2022年03月09日
ムカつく、面倒くさい、細かい…全サラリーマン共通の敵「厄介な上司」をうまくスルーする方法
厄介な上司とうまく付き合うにはどうすればいいのか。「他人を変えることはできない。だが、相手の『いいところ』を探すことで見方を変えることはできる」という。
「全サラリーマン共通の敵」との向き合い方
この文章では、かつての僕のように会社でもがいている人たちに向けて、どうしても気持ちの乗らない仕事や、ムカついてしょうがない上司と、書くことを武器にどう向き合っていけばいいのかについてお話しさせていただく。
全サラリーマン共通の敵が上司である。とりわけ厄介な上司は強大な敵である。
ゴキブリのような生命力を持ち、防弾ガラスよりも厚い面の皮をかぶり、風よりも早く風を察知する風見鶏のような人種である。
厄介な上司の下に配属されたとき僕らはどうすればいいのか。
森の中でクマさんに出会ったときを想像してみてほしい。
死んだ真似をすればいいのか。すたこらさっさと来た道を逃げればいいのか。木に登ってやりすごせばいいのか。上司は森のクマさんよりも恐ろしい。
無駄に部下に対する眼力だけは発達しているため、僕らを見逃してはくれない。逃亡はできない。反抗的な態度を1ミリでも見せようものならハラスメントギリギリの言動で追い詰め、心神を衰弱させて、意のままに動かそうとするだろう。
僕らにできることは、厄介な上司とどう付き合えばいいのか、知恵をしぼって考え、自分の中にある武器をもって立ち回ることである。
■書くことで冷静に分析できる
なんとなくムカつく、面倒くさい、細かい、生理的に無理。避けたくなる理由は、厄介上司の数だけ存在すると言ってよい。
「この人、イヤだ」というマイナスの感情はとても強いものであり、厄介な上司のプラス面があっても、打ち消されてしまうものだ。
奥様が激怒しているときに、怒りを静めるために好物のケーキを持って帰っても「今は要らない! ケーキで釣るとかバカにしているのか」とかえって怒りの炎を強める結果になるのとよく似ている。
厄介は強大だ。打ち消せない。僕らにできることは、厄介さの許せるラインを高めに設定して、そのラインを越えたときには行動を起こすが、越えないかぎりは我慢することを誓うのである。
厄介な上司がいたら、感情にとらわれずに分析してみよう。冷静に分析する際には書くのがベターである。
厄介な上司を能力と厄介度で分類すると4パターンになる。
@有能/よい
A有能/厄介
Bイマイチ/よい
Cイマイチ/厄介
@やCは対応が簡単である。受け入れるか(@)、社内ハラスメント担当に訴える(C)などの行動にうつればよい。
問題はAとBである。AからBのあいだに先述の許せるラインを設定し、上司の言動を落とし込む。例えば「大声を出す」ならラインを越えている、というように。実際に図に書いてみて「ここから上は絶対に許さない」と意識しておくといい。あまりにもアウトな言動が続くようなら環境を変えるほうを選ぼう。
■厄介な上司を選んでいるのは自分自身
人間は直らない。一般的に上司という存在は先輩・年上であることが多い。人間は年齢を重ねることで間違った方向に強固になり折れにくくなっている。環境を変えよう。
親は選べないが、上司は選べる。職場を変えたっていいし、上司を追っ払うような行動を起こしたっていい。自由だ。今の仕事があるから……という言い訳は成立しない。多少の不便はあっても、今取り組んでいる仕事はどこでもできる。
上司を許容し、選んでいるのは、他でもない、あなた自身なのだ。なので、厳しい言い方をするが、選んだのなら受け入れるしかない。
ポケモンでピカチュウをなかなかゲットできず、いまいちなポケモンと旅するように、厄介な上司とうまく付き合って、戦っていくのである。上司が気に入らなかったら、ポケモンのように交換してしまえばよいのだ。
上司を選んだのはアナタである。ポケモンのように上司を交換できないなら、選んでしまった責任と諦念をもって事実を受け入れよう。諦念をもって受け入れることからはじまるのである。
