私はいい加減で適当で
どうしようもない人間でしょうね
あなたから見れば
どれだけ、頑張っても認めてはくれそうにないし
きっと褒めてもらうことはないのでしょう
あなたから見れば
私の実情は最低であり嘆かわしいものであり
ますます
「ダメな子」の烙印を押すことでしょう
母さんは、贅沢することが悪だと思って
過ごしていますよね
私が幼い頃には景気もよくて
それなりの生活をしていたと記憶してますが
堅実なあなたはしっかりと家計をやりくりして
家族のために生きてきましたよね
褒めてもらったことはなくても
きっと大事にしてもらってたと思います
いつもいつも
真面目に、堅実に、特にお金のことには厳しく
「もったいない」「是宅は的」「買うのは安い方」
将来の不安だけを心配して
私にも、常に、先の不安のために
こうしろ、ああしろと言ってました
先回りして、私のことを全部決めてくれました
私が
何もできない、不器用な、大人しすぎて人とは付き合えない
そんな娘だと言いながら
私の言うことを否定しながら
全部やってくれました
私は、家庭を持って
今になって、思うのです
母さんは父さんとふたりで、休みの日も
同じ部屋にいて
毎日、台所に立ってる時間が多くて
昼寝したかったり、ダラダラしたかったり
そんな時はあったのかなって
私は、ひとりの空間がないと異常に苦しくて
その場所から逃げたくなります
自由でいられるのは
自分だけの空間しかないからです
だけど母さんは
今はひとりで暮らしてるけど
それまでの長い時間
ずっと、家事をして、いつも、誰かのために過ごして
窮屈なことはなかったのかな
無理してたんじゃないのかなと思います
会話はいつも先の不安やマイナス思考
私の話を全部否定して
こちらが「はい」と言って黙るまで否定します
私は誰にも認めてもらうことがないのかな
だから
誰かが、少しでも私を否定したり
命令するようなことを言うと
途端にその人に嫌悪感を覚えて、二度と信用しないし
会うこともしない人間になったみたいです
そんな私は、立派に生きてるとは言えないけど
母さんは
いつも、話をする時に、マイナスな話題を繰り返して
笑顔でおしゃべりすることを
あんまり私とはしません
将来やってくる不安に備える話が多く
不景気なことのみ焦点を充ててますが
先のこと、明日のことを
不安でいっぱいにしなくてもいいのにと
いつも思ってます
年金生活になると貧乏になるから
絶対にお金が足りなくて、細々と過ごさないとならないから
と繰り返します
母さん自身がそうだからと、私も貧乏な人生になると
決めてしまってます
でも
私は、黙って聞いてないと
全否定を繰り返すから何も言わないけど
老後の暮らしにマイナスなことなんか
ひとつも思い描いてないんです
だって、まだ存在してない時間のこと
今から決めつけることないし
まして
貧乏になるって、決めなくても
そんなつまらないことに決めなくてもいいって思います
母さんがプラスのことをたまに言うと
そんなふうに思えるようになったのかなと
嬉しくなったりしても
やっぱり、マイナスのままで、私のプラス思考を
聞き入れることもないですね
母さんは、どんなことにどんな時に
幸せを感じるんだろう
あなたにとってどうしようもない娘の私は
今日もノー天気で
普通に炊いたご飯にごま塩かけただけで
「炊きたてご飯って超美味しい〜〜」って
そう思えることに幸せを感じて
生きてます
自分が楽しく、今を生きるしか
もう他に方法がないんです
見えてるものは、どうこうできやしないから
それを見て
眉を顰めたり嘆き悲しんだりしたって
何の意味もない
できることが見つからないうちは
今、どうしたいかだけ思って
そりゃ、いやな現状が消えて
楽しく、心から安心したいわ!
だから、できることは
今は
なんでもいいから、楽しいと思えること
片っ端からやるだけ
笑えることを見つけるだけです
母さん、小さなこと、つまらないことにも
マイナスじゃなくてプラスに意味を付けて
眉をひそめて話すことが減っていくといいなと
願ってます
私が何を言っても
否定するだけだから、言わないけどね
母さん、いつもありがとう
「本を読むのがつらい」あなたもオーディオブックならカンタン読書!
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