2014年02月08日
主 (宗教)
主(しゅ)は、宗教上の用語である。
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1 アブラハムの宗教 1.1 英語のLord
1.2 キリスト教の用例
2 ヒンドゥー教
3 その他の宗教
4 各言語の主
5 「ぬし」
6 関連項目
7 脚注
アブラハムの宗教[編集]
アブラハムの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)での主は、神(ヤハウェ / アッラーフ)を指す。キリスト教の場合は特に、神またはイエス・キリスト(救世主イエス・キリスト)または聖霊を指す(三位一体も参照)。
英語のLord[編集]
英語圏では、多くのキリスト教徒の聖書(ジェイムズ王訳等の)で、ヘブライ語の名前 יהוה (ラテン文字化: YHWH)は、 LORD (en:All caps) または Lord (スモールキャピタル)が当てられている。英語での最初期の用法は、ベーダ・ヴェネラビリスのようなイギリスの聖書の翻訳者による。
この用法は、声に出して読み上げる時に、יהוה (YHWH) の代わりに口語のヘブライ語の言葉 אֲדֹנָי / יְהֹוָה / Adonai / アドナイ(「私の主」を意味する)を読み上げるユダヤ教徒の実践に従っている。ニュー・アメリカン・スタンダード聖書 (en:New American Standard Bible) は、次のように説明している。
「まだもうひとつの名前がある。特に彼の格別で正式な名前として当てられている。それは、神聖な4文字YHWH (יהוה)(出エジプト記 3:14 と イザヤ書 42:8)。この名前は、ユダヤ教徒に発音されてこなかった。偉大で不可侵の神聖な名前であることへの畏怖があるためである。このようにして、それは一貫してLord(スモールキャピタル)と英語訳されてきた。YHWH (יהוה) の英語訳の唯一の例外は、その主の言葉のすぐ間近にあり、それは、Adonai(אֲדֹנָי / יְהֹוָה / アドナイ)である。その場合、それは混乱を避けるため規則的にGod(スモールキャピタル)と英語訳される。」[1]
ヘブライ語での実践に従って、七十人訳聖書は専らギリシア語の言葉Κύριος(ラテン文字化: Kyrios、キュリオス、「主」を意味する)を、יהוה (YHWH) の翻訳に使っていた。原始キリスト教の旧約聖書の時、キリスト教徒による神聖な名前を「主」 (Lord) とした翻訳の実践は、直接それに由来する。
キリスト教の用例[編集]
主イエスの変容
正教会#十二大祭 主の割礼祭
主の迎接祭 (en:Presentation of Jesus at the Temple)
主のエルサレム入城(聖枝祭)
主の昇天祭
主の顕栄祭(主の変容祭)
主の洗礼祭
主の降誕祭(クリスマス)
主日 枝の主日(受難の主日)
棕櫚の主日
赦罪の主日
復活の主日
音楽 主よ御許に近づかん - 賛美歌。
主イエス・キリスト、汝こよなき宝 - 交声曲。バッハ作品主題目録番号113番。
主よ、深き淵よりわれ汝を呼ぶ - 交声曲。バッハ作品主題目録番号131番。
主の十字架クリスチャン・センター - カリスマ派の教会団体。
主、憐れめよ(キリエ)
主の祈り
q:アウグスティヌス#『告白』 - ウィキクォートにてアウグスティヌスによる「主」に関する引用句。
en:Lord Bishop - アングリカン・コミュニオンの主教。
ヒンドゥー教[編集]
ヒンドゥー教の、バガヴァーン(ヒンディー語: भगवान 英語: Bhagavan)という称号は「主」と日本語に訳される。ヒンドゥー教の神学で、多神教の神々の唯一神的な側面を表現するため、スヴァヤン・バガヴァーン(バガヴァーン御自身、Svayam Bhagavan、主)が使用される。バガヴァーンは、「幸いなる者」の意味で、神の尊号として使用されるが、バガヴァーン・クリシュナのように使用されるとき、「主クリシュナ」と日本語では呼ばれる。
「三神一体」も参照
その他の宗教[編集]
バアル(ヘブライ語: בעל アラビア語: بعل ラテン文字化: ba‘alu)は、北西セム語の称号で、「主」を意味し、神々や土地の神々の精霊たちに使っていた。いくつかの文献で、その言葉はハダド (en:Hadad) を指す。神々の主であるその名前は僧侶だけが口にすることを許されていた。ヘブライ語聖書 (en:Hebrew Bible) でのバアルを参照すると、預言者エリヤがバアルの僧侶と対立するような時、ハダドよりも土地の神々に言及している[2]。
