初心者のために？: アート・オブ・マジック

2016年07月14日

初心者のために？

最近マジック歴1年未満の方と交流する機会が多くあります。

身近にマジック経験者が居ないと中々良い買い物が出来ずに、色々と初心者の内に買っても全く意味のないものを買ってしまう傾向があるようです。（もちろんその中に大当たりの物もありますよ？）

個人的にネットの意見は参考にしていますが、信用はしていません。

何故かと言うと...

ネットの書き込みや商品レビューを書いている人の立場が分からないからです。
練習もせずただ単にタネを知りたいだけの人は、予想以上に簡単なタネでがっかりした場合悪い評価を付けますし、逆に実践派の人はタネが簡単だと喜ぶ人もいます（正確には商品のコストパフォーマンスとの兼ね合いもあるので更に細かく分かれます）。

マジックの演技でそこそこ稼いでいる人は高くても使えるものを優先して買いますし、そうでない人はなるべくコストパフォーマンスの良い物を買っている気がします。

最近Twitterの方でもツイートしましたが、お金をもらい始めるようになると意識が変わります。
モチベーションも変わると書きましたが、意識とモチベーションってあまり変わりませんね...(｡>﹏<｡)

では、初心者の内に押さえておいたほうが良いモノとは何でしょうか？
今回はカードマジックに限定しますが、個人的におすすめしているのは書籍類です。

カードマジックの入門書はどれを買っても差はそう無いと思います。
大体書いてある内容は同じで、分かりやすさが違うだけな気がします。

それと、本人の本気度にもよりますが、最初からある程度しっかりしたもの（やや高い）を買ったほうが長くやるには後々有利だったりもします。

入門系の本も意外と安くありませんしね...

それでも、一応入門系もオススメしていますが、何故かと言うとモチベーションの問題があるからです。

私は最初に「カードマジック事典」を買った上に、アホなガキだったので多少難しいマジックが出てきてもモチベーションは下がりませんでしたが、人によっては簡単に演じられるものが無いとキツイという方もいます。

入門書の方が簡単に演じられるものが多かったり？
（でもよく読むとカードマジック事典のマジックも難しくない奴がたくさんあります）

その人の読解力と意識の問題かも知れません。
（細部まで読む気力が無い人が増えてきた？）

ちなみに、もし私が昔の自分に本を薦めるならカードカレッジです。
（まぁ、当時はまだ第1巻が出たばかりだったのですが...）

最近ではカードマジック大辞典が出ましたが、初学者が読むには少しハードルが高いかと思います。
一応メジャーなカードマジックはほぼすべて載ってるくらい網羅率が高いので、ある程度技法が出来る人には良いかもしれません。

結局、初心者が覚えるべきは技法で、そこが一番難しいわけです。
技法さえしっかりすれば、他の人がやってるマジックを見てもそれを真似するということが可能になります。

イタズラに教材を増やす必要は無いと思います。
特に高校生までの間はそんなに金銭的な余裕もありませんし、しっかりした教材が幾つかあれば十分です。

DVDも基礎以外は初心者の内にはそこまで必要ないと考えています。

DVDのレクチャーはいわゆる応用編という位置づけで、基礎が無い人が見ても分かるようにはなっていますが、演者が何故その技法を選択しているのか、意図が分からずに表面だけをトレースするなんてナンセンスだと私は感じています。

基本的な技法に関しては知ってるのを前提で話すレクチャラーもいますしね...

私の一番のオススメであるジェームズ・ブラウンの『スティル・ファンシー・ア・ポット・オブ・ジャム?』もピークとかサイドスティールとかワンハンドホットショットカットをすっ飛ばして話しています。
（『スティル・ファンシー・ア・ポット・オブ・ジャム?』に関しては最初の頃の投稿を見て下さい。おそらく2回目の投稿で触れています。内容は物凄くざっくり言うとミスディレクションをふんだんに使ったマジックです。）

まぁザクっと商品だけ紹介しちゃいます。

ほとんどハズレがないと言われている奇術入門シリーズ（一部例外ありw）