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2016年02月11日

怪ほどき屋

怪ほどき屋 南沢径

怪ほどき屋 (角川ホラー文庫)

新品価格
¥562から
(2016/2/11 14:13時点)


 
  今までいい加減に依頼をこなしていた霊能者・多賀宮善は様々な霊に恨みを買い毎夜うなされる日々を送っていたが、仕事を紹介してくれる英国パブの店主に促され糸を解くという奈(にのまえ)と怪力の雪緒と一緒に怪事件を解決していくミステリー。

第1話 鬼穴に入らずんば鬼児を得ず
 大臣政務官の娘が鬼に襲われるという依頼を聞き鬼退治に出かけた多賀宮。そこには自分たちも依頼を受けてきたという奈と雪緒。
鬼につけられたと言う傷が生々しいその少女がどうして鬼に選ばれてしまったのかを一家や現れた鬼に多賀宮を囮にしつつ雪緒に鬼と戦わせながら聞きだし、奈は事件の起因を見極め解決。

第2話 季節はずれの角火
 中軽井沢の資産家の老婦人宅に海外から送られてくる謎の刃物。やがて大きな包みが届くと屋敷の中で不審な男を目撃するようになるが男が入っていったという物置を見ても人影は無い、それどころかそれまでに送りつけられて来ていた刃物も消えており、近所では通り魔事件が発生していた。依頼を受けた三人は出向くが見事に多賀宮は奈に囮に使われこの世ではない空間にまで落ちてしまう。

第3話 花はまだ小さいけれど
 妖怪による身代金誘拐事件の発生と言う妙な事件に面白がる奈。ウキウキで宮崎の田舎にある「まま林」という曰く付きの林へ出かけていく。土地神や異形の怪が絡んでくるが前二つの話程は重くない話。

 起きてる事件は何だか生臭い感じの事件だけど奈のかる〜い感じと多賀宮のいい加減すぎる人生観が楽しいです。雪緒の正体にドン引きしないどころかちょっとドギマギしている多賀宮すごいな、と。
 毎度酷い目に遭わされながらも奈と仕事をするうちそれまでの業で蓄えられた霊からの恨みが解けて眠れるようになった多賀宮は二人と仕事を請け負うようになる感じがコンビものとしても面白い。この先二巻三巻と奈や雪緒の過去が明らかになります。


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posted by 那由他 at 14:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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