はなしあいて

「自分から動かないと覚えられないよ」

入社した企業の研修で二人一組の新人が
会議室の準備や片付けのやり方を
先輩に習っていました
どんなふうにやるのかを見ていたら
もうひとりの新人が
何も言われてないが立っていた場所から
先輩の横に行き、マネして片づけを始めました

え？そんな勝手にしゃしゃり出るのありかい
って少しびっくりした直後
見本を見ろと言った先輩が私にそう言ったのです
だって見てろって言うから見てたんじゃんか
マネしてやってみろって言えばいいじゃんか
しゃしゃり出てるお前もさ〜
って思いながらしぶしぶ片付けたんだけどさ〜

なんで、そんな偉そうにもの言われなきゃなんないのさ
素直に言われたとおりに見ていた私は間違ってないでしょ

言われないけど積極的にしゃしゃり出る方が
そりゃあ優等生っぽいですけど、私からしたら
いい子ぶってるとしか思えなかった、
というか気が利かない自分を
責めていたんですけどね

その時の先輩にとっては
いい子ぶってしゃしゃり出た方が
「やる気があって優等生」で好みだったのでしょう
その先輩の好み通りになっていないぼけっとした私には
強い口調で偉そうに言えるターゲットだったんでしょう

別にあなたに気に入られるために
ここに来たわけじゃないし
まぁ、偉そうにしたい人ってのは
おとなしく見える相手を見つけたがる
見つけたら、その相手が何をしようと全部攻撃する
一種のいじめです
いじめる相手がいないと
自分の存在が、立場が弱くなるんだと信じ込んでる
実際はいじめてる相手よりも何百倍も弱い人なんです

人に何かを言うとき、教えるとき
別に偉そうにしなくても伝わります
偉そうにする必要は微塵もないんです
でもそうしないと自分が弱いから怖くて仕方なくて
ターゲットを探しまわるんです
一生、探して、一生、自分の弱さに怯えて生きるんです

私自身は
上からものを言える立場なんかになることは
皆無です
優越感を求める必要がないから
偉そうにする意味もないと知ってます

与えるものを受け取るんですからね