2017年11月28日
米国経済指標「四半期GDP改定値」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年11月29日22:30発表結果検証済)
以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年11月29日22:30に米国経済指標「四半期GDP改定値」が発表されます。今回発表は2017年7-9月期分の集計結果です。
2017年7-9月期分速報値は既に10月27日に発表されており、前期4-6月期分確定値は9月28日に発表されています。各項目とも、4-6月期より僅かに低下した7-9月期速報値が、4-6月期を僅かに超えるように予想されています。
今回の市場予想と前回速報値結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。
本指標の特徴は以下の通りです。
以下のシナリオで取引に臨みます。
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
GDPは、当該期米国の総合的な経済実態を表していることです。経済実態が悪ければ、金融政策を始め、あらゆる政策に影響を与えます。
デフレータ(価格指数)は物価変動を示しています。
PCE(個人消費支出)は米国GDPの約70%を占めています。自動車・家電等の耐久財と、食品・衣料等の非耐久財と、外食・交通費等のサービス支出と、からなります。
本指標への反応の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。
最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は過去平均で15pipsです。15pipsというと、平均的な反応程度しかなく、重要度や注目度の割に反応が小さくがっかりしがちです。8pips以下しか反応しなかったことさえ、28%あります。
過去の直後1分足値幅(x)に対する直後11分足値幅(y)は、xの係数が0.8と、1を下回っています。指標発表後に同じ方向に反応が伸び悩むことがわかります。但し、直後1分足が陽線で値幅が20pips近くになると、反応はその後も伸びていることが分布図からわかります。
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。
見るべきポイントを絞り込むため、主要項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。
下表は、2015年1-3月期〜2017年4-6月期の計18回のデータに基づいています(改訂しました)。その結果、一部回帰式は係数を今回から変更しています。
上表の上4行は、各項目をひとつずつ反応方向との一致率を求めています。これは予備計算のようなもので、この予備計算は最も反応方向との一致率が高い項目に注目しています。
上から5行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から6行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段7行目は、実体差異(前回改定値結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
結果、1✕GDPの事前差異+1✕PCEの事前差異+1✕コアPCEの事前差異、の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)が、直前10-1分足との方向一致率が69%となりました。
また、3✕GDPの事後差異+2✕デフレータの事後差異+1✕PCEの事後差異+1✕コアPCEの事後差異、の解の符号が、直後1分足との方向一致率が100%となりました。
そして、1✕GDPの実態差異+2✕デフレータの実態差異、の解の符号が、直後11分足との方向一致率が59%となりました。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は過去平均跳幅が5pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去2回(頻度11%)あります。
この2回の直後1分足跳幅は13pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均15pipsとほぼ同じです。直前10-1分足跳幅が大きくても、それで直後1分足跳幅も大きくなるとは言えません。次に、この2回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(50%)一致しています。直前10-1分足が大きく跳ねても、直後1分足がその方向に反応するとは言えません。釣られて痛い目に遭わないように気を付けましょう。
次に、直前1分足の過去平均跳幅は4pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去にありません。
また、直前1分足はヒゲが目立っています。pipsも小さいし、方向に偏りも見られない以上、取引は避けた方が良いでしょう。
そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は2pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率13%)です。直後11分足のそれは8pips(戻り比率42%)です。指標発表から1分を過ぎると、戻り比率が40%を超えており、高値(安値)掴みには気を付けた方が良いでしょう。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
まず、指標一致性分析の結果を下表に示します。
事前差異・事後差異・実態差異はプラス率がそれぞれ56%・76%・67%、と偏りがあります。市場予想は低めになりがちで、発表結果は高めになりがち、ということです。
事前差異と直前10-1分足は方向一致率が69%となっています。今回の事前差異はプラスなので、直前10-1分足は陽線の可能性が高い、というこです。
また、事後差異と直後1分足は方向一致率が100%となっています。発表結果の市場予想に対する良し悪しには、極まて素直に反応しています。
次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。
まず、直前10-1分足・直後1分足・直後11分足の陽線率は、それぞれ75%・72%・71%と、かなり偏りがあります。
そして、直前1分足は直前10-1分足との方向一致率が25%(不一致率75%)なので、陰線となる可能性が高い、と見込まめます。