立ち回り方は「無になる」「一定の距離を置く」「接近戦を仕掛けて乱戦に持ち込む」など、いろいろあるので、各位、好きな方法、合った戦法をセレクトしていただきたい。ただし、厄介な上司との距離を詰めて同じレベルで醜い戦いをするのはおすすめしない。心身の消耗が激しいし、「あの上司と同レベルの人間」と見られるのは、社内ではマイナスでしかないからである。
■どんな人にも必ずよい部分は見つかる
上司は選べる、断捨離できる。にもかかわらず上司と付き合っているのは、あなたの選択である。覚悟を決めて、厄介さと向き合おう。厄介な上司との付き合いは、持久戦である。一から十まで厄介さで構成されている上司はいない。
ミスをした部下を抹殺するかのごとき勢いで罵倒する鬼上司であっても、帰り道、雨にぬれた子犬を自宅に連れ帰っている優しい人物であるかもしれない。子犬への優しさをなぜ部下に向けられないのかという疑問は置いておいて、完全無欠の悪上司は存在しない。
向き合おうと決めた厄介な上司を分析・分解していけば、よいところが見つかる。参考になるのが「よかった探し」である。
僕がティーンだった頃にテレビ放映されていた世界名作劇場の名作『愛少女ポリアンナ物語』で登場するゲームである。物語の詳細はウィキペディアなどで各自調べていただきたいが、ひとことでまとめると厳しい境遇におかれた主人公ポリアンナが負けずに頑張る物語である。全サラリーマンに見てもらいたい傑作だ。
厳しい境遇を乗り越えるためにポリアンナが採用した遊びが「よかった探し」だ。どんなに不幸な出来事があっても、また、どれほど性格が悪い人物がいても、よい部分はあると信じて、「よかった」を見つけ、それを糧に歩いていくというゲームである。
探しにくい「よかった」のほうが「よかったは大きい!」ととらえるのだ。ただし、ポリアンナのように人生のあらゆるシーンで「よかった探し」をしていると、24時間ポジティブ人間と揶揄(やゆ)されるのでご利用は気を付けてもらいたい。
■言葉にすることで意識に強く刻まれる
この「よかった探し」を厄介な上司限定でつかってみるのだ。厄介な上司であればあるほどよかった探しを通じてよかった点がみつかったときの感動は大きい。厄介な上司の「よかった」は希少だ。見つからない。その「よかった」を手帳やノートに書いておく。心でよかったと思うより、言葉に落とし込むことで「厄介な上司でもよいところはある」と意識に強く刻まれる。
実は『愛少女ポリアンナ物語』でも、登場人物のジェミーがよかったを「喜びの本」と名付けられたノートに書き留めていて、「よかった探しの天才」とポリアンナから褒められるシーンがある。書くことの優位性を世界名作劇場が証明しているのだ。
厄介な上司の厄介さからよかった点を抽出して、向き合っていくためには、圧倒的少数のよかった点を意識に強くもたなければ無理である。
そのためには、数少ない「よかった」を意識に持ち続けることだ。そして、上司のよかった探しを継続すること。ある程度の期間、「よかった」を探し続ければ、厄介な上司のうち数パーセントはよい要素があることがわかる。よかったと書き留めることでよかったの蓄積ができるようになる。僕らの手帳がポリアンナの喜びの本になる。
■そもそも「思い通りにいくこと」なんて少ない
厄介な上司をテーマに書いてきたが、よかった探しメソッドは、仕事におけるあらゆるものに使える。同僚や部下といった人物だけではなく、どうしても気分がのらない仕事、自分の希望に沿わない研究といった仕事そのもの、または、朝起きて会社に行きたくない、仕事をしているだけで眠くなる、といった気分や体調といったものまで、よかった探しをして「よかった」を抽出すれば前を向いて歩けるようになる。
働いているうちに出会える「よかった」は少ない。貴重な資源だ。それを、「よかった!」と思うだけではもったいない。言葉に落とし込んで書き留めることで、意識に残り、蓄積になる。
この文章は厄介な上司とどう付き合えばいいのかをテーマに書かれたものだ。だが、働くうえで必ず直面する「思い通りにいかない要素」とどう向き合えばいいのかという問題の、ひとつの解決策になっているはずだ。
