識者は会見の在り方に疑問を呈した。
専修大の山田健太教授(言論法)は長時間に及ぶ事は予想されたとしつつ「記者会見とは、質問する側の『専門知』に基づいて事実を究明する場」と語る。
専門知とは今回の場合、プライバシーを守って情報を取り扱う倫理や、フジの経営に関する最低限の知見だ。
フジと言う有名企業の会見は「インターネットメディアにとっては稼げるコンテンツだった」とも指摘。
「無秩序なネット空間がリアルの世界に降りてきた様だった。情報の受け手は、専門知が必要なジャーナリズム活動とネットの言論を区別する必要があるが、未だ過渡期なのだろう」
関西学院大の難波功士教授(メディア文化論)は「自分で直接取材せず、ジャーナリストを名乗る人も多い。
オープンな会見になれば、目立ったり、感情をぶつけたりする事が目的の参加者が増えるリスクはある」と語る。
会見を巡るフジの ” 迷走 ” の背景には世間とのずれがあったと分析。
「テレビ局は且つて『メディアの王様』だったが、ネットが普及した今は強大ではあっても1人のアクターに過ぎない」。
従来のやり方で理解されるとの思い込みがあったのではないかと指摘する。
「ネット広告の台頭の中で、似た様な番組が並ぶ事が多い民放が5系列も必要なのかと考えていたと思う。
以前の様な形になるかは分からない」
愛媛新聞 記事から
メディアも変わるだろう。