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2014年02月08日

須弥山

須弥山(しゅみせん、旧字体:須彌山、サンスクリット:Sumeru)は、古代インドの世界観の中で中心にそびえる山。インド神話ではメル山、メルー山、スメール山ともいう。



目次 [非表示]
1 概要
2 仏教における須弥山世界観
3 須弥山に例えられる物
4 創作作品で登場する須弥山
5 関連項目
6 参考文献
7 外部リンク


概要[編集]

古代インドの世界観の中で中心にそびえる聖なる山であり、この世界軸としての聖山はバラモン教、仏教、ジャイナ教、ヒンドゥー教にも共有されている。

インドで形成された宗教のうち、とりわけ仏教が中国や日本に、ヒンドゥー教がインドネシアなどに伝播するにともない、この世界観も伝播した。ジャワ島にはスメル山という名の山もあり、別名はマハ・メル山(偉大なるメル山を意味する)である。

仏教の世界観では、須弥山をとりまいて七つの金の山と鉄囲山(てっちさん、Cakravāḍa)があり、その間に八つの海がある。これを九山八海という。

「須弥」とは漢字による音訳で、意訳は「妙高」という。

仏教における須弥山世界観[編集]





須弥山の概念図
『倶舎論』によれば、風輪の上に水輪、その上に金輪がある。また、その最上層をなす金輪の最上面が大地の底に接する際となっており、これを金輪際(こんりんざい)という。なお、このことが俗に転じて、物事の最後の最後までを表して金輪際と言うようになった。

我々が住むのは海水をたたえた金輪に浮かぶ贍部洲(閻浮提、Jambūdvīpa)であり、須弥山中腹には日天と月天がまわっている。須弥山の高さは八万由旬(yojana)といわれ、中腹に四大王天がおり四洲を守る。さらにその上の山頂の忉利(とうり)天には帝釈天が住むという。須弥山の頂上に善見城がありインドラ(帝釈天)が住んでいる。

須弥山には甘露の雨が降っており、それによって須弥山に住む天たちは空腹を免れる。

なお、シュメールと須弥山(Mount Meru、Sumeru)とアンシャルにはそれぞれ類似性が指摘されている(詳しくは阿修羅の項目を参照)

須弥山に例えられる物[編集]
カイラス山はチベット仏教で須弥山と同一視され、周囲の山々を菩薩に見立てた天然の曼荼羅とみなし、聖地とする。
日本庭園の須弥山形式 - 中央に突出する岩を須弥山に例える石組。





飛鳥資料館に展示される須弥山石組の一部
創作作品で登場する須弥山[編集]
「PAL神犬伝説」では須弥山が登場する。
「聖伝-RG VEDA-」は古代インド神話を舞台にした物語で善見城も登場する。
『百億の昼と千億の夜』では梵天王の説明で宇宙論的展開を見せる。

関連項目[編集]
世界軸
三界
十界(天台宗の場合)
六道
六欲天
天部
兜率天
とう利天(本来の表記は「忉利天」)
四天王
シャチー
ユグドラシル

参考文献[編集]
定方晟 『須弥山と極楽―仏教の宇宙観』講談社〈講談社現代新書〉、1973
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