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2014年02月13日

クリプトン

クリプトン (英: krypton) は原子番号36の元素。元素記号は Kr。希ガス元素の一つ。

常温、常圧で無色、無臭の気体。融点は-157.2 °C、沸点は-152.9 °C (-153.4 °C)、比重は2.82 (-157 °C)。重い気体であるため、吸引すると声が低くなる。空気中には1.14 ppmの割合で含まれている。空気を液化、分留することにより得られる。不活性であるがフッ素とは酸化数が+2の不安定な化合物を作る。また、水やヒドロキノンと包接化合物を作る。



目次 [非表示]
1 用途
2 歴史
3 クリプトンの化合物
4 同位体
5 出典


用途[編集]

不活性ガスであるため、白熱電球に封入されフィラメントの昇華を防ぐために用いられる。クリプトンが封入された白熱電球はクリプトンランプと呼ばれる。

1960年から1983年までは長さの単位メートルの基準としてクリプトンのスペクトルが用いられた。1 mは「クリプトン86原子の準位 2p10 と 5d5 の間の遷移に対応する光の真空中における波長の1,650,763.73倍に等しい長さ」と定義されていた。

クリプトンガスを吸いこんで空気中で発した声は、ヘリウムガスとは反対に、低くなる(メカニズムについては、ヘリウム#用途を参照)。ただし、純粋なクリプトンガスを吸い込むのは酸欠の危険を伴う。試すのであれば、しかるべき配合の、酸素との混合ガスを使わなければならない。

歴史[編集]

1898年、ウィリアム・ラムゼー (William Ramsay) とモーリス・トラバース (Morris W. Travers) によって、液体空気からキセノンとともに発見された[2]。ギリシャ語の隠れる (kryptos) が語源である。

クリプトンの化合物[編集]
二フッ化クリプトン (KrF2)
包接化合物 Kr・6H2O
Kr・3C6H4(OH)2


同位体[編集]

詳細は「クリプトンの同位体」を参照

出典[編集]

1.^ Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds, in Handbook of Chemistry and Physics 81st edition, CRC press.
2.^ 桜井 弘 『元素111の新知識』 講談社、1998年、191頁。ISBN 4-06-257192-7。
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