「全サラリーマン共通の敵」との向き合い方
この文章では、かつての僕のように会社でもがいている人たちに向けて、どうしても気持ちの乗らない仕事や、ムカついてしょうがない上司と、書くことを武器にどう向き合っていけばいいのかについてお話しさせていただく。
全サラリーマン共通の敵が上司である。とりわけ厄介な上司は強大な敵である。
ゴキブリのような生命力を持ち、防弾ガラスよりも厚い面の皮をかぶり、風よりも早く風を察知する風見鶏のような人種である。
厄介な上司の下に配属されたとき僕らはどうすればいいのか。
森の中でクマさんに出会ったときを想像してみてほしい。
死んだ真似をすればいいのか。すたこらさっさと来た道を逃げればいいのか。木に登ってやりすごせばいいのか。上司は森のクマさんよりも恐ろしい。
無駄に部下に対する眼力だけは発達しているため、僕らを見逃してはくれない。逃亡はできない。反抗的な態度を1ミリでも見せようものならハラスメントギリギリの言動で追い詰め、心神を衰弱させて、意のままに動かそうとするだろう。
僕らにできることは、厄介な上司とどう付き合えばいいのか、知恵をしぼって考え、自分の中にある武器をもって立ち回ることである。
■書くことで冷静に分析できる
なんとなくムカつく、面倒くさい、細かい、生理的に無理。避けたくなる理由は、厄介上司の数だけ存在すると言ってよい。
「この人、イヤだ」というマイナスの感情はとても強いものであり、厄介な上司のプラス面があっても、打ち消されてしまうものだ。
奥様が激怒しているときに、怒りを静めるために好物のケーキを持って帰っても「今は要らない! ケーキで釣るとかバカにしているのか」とかえって怒りの炎を強める結果になるのとよく似ている。
厄介は強大だ。打ち消せない。僕らにできることは、厄介さの許せるラインを高めに設定して、そのラインを越えたときには行動を起こすが、越えないかぎりは我慢することを誓うのである。
厄介な上司がいたら、感情にとらわれずに分析してみよう。冷静に分析する際には書くのがベターである。
厄介な上司を能力と厄介度で分類すると4パターンになる。
@有能/よい
A有能/厄介
Bイマイチ/よい
Cイマイチ/厄介
@やCは対応が簡単である。受け入れるか(@)、社内ハラスメント担当に訴える(C)などの行動にうつればよい。
問題はAとBである。AからBのあいだに先述の許せるラインを設定し、上司の言動を落とし込む。例えば「大声を出す」ならラインを越えている、というように。実際に図に書いてみて「ここから上は絶対に許さない」と意識しておくといい。あまりにもアウトな言動が続くようなら環境を変えるほうを選ぼう。
■厄介な上司を選んでいるのは自分自身
人間は直らない。一般的に上司という存在は先輩・年上であることが多い。人間は年齢を重ねることで間違った方向に強固になり折れにくくなっている。環境を変えよう。
親は選べないが、上司は選べる。職場を変えたっていいし、上司を追っ払うような行動を起こしたっていい。自由だ。今の仕事があるから……という言い訳は成立しない。多少の不便はあっても、今取り組んでいる仕事はどこでもできる。
上司を許容し、選んでいるのは、他でもない、あなた自身なのだ。なので、厳しい言い方をするが、選んだのなら受け入れるしかない。
ポケモンでピカチュウをなかなかゲットできず、いまいちなポケモンと旅するように、厄介な上司とうまく付き合って、戦っていくのである。上司が気に入らなかったら、ポケモンのように交換してしまえばよいのだ。
上司を選んだのはアナタである。ポケモンのように上司を交換できないなら、選んでしまった責任と諦念をもって事実を受け入れよう。諦念をもって受け入れることからはじまるのである。
立ち回り方は「無になる」「一定の距離を置く」「接近戦を仕掛けて乱戦に持ち込む」など、いろいろあるので、各位、好きな方法、合った戦法をセレクトしていただきたい。ただし、厄介な上司との距離を詰めて同じレベルで醜い戦いをするのはおすすめしない。心身の消耗が激しいし、「あの上司と同レベルの人間」と見られるのは、社内ではマイナスでしかないからである。
