2008年01月31日
アナンダ物語
私は日本食レストランを辞めてまた新しい仕事を探していました。
ある日、ジャパンセンターで求人の掲示板を見ていると、“○○ティールーム ウェイトレス募集”の記事を見たんです。
ウェイトレスと聞くと日本では大した仕事でもないし、皆がやってみたい仕事でもないと思います。
でもここロンドンではこのウェイトレスとしてカフェで働けると言う事がどんなに嬉しい事かロンドンで仕事を探している人ならわかると思います。
“行ってみよう”直ぐに電話をしました。するとご老人の様な男性が“もしもし”って出たんです。その時電話からのカフェの印象はとても小さなイギリス的な私が働いてみたいと思うカフェでした。まだ行ってもいなかったのですが、なんとなく電話からそう印象を受けたのです。
そっさく次の日面接に行きました。ある高級住宅地の一角にあり、やっぱり思ったとおり素敵なカフェだったのです。小さくてけれど重厚で落ち着ける内装、どこか中世のイギリス時代を思い出させてくれる雰囲気がありました。
“ここで働きたい”直ぐに思いました。地下のカフェルームに通されて椅子に座っていると、そこのオーナーが来ました。
スリランカ人のオーナーでした。イギリス人というイメージがありましたが、やっぱり紅茶はインドから来ているので、正しいのかもしれません。そのほうが・・。
「こんにちは、始めました」片言で日本語を話すオーナーのアナンダさん。ここで実名を出すのはここからアナンダ物語が始まるからです。