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2014年02月13日

ラジウム

ラジウム(英: radium)は、原子番号88の元素。元素記号は Ra。アルカリ土類金属の一つ。安定同位体は存在しない。天然には4種類の同位体が存在する。白色の金属で、比重はおよそ5-6、融点は700 °C、沸点は1140 °C。常温、常圧での安定な結晶構造は体心立方構造 (BCC)。反応性は強く、水と激しく反応し、酸に易溶。空気中で簡単に酸化され暗所で青白く光る。原子価は2価。化学的性質などはバリウムに似る。炎色反応は洋紅色。

ラジウムがアルファ崩壊してラドンになる。ラジウムの持つ放射能を元にキュリー(記号 Ci)という単位が定義され、かつては放射能の単位として用いられていた。現在、放射能の単位はベクレル(記号 Bq)を使用することになっており、1 Ciは3.7 × 1010 Bqに相当する。なお、ラジウム224、226、228は WHO の下部機関 IARC より発癌性があると (Type1) 勧告されている。

以前は、放射線源として医療分野等に使用されたが、現在はコバルト60に取って代わられている。また、1990年代以前は時計の文字盤などの夜光塗料として利用されていた。

2011年10月、東京都世田谷区の木造民家の床下からラジウムが発見された。この床下のラジウムは毎時600マイクロシーベルト(年間5000ミリシーベルト)であった。この木造民家に50年間も住んだ女性(当時92歳)は最小限年間140ミリシーベルトを被爆しており、50年間の積算継続線量は9000ミリシーベルトである。この女性は病気とは無縁で癌になったことはなく、ここで育った3人の子供もさしたる病気をしたことはない[1][2]。

ラジウムそのものの崩壊ではアルファ線しか放出されないが、その後の娘核種の崩壊でベータ線やガンマ線なども放出される。






目次 [非表示]
1 歴史
2 ラジウムの化合物
3 同位体
4 脚注
5 関連項目


歴史[編集]

1898年、ウランの抽出残渣から分別結晶することにより、ピエール・キュリー、マリ・キュリー夫妻によってラジウム226(半減期1600年)が発見された[3]。放射線を出しているため、ラテン語の radius に因んで命名された[3]。

ラジウムの化合物[編集]
酸化ラジウム (RaO)
塩化ラジウム (RaCl2)

同位体[編集]

詳細は「ラジウムの同位体」を参照

脚注[編集]
1.^ 『週刊新潮』2011年10月27日号
2.^ 中川八洋『脱原発のウソと犯罪』
3.^ a b 桜井弘 『元素111の新知識』 講談社、1998年、356〜357頁。ISBN 4-06-257192-7。

関連項目[編集]

ウィキメディア・コモンズには、ラジウムに関連するメディアがあります。
放射能泉(ラジウム温泉)
ホルミシス効果(ラジウム温泉等の効能の根拠)
三朝温泉(世界屈指の高温ラジウム温泉湧出地。他バドガシュタインなど)
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