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2015年02月27日

紳堂助教授の帝都怪異考

紳堂助教授の帝都怪異考 エドワード・スミス

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 大正時代、帝国大学助教授の紳堂教授が帝都で起こる怪異を警察からの殺人事件から個人的な頼まれごとまでサラッと解決していき、それに振り回される助手・篠崎アキヲの手記。
 オカルトな事象を調べていったら人間の仕業とか科学トリック的なものではなく、本当の怪奇です。犯人はいたりもするので推理ものではあるけれど、それを求めて読むのはお勧め出来かねます。四部構成。

・・・香坂邸青年焼死事件・・・
 香坂邸の蔵で起きた焼死事件、亡くなった青年は立ったままの足のみを残して体は炭と化して横たわっている。持田警部の協力要請により紳堂は事件の解明をしていく。
 奇妙な死体が出来上がったのには魔人エフィリートが関わっており其れを使役したのは誰か?という感じですが最後の犯人との対峙は美青年設定の紳堂のスタイリッシュさ押しw。

・・・小石川怪画・・・
 美青年紳堂はモテます。そして節操なし。
 そんな紳堂の数いる恋人の一人の家で夜な夜な唸り声が聞こえ掛け軸から異形ものが出て来るという相談を受け成敗しにでかけていく。
 格好良く掛け軸から出てきたものを紳堂が成敗!が見所なのかな。

・・・秘薬の効き目・・・
 紳堂、惚れ薬をアキヲに飲ませてみました。
 女たらしでイケメンの助教授は実はアキヲ君が好き、という何とも少女マンガ的な話。
 あ、アキヲ君は男装の女子です。香坂邸の事件のオチですが…。

・・・沙世・・・
 恐ろしげな人形師とその娘・沙世の切なくておぞましい事件。アキヲ君、命の危機。
 アキヲ君は男装なので当然と言えば当然ですが完全男の子と思われ好意を寄せられた沙世と友達として仲良くなるが、人形師である父はアキヲを利用する気満々。
 重めでちょっとグロい、サスペンス。
 紳堂のソレ、アリ?な超人的アクションありますw。

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posted by 那由他 at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

不思議絵師 蓮十

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 複雑な過去を持ち、描いた絵が命を持ってしまう不思議な力を持った江戸時代の美貌の絵師・石蕗蓮十が自分の力のせいだったり、そうでなかったりで巻き起こる事件を地本問屋・水鏡堂の小夜お嬢さんや歌川国芳と解決していく。
 蓮十は自分に思いを寄せる明るく闊達な小夜の気持ちにとことん鈍感でお人よし、内容的にはラノベ的。
 三部構成でサラッと読めます。


 第一話 真冬の幽霊
 自分が描いた絵から出てきた蛙と兎と亀がやいのやいの言う長屋に一人暮らしの蓮十、以前に描いた相模屋の亡きお内儀の絵が夜な夜な抜け出すという話を聞き、自分が描いた為にそんなことが起きたのかと事の真相を探る。
 前のお内儀さんと新しい後妻さんのどっちが、っていう話だけどまあその辺はなんとなく初めからわかるので謎解きというよりはサスペンスですかね。

 第二話 絵くらべ
 国芳登場回。歌川国芳・実在した歌川一門の絵師、猫好きで有名。検索すると春画も結構出てきちゃうので注意。
 料理屋・卯波の襖絵を国芳と蓮十が一対ずつ描き出来を競うという仕事を季節ごとに行っている。
 夏、秋、冬、春と絵を描いていくが夏と春に絵に熱中するあまり抜け出ないように絵に綻びを作るのを忘れ出てきてしまって一騒動。ドタバタ劇。

 第三話 桜褪め
 さくらざめ。町でも人気の火消しと冴えない妻の切ない話。
 町で付け火の事件が連発し蓮十が疑われるが蓮十やその他の目撃証言から、蓮十が刺青の下絵を描いた火消しの背中から抜け出た女の仕業ではないかと思った蓮十。事件の真相を小夜と一緒に探っていく。
 

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posted by 那由他 at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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