2014年10月16日
NHK 朝ドラ マッサン、感想・あらすじ「ニッカウイスキー創業者夫妻がモデルに興味が沸く」
おはようございます、ecarです。
今日は【NHK 朝ドラ マッサン、感想・あらすじ「ニッカウイスキー創業者夫妻がモデルに興味が沸く」】 をお届けします。
国際結婚を描いた朝ドラとして
「風見鶏」
(1977年)を思い出した人も多いと思う。
「マッサン」
と同様、
大正時代の実在の人物をモデルにした朝ドラで、
神戸に初のパン屋さんを開いたドイツ人、
ブルックさん(蟇目良)と、
妻ぎんちゃん(新井春美)の半生を描いた。
平均視聴率38・3%、
最高視聴率48・2%。
朝ドラ全盛期の作品のひとつだ。
昭和の小学生は朝ドラをよく見ていて、
私もその1人だった。
国際結婚の苦労がユーモアを交えて生き生きと描かれ、
ブルックさんの人柄が街の人に慕われていく過程が好きだった。
ブルックさんが優しくてかっこよく、
ぎんちゃんと仲がいい。
男女設定が逆なだけで
「マッサン」
に通じる要素がたくさんあるのだ。
エリーが土足で畳に上がってしまうシーンなどを見ると、
ブルックさんもやっていたような気がして懐かしい。
屋根の風見鶏のフォルムや、
おいしそうなパン、
ブルックさん役の蟇目良が確か最終回に孫役で出てきて驚いたことなど、
いろいろ思い出してきた。
これも、
私的なマッサン効果である。
朝ドラや大河ドラマなどの一代記では
「こういう生い立ちでした」
と子役時代の基本情報から話を起こすことが多いが、
「マッサン」
は1話から
マッサン(玉山鉄二)と
エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)が夫婦として船旅で日本にやってくるところから始まった。
この主演について来いという、
堂々としたエンタメ性にくぎ付け。
能年玲奈が「あまちゃん」の1話で視聴者のハートをつかんだのと同じだ。
ニッカウイスキー創業者夫妻をモデルに、
フィクションとして再構成した物語。
2人の夢のスタート地点に立ち会ったことで、
苦楽を見届けるのが楽しみになった。
個人的に、
一代記のドラマを子供時代から長々と始めるパターンが苦手だ。
作品の世界観を背負い、
興行の成功、
失敗を決めるのは主演俳優である。
だから脚本も演出も共演者も、
いかに主演を魅力的に見せるかに腕をふるう。
であるのに、
そこを後回しにしたまま
「主演ではない誰か」
による年表のイントロが長いと、
もはやエンタメというより、
偉人の課題図書のように感じられてしまうのだ。
回想の多さが気になるものの、
1話から主役でエンジン全開の
「マッサン」
はやはり楽しい。
脚本は、映画
「パッチギ!」
「フラガール」、
NHK「とんび」などで知られる羽原大介氏。
生き生きとした人物描写とストーリー性を外さない作品歴を見れば、
「マッサン」
の味わいも納得なのだ。
朝ドラ史上初の外国人ヒロインとして、
米女優シャーロット・ケイト・フォックス(29)がマッサンの妻、
亀山エリーを演じている。このエリーが、
抜群にかわいいのだ。
表情豊かなキャラクターが、
笑って泣けての人情喜劇によく合う。
シャーロット自身、
記者発表の時にはまだ日本語を話せず
「役者の夢のために日本に来た」
という身の上。
彼女の女優人生が、
知らない土地で奮闘するエリーに重なって、
リアリティーがあるのだ。
泉ピン子にいびられても何かを学ぼうとする姿はかっこいいし、
相武紗季の嫌がらせにメラメラとにらみ返す人間味に爆笑させられる。
笑顔が底抜けで物語が暗くならないし、
「スコットランドに帰ろう」
というマッサンに激怒する涙にしびれた。
玉山とのコンビネーションにもつい見入る。
マッサンは、
エリーへの愛情と
「国産初のウイスキーをつくる」
という夢以外はいろいろと無策な人だったりする。
ガッツ先行型のマッサンと、
突破力がしなやかなエリーは超お似合い。
エリーの魅力は万国共通のもので、
あらゆる局面で
「エリーならどうする」
と興味が沸くのだ。
広島の実家編を経て、
「マッサン」の前半の舞台は大阪。
後のサントリー創業者との出会いなど、
興味をそそる面々との奮闘が描かれている。
そんな大阪編に、
関西出身の魅力的な俳優をがっちり配置。
ヘンな「なんちゃって関西弁」
に腰を折られる心配がなく、
作品の世界を集中して楽しめるのだ。
マッサンを演じる玉山鉄二は京都出身。
マッサンの師でありライバルとなる
「鴨居商店」
経営者役の堤真一は兵庫。
よどみのない会話のやりとりに臨場感があって、
2人のキャラの関係性がよく分かる。
そもそも、
この2人がツーショットで方言をやりとりをしているのを見たことがないので新鮮だ。
エリーへの腹いせに忙しい相武紗季は兵庫出身。
素直になれないヒール役を演じたら今やナンバーワンの女優だと思う上に、
自在な関西弁のおかげで腹の虫の微妙な居所まで伝わってきて、
なんとも愛着がわくキャラなのだ。
彼女がエリーに
「へたくそな日本語で何言うてもうそ臭い」
と言い放つセリフがあったが、
なんちゃって関西弁にも通じる話だと思う。
バラエティー番組で関西弁がここまで耳に慣れてしまった時代に、
ドラマという繊細な心の動きをなんちゃってレベルで押し切るのはもう無理に思える。
そこらへんを踏まえた「マッサン」の配役も、
テンポの良さを支えている。
本日も、最後までお読みいただきまして感謝いたします。
ありがとうございました。
