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2014年02月06日

精神世界

精神世界(せいしんせかい)は、精神や心の世界のことを広く指すための用語。

宗教や哲学や心理学が扱う世界のこと[1]全般を指しうる。だが、その中でも特にニューエイジの運動以降に人々から関心を集めるようになった様々な領域をまとめて指すための用語としてしばしば用いられている。「物質世界」の対義語として位置づけられることが多い。


概説[編集]

精神世界とは、宗教や哲学や心理学が扱う世界のこと全般を指しうるが、その中でも特にニューエイジの一連の運動以降に人々の関心を集めることになったことがらを指すためにしばしば用いられている。精神世界であるので、眼で見たり、手で触れたりする領域には属さないことが中心となっている。

出版界では、アメリカでニューエイジの運動が興隆し、そこである種の思潮や実践(霊性を回復しようとする運動を含む※[2])が展開され、それが日本にも影響を及ぼすようになった後、宗教や哲学とは異なったカテゴリとして「精神世界」というカテゴリ(ジャンル)が確立された。1980年前後には各書店に「精神世界の本」といったコーナーが設けられ、ニューエイジ、ニューサイエンス、瞑想、ヨーガ、仙道、神秘主義、スピリチュアリズム、心霊、チャネリングなどの本がそこに配置されている。また心理学などの中から特にユングやトランスパーソナル心理学などの本が選ばれ配置されている場合もある。書店によってはUFOや古代史などの本が並んでいることもある。 『精神世界総カタログ: 専門書店が選んだ、心と人と世界をめぐる本』というカタログの2000年版では、実に10588冊もの書籍が掲載、カタログ化されている[3]。

宗教、哲学、神話、民間信仰などでは、多様な精神世界論が語られ、霊界や神々の世界や魔界が存在する世界論や、絶対的な他者である唯一の創造神と被造物で成り立つとする世界論、あるいは全てはひとつの神でありこの世は仮の姿と観る世界論、一切は空とする世界論、アニミズム、汎神論、人格神、非人格神など、実に様々な世界観が語られている。単に見えない世界が存在すると語るだけでなく、その内部に秩序性、階層性、多重構造性などがあるとし多元性があるとする説や、反対に本質的には一元で多元と見えるのは仮、とする説なども存在している。精神・心で構成された世界が、目で見え手で触れることのできる物質世界と重なり合って存在しているという世界観※[4]もあり、また本質的にひとつだとする世界観も語られている。

精神世界のジャンルでは、見えない世界のことを知ろうとするだけでなく、見えない世界との交流により何らかの体験をすることで、自身の精神の変革をはかろうとする傾向の本も多々見られる。

唯物主義の立場を採る人は、心理学や哲学や文化全般に無関心で不勉強な傾向があり、このジャンルに属することに関してはあまり知識が無いことが多く、知識が無いまま「精神世界」を(レッテル用語の意味での)「オカルト」と単純に短絡させていることも多い。だがこれはやはり理解不足や勉強不足であり、両者は一部重なることはあるが、基本的には別の概念である。
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