■どんな人にも必ずよい部分は見つかる
上司は選べる、断捨離できる。にもかかわらず上司と付き合っているのは、あなたの選択である。覚悟を決めて、厄介さと向き合おう。厄介な上司との付き合いは、持久戦である。一から十まで厄介さで構成されている上司はいない。
ミスをした部下を抹殺するかのごとき勢いで罵倒する鬼上司であっても、帰り道、雨にぬれた子犬を自宅に連れ帰っている優しい人物であるかもしれない。子犬への優しさをなぜ部下に向けられないのかという疑問は置いておいて、完全無欠の悪上司は存在しない。
向き合おうと決めた厄介な上司を分析・分解していけば、よいところが見つかる。参考になるのが「よかった探し」である。
僕がティーンだった頃にテレビ放映されていた世界名作劇場の名作『愛少女ポリアンナ物語』で登場するゲームである。物語の詳細はウィキペディアなどで各自調べていただきたいが、ひとことでまとめると厳しい境遇におかれた主人公ポリアンナが負けずに頑張る物語である。全サラリーマンに見てもらいたい傑作だ。
厳しい境遇を乗り越えるためにポリアンナが採用した遊びが「よかった探し」だ。どんなに不幸な出来事があっても、また、どれほど性格が悪い人物がいても、よい部分はあると信じて、「よかった」を見つけ、それを糧に歩いていくというゲームである。
探しにくい「よかった」のほうが「よかったは大きい!」ととらえるのだ。ただし、ポリアンナのように人生のあらゆるシーンで「よかった探し」をしていると、24時間ポジティブ人間と揶揄(やゆ)されるのでご利用は気を付けてもらいたい。
■言葉にすることで意識に強く刻まれる
この「よかった探し」を厄介な上司限定でつかってみるのだ。厄介な上司であればあるほどよかった探しを通じてよかった点がみつかったときの感動は大きい。厄介な上司の「よかった」は希少だ。見つからない。その「よかった」を手帳やノートに書いておく。心でよかったと思うより、言葉に落とし込むことで「厄介な上司でもよいところはある」と意識に強く刻まれる。
実は『愛少女ポリアンナ物語』でも、登場人物のジェミーがよかったを「喜びの本」と名付けられたノートに書き留めていて、「よかった探しの天才」とポリアンナから褒められるシーンがある。書くことの優位性を世界名作劇場が証明しているのだ。
厄介な上司の厄介さからよかった点を抽出して、向き合っていくためには、圧倒的少数のよかった点を意識に強くもたなければ無理である。
そのためには、数少ない「よかった」を意識に持ち続けることだ。そして、上司のよかった探しを継続すること。ある程度の期間、「よかった」を探し続ければ、厄介な上司のうち数パーセントはよい要素があることがわかる。よかったと書き留めることでよかったの蓄積ができるようになる。僕らの手帳がポリアンナの喜びの本になる。
■そもそも「思い通りにいくこと」なんて少ない
厄介な上司をテーマに書いてきたが、よかった探しメソッドは、仕事におけるあらゆるものに使える。同僚や部下といった人物だけではなく、どうしても気分がのらない仕事、自分の希望に沿わない研究といった仕事そのもの、または、朝起きて会社に行きたくない、仕事をしているだけで眠くなる、といった気分や体調といったものまで、よかった探しをして「よかった」を抽出すれば前を向いて歩けるようになる。
働いているうちに出会える「よかった」は少ない。貴重な資源だ。それを、「よかった!」と思うだけではもったいない。言葉に落とし込んで書き留めることで、意識に残り、蓄積になる。
この文章は厄介な上司とどう付き合えばいいのかをテーマに書かれたものだ。だが、働くうえで必ず直面する「思い通りにいかない要素」とどう向き合えばいいのかという問題の、ひとつの解決策になっているはずだ。
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