それでは、「ごきげんよう」ecar
今日は【NHK 朝ドラ マッサン、感想・あらすじ「ニッカウイスキー創業者夫妻がモデルに興味が沸く」】 をお届けします。
国際結婚を描いた朝ドラとして
「風見鶏」
(1977年)を思い出した人も多いと思う。
「マッサン」
と同様、
大正時代の実在の人物をモデルにした朝ドラで、
神戸に初のパン屋さんを開いたドイツ人、
ブルックさん(蟇目良)と、
妻ぎんちゃん(新井春美)の半生を描いた。
平均視聴率38・3%、
最高視聴率48・2%。
朝ドラ全盛期の作品のひとつだ。
昭和の小学生は朝ドラをよく見ていて、
私もその1人だった。
国際結婚の苦労がユーモアを交えて生き生きと描かれ、
ブルックさんの人柄が街の人に慕われていく過程が好きだった。
ブルックさんが優しくてかっこよく、
ぎんちゃんと仲がいい。
男女設定が逆なだけで
「マッサン」
に通じる要素がたくさんあるのだ。
エリーが土足で畳に上がってしまうシーンなどを見ると、
ブルックさんもやっていたような気がして懐かしい。
屋根の風見鶏のフォルムや、
おいしそうなパン、
ブルックさん役の蟇目良が確か最終回に孫役で出てきて驚いたことなど、
いろいろ思い出してきた。
これも、
私的なマッサン効果である。
朝ドラや大河ドラマなどの一代記では
「こういう生い立ちでした」
と子役時代の基本情報から話を起こすことが多いが、
「マッサン」
は1話から
マッサン(玉山鉄二)と
エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)が夫婦として船旅で日本にやってくるところから始まった。
この主演について来いという、
堂々としたエンタメ性にくぎ付け。
能年玲奈が「あまちゃん」の1話で視聴者のハートをつかんだのと同じだ。
ニッカウイスキー創業者夫妻をモデルに、
フィクションとして再構成した物語。
2人の夢のスタート地点に立ち会ったことで、
苦楽を見届けるのが楽しみになった。
個人的に、
一代記のドラマを子供時代から長々と始めるパターンが苦手だ。
作品の世界観を背負い、
興行の成功、
失敗を決めるのは主演俳優である。
だから脚本も演出も共演者も、
いかに主演を魅力的に見せるかに腕をふるう。
であるのに、
そこを後回しにしたまま
「主演ではない誰か」
による年表のイントロが長いと、
もはやエンタメというより、
偉人の課題図書のように感じられてしまうのだ。
回想の多さが気になるものの、
1話から主役でエンジン全開の
「マッサン」
はやはり楽しい。
脚本は、映画
「パッチギ!」
「フラガール」、
NHK「とんび」などで知られる羽原大介氏。
生き生きとした人物描写とストーリー性を外さない作品歴を見れば、
「マッサン」
の味わいも納得なのだ。
朝ドラ史上初の外国人ヒロインとして、
米女優シャーロット・ケイト・フォックス(29)がマッサンの妻、
亀山エリーを演じている。このエリーが、
抜群にかわいいのだ。
表情豊かなキャラクターが、
笑って泣けての人情喜劇によく合う。
シャーロット自身、
記者発表の時にはまだ日本語を話せず
「役者の夢のために日本に来た」
という身の上。
彼女の女優人生が、
知らない土地で奮闘するエリーに重なって、
リアリティーがあるのだ。
泉ピン子にいびられても何かを学ぼうとする姿はかっこいいし、
相武紗季の嫌がらせにメラメラとにらみ返す人間味に爆笑させられる。
笑顔が底抜けで物語が暗くならないし、
「スコットランドに帰ろう」
というマッサンに激怒する涙にしびれた。
玉山とのコンビネーションにもつい見入る。
マッサンは、
エリーへの愛情と
「国産初のウイスキーをつくる」
という夢以外はいろいろと無策な人だったりする。
ガッツ先行型のマッサンと、
突破力がしなやかなエリーは超お似合い。
エリーの魅力は万国共通のもので、
あらゆる局面で
「エリーならどうする」
と興味が沸くのだ。
広島の実家編を経て、
「マッサン」の前半の舞台は大阪。
後のサントリー創業者との出会いなど、
興味をそそる面々との奮闘が描かれている。
そんな大阪編に、
関西出身の魅力的な俳優をがっちり配置。
ヘンな「なんちゃって関西弁」
に腰を折られる心配がなく、
作品の世界を集中して楽しめるのだ。
マッサンを演じる玉山鉄二は京都出身。
マッサンの師でありライバルとなる
「鴨居商店」
経営者役の堤真一は兵庫。
よどみのない会話のやりとりに臨場感があって、
2人のキャラの関係性がよく分かる。
そもそも、
この2人がツーショットで方言をやりとりをしているのを見たことがないので新鮮だ。
エリーへの腹いせに忙しい相武紗季は兵庫出身。
素直になれないヒール役を演じたら今やナンバーワンの女優だと思う上に、
自在な関西弁のおかげで腹の虫の微妙な居所まで伝わってきて、
なんとも愛着がわくキャラなのだ。
彼女がエリーに
「へたくそな日本語で何言うてもうそ臭い」
と言い放つセリフがあったが、
なんちゃって関西弁にも通じる話だと思う。
バラエティー番組で関西弁がここまで耳に慣れてしまった時代に、
ドラマという繊細な心の動きをなんちゃってレベルで押し切るのはもう無理に思える。
そこらへんを踏まえた「マッサン」の配役も、
テンポの良さを支えている。
本日も、最後までお読みいただきまして感謝いたします。
ありがとうございました。
それでは、「ごきげんよう」ecar
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