ベル (en:Bel) は「主」 (Lord) を意味し、バビロニアの神マルドゥクの共通の称号である。
エン (en:En) は「主」 (Lord) を意味し、シュメールの神々エンキ とエンリルを指す。
ギリシア神話に登場するアドーニスは、語源的には、ヘブライ語の「主」と同系列の可能性がある。
各言語の主[編集]
アラビア語: الرب(アッ=ラッブ)
ドイツ語: Herr(ヘア)
ギリシア語: Κύριος(キュリオス)
英語: Lord(ロード)[3]
スペイン語: Señor(セニョール)
フィンランド語: Lordi
フランス語: Seigneur(セニュール)
ヘブライ語: אֲדֹנָי / יְהֹוָה(アドナイ)[4]
イタリア語: Signore(シニョーレ)[5] / Domine(ドミネ)[6] / 親しみを込めたイタリア語: Domineddio(ドミネッディオ)
日本語: 主(ひらがな: しゅ カタカナ: シュ)
朝鮮語: 주(チュ) / 韓文漢字: 主(チュ)
ラテン語: Dominvs(ドミヌス) / Domine(ドミネ)[7]
ロシア語: Лорд(ロード)
トルコ語: Lort
中国語: 主(拼音: zhǔ ジュウ)
「ぬし」[編集]
日本神話および神道においては、「主」の読み方は「ぬし」である(そうでない場合もある)。神々や人物の名称に伴われる。
神々の用例としては、天地開闢に現れる天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、大地を象徴する大国主、大国主の子孫である事代主(ことしろぬし)、天之甕主(あめのみかぬし)等がいる。
関連項目[編集]
ウィクショナリーに主の項目があります。
en:Names of God(神の名)
en:Names of God in Judaism(ユダヤ教の神の名)
en:God in Judaism(ユダヤ教の神)
en:God in Abrahamic religions(アブラハムの宗教の神)
天主
ドミヌス
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1 アブラハムの宗教 1.1 英語のLord
1.2 キリスト教の用例
2 ヒンドゥー教
3 その他の宗教
4 各言語の主
5 「ぬし」
6 関連項目
7 脚注
アブラハムの宗教[編集]
アブラハムの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)での主は、神(ヤハウェ / アッラーフ)を指す。キリスト教の場合は特に、神またはイエス・キリスト(救世主イエス・キリスト)または聖霊を指す(三位一体も参照)。
英語のLord[編集]
英語圏では、多くのキリスト教徒の聖書(ジェイムズ王訳等の)で、ヘブライ語の名前 יהוה (ラテン文字化: YHWH)は、 LORD (en:All caps) または Lord (スモールキャピタル)が当てられている。英語での最初期の用法は、ベーダ・ヴェネラビリスのようなイギリスの聖書の翻訳者による。
この用法は、声に出して読み上げる時に、יהוה (YHWH) の代わりに口語のヘブライ語の言葉 אֲדֹנָי / יְהֹוָה / Adonai / アドナイ(「私の主」を意味する)を読み上げるユダヤ教徒の実践に従っている。ニュー・アメリカン・スタンダード聖書 (en:New American Standard Bible) は、次のように説明している。
「まだもうひとつの名前がある。特に彼の格別で正式な名前として当てられている。それは、神聖な4文字YHWH (יהוה)(出エジプト記 3:14 と イザヤ書 42:8)。この名前は、ユダヤ教徒に発音されてこなかった。偉大で不可侵の神聖な名前であることへの畏怖があるためである。このようにして、それは一貫してLord(スモールキャピタル)と英語訳されてきた。YHWH (יהוה) の英語訳の唯一の例外は、その主の言葉のすぐ間近にあり、それは、Adonai(אֲדֹנָי / יְהֹוָה / アドナイ)である。その場合、それは混乱を避けるため規則的にGod(スモールキャピタル)と英語訳される。」[1]
