見て、居合道に興味を持っていただけたら嬉しいです。始めるのに遅くはありません。僕の通っている道場には30代、40代から始めた人もいます。それに一度覚えてしまえば、刀さえあれば一人でもできるのでいくら年をとってもできますし、やはり「心技体」を鍛えるのは素晴らしいことですよね。
今回はこれで失礼します。ホシュチャカルン!
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