2009年03月03日
カメラブレ
最近のデジタルカメラに多い「手ブレ補正」。しかし、この手ブレ補正につかわれる技術が一体どんなものであるのか、その正体を知っている人は少ない。その昔、カメラを片手に世界中を闊歩したわれわれ日本人としては、これは由々しき事態である。「あゆはブレない」でおなじみのLUMIXを開発するパナソニックの担当者の方に、手ブレ補正技術について聞いてみた。
「手ブレ補正を簡単にいうと、『センサーで手ブレを検出し、その検出信号に応じて、手ブレとは反対方向に補正レンズを駆動制御することで手ブレを抑制する』というものです」
手ブレは、カメラが上下左右に傾いたときにおこる。このカメラの傾きを検出して、もともと写す予定だった領域が写るように、補正用のレンズをカメラの中で移動させる、というのが基本的な原理である。
ちなみに、カメラの傾きは振動ジャイロというものを利用する。これは、カメラの角度を検出するセンサーで、振動している物体が傾いたときにかかる力(コリオリの力という)を利用するものだ。デジタルカメラにはこの振動ジャイロが2つ付いていて、それぞれ、カメラを手前に倒す傾きと、カメラを左右に振る傾きを検出してくれる。
しかし実は、傾きにはもう1種類ある。「首をよこにかしげる」のと同じ傾きである。この傾きは、手ブレ補正の対象外である。他の2つに比べて手ブレの原因になりにくいからだ。しかし、例えばシャッターを押すときに、グッと力を入れすぎると、カメラが横に傾いてしまうことがあるので注意が必要だ。
ちなみに、この手ブレ補正は、画面の10〜20%程度(望遠時)のズレまでに対応できるとのこと。意外に補正してくれるものなんですね。
最後に、パナソニックの担当者さんから、手ブレ補正を最大限活用するためのポイントを紹介していただいた。
「基本はしっかり両手でもって撮影することです。また、シャッターを押す瞬間にブレやすいので、優しく押してください」
要するに、基本的な動作が一番重要みたいだ。
(nadi/studio woofoo)
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