2023年12月03日
山田太一さん
脚本家の山田太一さんがお亡くなりになりました。私世代だと『ふぞろいの林檎たち』シリーズでご存じの方も多いのではないでしょうか。
私は山田太一さんの作品に、かなり影響を受けています。仮にドラマの番組予告があって、脚本が山田太一さんとあれば、それだけで見たくなる。そんな存在でした。
私が初めて山田太一さんの作品を見たのは、昭和51(1976)年だったと記憶しています。『男たちの旅路』シリーズです。当時は脚本家が誰か…など気にすることもありませんでした。
でも記憶には残ったんです。自殺志願者役の桃井かおりさんを、鶴田浩二さんが体をかけて説得 → 叱るシーンが印象に残りました。
以来、『男たちの旅路』シリーズの放映があれば、毎回見るようになり山田太一さんの他作品へも関心が広がっていきました。
『男たちの旅路』シリーズには名作、「車輪の一歩」があります。斎藤洋介さんのテレビドラマ初出演作品でした。斎藤洋介さん、熱演しています。当時私は中学生でしたが、
「なんだ?この役者は!」
とさえ思いました。
私は昨夜、山田太一さんの弔いに「車輪の一歩」を見たんです。
車輪の一歩が名作というのは、それまであまり理解されていなかった、車椅子を使用した人たちの生活を世間に知らしめ、また作品中では家から出ることのなかった車椅子生活の少女を皆で自立させる。そんな感動作品なんです。
だけど山田太一さん、これほどシリアスな物語、ストーリーにもかかわらず、随所随所にギャグを散りばめているんです。これはすごい。
おそらく、近日中にNHKでは追悼番組として、『男たちの旅路』シリーズを再放送するのではないでしょうか。もし、ご存じなければ「車輪の一歩」はご覧になって良いと思います。
山田太一さんのご冥福を、謹んでお祈り申し上げます。
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