2024年04月07日
体育会系2/2
高校のとき私は寮生活をしていました。
親元を離れてみたかったのと、ひとりの先輩が手ぐすね引いて待っていたんです。
入寮式があるのは先輩から聞いていました。かなり手厳しいことも。
寮には広い食堂があります。入寮式当日の夜、夕食後にはそこにあるテーブルとイスが端に寄せられ、空いた床に先輩方がずらーっと座るんです。前には卓球台が置かれ、新入生がひとりずつ卓球台に上がって直立、挨拶をします。
「〇年〇学科○○○○です!」
という具合に。しかし
先輩にとって何か少しでも面白くないことがあると、すかさずやじが飛んできます。
「声が小さい!」
「背筋を伸ばせ!」
他にも
「出身地は?」
「特技は? ものまね? じゃやってみろ!」
など、思いついた質問を投げつけ、新入生を丸裸にしようとするんです。
我慢できず泣きだす学生もいました。
いまはもうこの時代だから、あのしきたりは続いていないでしょうね。
そして夜になるとときどき、先輩が部屋にやってくるんです。ものを売りに。仕送りが足りなくなり、小遣い稼ぎに売りに来たのでしょう。
その分、安かったですね。何を買ったかよく憶えていませんが、例えばジャケットが一着1,000円とか500円とか、ヘッドフォン300円とか、そんなレベルだったと思います。
憶えているのは、原付のスクーターが4,000円、変速機付きの原付バイク、ホンダ・ラクーンが7,000円でした。このラクーンは程度がよく、その後もしばらく乗っていました。片道130kmの旅も何度か行ったくらいでした。
体育会系って年功序列で年下からは怖い分、どこか潔いですね。
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