ヘブライ語での実践に従って、七十人訳聖書は専らギリシア語の言葉Κύριος(ラテン文字化: Kyrios、キュリオス、「主」を意味する)を、יהוה (YHWH) の翻訳に使っていた。原始キリスト教の旧約聖書の時、キリスト教徒による神聖な名前を「主」 (Lord) とした翻訳の実践は、直接それに由来する。
キリスト教の用例[編集]
主イエスの変容
正教会#十二大祭 主の割礼祭
主の迎接祭 (en:Presentation of Jesus at the Temple)
主のエルサレム入城(聖枝祭)
主の昇天祭
主の顕栄祭(主の変容祭)
主の洗礼祭
主の降誕祭(クリスマス)
主日 枝の主日(受難の主日)
棕櫚の主日
赦罪の主日
復活の主日
音楽 主よ御許に近づかん - 賛美歌。
主イエス・キリスト、汝こよなき宝 - 交声曲。バッハ作品主題目録番号113番。
主よ、深き淵よりわれ汝を呼ぶ - 交声曲。バッハ作品主題目録番号131番。
主の十字架クリスチャン・センター - カリスマ派の教会団体。
主、憐れめよ(キリエ)
主の祈り
q:アウグスティヌス#『告白』 - ウィキクォートにてアウグスティヌスによる「主」に関する引用句。
en:Lord Bishop - アングリカン・コミュニオンの主教。
ヒンドゥー教[編集]
ヒンドゥー教の、バガヴァーン(ヒンディー語: भगवान 英語: Bhagavan)という称号は「主」と日本語に訳される。ヒンドゥー教の神学で、多神教の神々の唯一神的な側面を表現するため、スヴァヤン・バガヴァーン(バガヴァーン御自身、Svayam Bhagavan、主)が使用される。バガヴァーンは、「幸いなる者」の意味で、神の尊号として使用されるが、バガヴァーン・クリシュナのように使用されるとき、「主クリシュナ」と日本語では呼ばれる。
「三神一体」も参照
その他の宗教[編集]
バアル(ヘブライ語: בעל アラビア語: بعل ラテン文字化: ba‘alu)は、北西セム語の称号で、「主」を意味し、神々や土地の神々の精霊たちに使っていた。いくつかの文献で、その言葉はハダド (en:Hadad) を指す。神々の主であるその名前は僧侶だけが口にすることを許されていた。ヘブライ語聖書 (en:Hebrew Bible) でのバアルを参照すると、預言者エリヤがバアルの僧侶と対立するような時、ハダドよりも土地の神々に言及している[2]。
ベル (en:Bel) は「主」 (Lord) を意味し、バビロニアの神マルドゥクの共通の称号である。
エン (en:En) は「主」 (Lord) を意味し、シュメールの神々エンキ とエンリルを指す。
ギリシア神話に登場するアドーニスは、語源的には、ヘブライ語の「主」と同系列の可能性がある。
各言語の主[編集]
アラビア語: الرب(アッ=ラッブ)
ドイツ語: Herr(ヘア)
ギリシア語: Κύριος(キュリオス)
英語: Lord(ロード)[3]
スペイン語: Señor(セニョール)
フィンランド語: Lordi
フランス語: Seigneur(セニュール)
ヘブライ語: אֲדֹנָי / יְהֹוָה(アドナイ)[4]
イタリア語: Signore(シニョーレ)[5] / Domine(ドミネ)[6] / 親しみを込めたイタリア語: Domineddio(ドミネッディオ)
日本語: 主(ひらがな: しゅ カタカナ: シュ)
朝鮮語: 주(チュ) / 韓文漢字: 主(チュ)
ラテン語: Dominvs(ドミヌス) / Domine(ドミネ)[7]
ロシア語: Лорд(ロード)
トルコ語: Lort
中国語: 主(拼音: zhǔ ジュウ)
「ぬし」[編集]
日本神話および神道においては、「主」の読み方は「ぬし」である(そうでない場合もある)。神々や人物の名称に伴われる。
神々の用例としては、天地開闢に現れる天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、大地を象徴する大国主、大国主の子孫である事代主(ことしろぬし)、天之甕主(あめのみかぬし)等がいる。
関連項目[編集]
ウィクショナリーに主の項目があります。
en:Names of God(神の名)
en:Names of God in Judaism(ユダヤ教の神の名)
en:God in Judaism(ユダヤ教の神)
en:God in Abrahamic religions(アブラハムの宗教の神)
天主
ドミヌス
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