2018年03月27日
2018年3月28日21:30発表ー米国経済指標「2017年10-12月集計分GDP確定値」(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。以下に記す今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標には
- 指標発表前はデフレータとコアPCEデフレータの事前差異に、指標発表直後はGDPの事後差異に、指標発表から10分後はPCEの実態差異と、反応方向が一致しがち
- 反応程度は、過去平均直後1分足跳幅が11pipsしかなく、しかも3回に2回はそれ以下
- 指標発表後の反応は伸び悩み、3回に1回は直後1分足と反転しており、しつこい追撃には向いていない
という特徴があります。
今回発表の要点は下表の通りです。
今回は、GDPの上方修正が予想されている一方、PCEがかなり高い水準のままで予想されていることが気がかりです。
さて、前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前10-1分足の過去平均跳幅は4pips、同値幅は3pipsです。陽線率は69%、事前差異との方向一致率は75%です。
今回の事前差異はプラスなので、この期間にポジションを持つならロングで、利確・損切の目安は2・3pipsです。期待できるpipsが小さいので、無理に取引する必要はありません。 - 指標発表時刻を跨いで取引するなら、指標発表直前に直前10-1分足と同じ方向にポジションを取り、指標発表直後の跳ねで利確/損切です。くれぐれも、過去の跳幅が平均値(11pips)を超えたことが3回に1回程度しかないことを忘れてはいけません。5pipsも跳ねたらすぐに利確すべきです。
- 追撃は、直後1分足と直後11分足との方向一致率が67%で、その67%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは83%です。但し、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が反応を伸ばしていたことは44%しかありません。
発表から早いタイミングでポジションを持つなら、上下動のタイミングをうまく捉えないと勝てない指標です。早いタイミングで追撃ポジションを得ても、もし直後1分足終値を超えていたなら、むしろ早いタイミングで損切した方が良さそうです。反転リスクが3回に1回もあるからです。それでも3回に1回なので、発表から早いタイミングでは順張りすべきです。
以上
U.事後検証
以下は、2018年3月28日22:30頃に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
コアPCEデフレータの市場予想は改訂されていました。
指標結果は、GDPとPCEが上方改訂され、市場予想を上回りました。GDPは+2.9%と、10-12月期の値としては2015年以降で最大となっていました。PCEの+4.0%という数字も非常に強く、デフレータ・コアPCEデフレータも高い水準を保ちました。
反応は、発表直後10秒程度だけ陽線側に跳ねたものの、結果的に直後1分足は1pipsに満たない陽線でした。その後は陰線側に引っ張られているものの、大きな下げには繋がらず、株価の反応待ちとなっていました(22:30寄り付きはダウ100ドル強の前日終値に対する反発スタート)。
取引結果を下表に示します。
背景が薄黄色に着色された取引はシナリオ外取引です。上表ではシナリオ外取引も含めて集計していますが、下表の指標成績ではそれを含めていません。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前10-1分足は事前差異と同方向にポジションをオーダーするつもりでした。
がしかし、指標発表前に確認したところ、コアPCEデフレータの市場予想が修正されており、事前差異は0となっていました。よって、取引見送りが正解です。
実際には上表のように取引を行いましたが、上昇が106.3付近までは続くだろう、という今回のポジションオーダーの根拠は、過去のデータに裏付けられていません。 - 指標発表直前に直前10-1分足と同じ方向にポジションを取り、指標発表直後の跳ねで利確/損切を行うことにしていました。
結果は、直前10-1分足が陽線、直後1分足はほぼ同値終了だったものの、指標発表直後の跳ねは陽線側に伸びました。 - 発表から早いタイミングで追撃ポジションを持つなら、上下動のタイミングをうまく捉えないと勝てない指標だと分析していました。そして、追撃するなら順張りで行うべきと考えていました。
結果は、直後1分足が同値終了したことからもわかるように、反応を伸ばす勢いがなく、追撃は中止しました。 - 再追撃は、直後1分足が陰線の場合のみ行うことにしていました。
結果は、前述の通り、直後1分足は同値終了だったため、取引中止です。
ともあれ、本指標での2018年最初の取引がプラスで良かった。
毎回1枚での取引ですから、シナリオ通りだと、たったの363円しか利確できていません。けれども、この363円は投資額(レバレッジ25倍)で42510円の0.85%です。今回は18秒で約10年分の金利を稼いだと思って納得しましょう。
次回1-3月期集計分速報値の発表は4月27日に予定されています。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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