最後に、反応性分析の結果を下表に示します。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は88%です。そして、その88%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは67%です。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始もアリと言えるでしょう。
けれども、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは18%しかありません。71%の直後11分足は直後1分足の値幅を削っています。
つまり、本指標への反応は、発表から1分を過ぎたら逆張りの方が勝率が稼げます。
以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年11月30日に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
GDPは速報値・市場予想を上回ったものの、デフレータは横這いで、四半期個人消費は市場予想を下回りました。項目毎の良し悪しがややこしい結果でした。
反応は、22:00頃の111.6付近から指標発表直前にはほぼ112円に達していました。発表後は、指標結果の解釈が難しかったことと、指標発表前に既にUSDが買われていたこともあって、直前1分足が陽線で直後11分足は陰線となりました。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容には問題ありません。
事前準備していたシナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
T.指標予想要点
2017年11月29日22:30に米国経済指標「四半期GDP改定値」が発表されます。今回発表は2017年7-9月期分の集計結果です。
2017年7-9月期分速報値は既に10月27日に発表されており、前期4-6月期分確定値は9月28日に発表されています。各項目とも、4-6月期より僅かに低下した7-9月期速報値が、4-6月期を僅かに超えるように予想されています。
今回の市場予想と前回速報値結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。
本指標の特徴は以下の通りです。
- 事前差異・事後差異・実態差異はプラス率がそれぞれ56%・76%・67%、と偏りがあります。市場予想は低めになりがちで、発表結果は高めになりがち、ということです。結果、直前10-1分足・直後1分足・直後11分足の陽線率は、それぞれ75%・72%・71%と、かなり偏っています。
- 直後1分足の戻り比率は13%しかないものの、直後11分足のそれは42%もあります。その結果、直後11分足が直後1分足の値幅を削ったことが71%にも達しています。指標発表から1分を過ぎたら、そのまま反応を伸ばすか反転するのか、上下に迷っているうちに結果的に値幅を削ったことが多いということでしょう。
ともあれ、反応を一方向に伸ばすような指標ではありません。 - 反応程度は平均的で、指標結果の良し悪しに素直に反応します。過去の発表項目毎の事後差異と直後1分足の判別式は、3✕GDPの事後差異+2✕デフレータの事後差異+1✕PCEの事後差異+1✕コアPCEの事後差異、の解の符号が、直後1分足との方向一致率が100%となりました(式は今回から改訂しています)。
追撃は発表から1分過ぎまでで、その後は前述の通り値を戻す傾向があります。がしかし、直後1分足値幅は過去平均で13pipsしかないため、その値幅を削った確率が71%もあっても、逆張りのリスクの割にpipsが稼ぎにくい指標です。
以下のシナリオで取引に臨みます。
- 直前10-1分足は陽線と見込みます。
指標一致性分析の結果、事前差異との方向一致率が69%あります。反応一致性分析の結果、過去の陽線率も75%あります。 - 直前1分足は、直前10-1分足と逆方向と見込みます。
指標一致性分析の結果、直前10-1分足と直前1分足の方向一致率は25%(不一致率75%)となっています。 - 直後1分足は陽線と見込みます。指標発表直前にポジションを取り、発表直後の跳ねで利確(損切)します。
市場予想は低めで発表結果が高めになりがちな過去傾向と、反応一致性分析で過去の陽線率が72%あります。 - 追撃は、方向確認したら早期開始し、なるべく発表から1分以内に早期利確を狙います。
- 発表直後ないしは発表から1分を過ぎたら、直後1分足終値よりも反応を伸ばした時点で、逆張りポジション取得の機会を窺います。
但し、直後1分足と直後11分足は、後者が前者の値幅を削ったことが71%で、両者が反転したことは12%です。よって、この逆張りは欲張らずに数pipsが狙い目ということです。
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
U.過去調査詳細
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
【1. 指標概要】
GDPは、当該期米国の総合的な経済実態を表していることです。経済実態が悪ければ、金融政策を始め、あらゆる政策に影響を与えます。
デフレータ(価格指数)は物価変動を示しています。
PCE(個人消費支出)は米国GDPの約70%を占めています。自動車・家電等の耐久財と、食品・衣料等の非耐久財と、外食・交通費等のサービス支出と、からなります。
ーーー$€¥ーーー
本指標への反応の期間推移と相関分布を下図に纏めておきます。
最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は過去平均で15pipsです。15pipsというと、平均的な反応程度しかなく、重要度や注目度の割に反応が小さくがっかりしがちです。8pips以下しか反応しなかったことさえ、28%あります。
過去の直後1分足値幅(x)に対する直後11分足値幅(y)は、xの係数が0.8と、1を下回っています。指標発表後に同じ方向に反応が伸び悩むことがわかります。但し、直後1分足が陽線で値幅が20pips近くになると、反応はその後も伸びていることが分布図からわかります。
【2. 既出情報】
(2-1. 過去情報)
(2-1. 過去情報)
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。
見るべきポイントを絞り込むため、主要項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。
下表は、2015年1-3月期〜2017年4-6月期の計18回のデータに基づいています(改訂しました)。その結果、一部回帰式は係数を今回から変更しています。
上表の上4行は、各項目をひとつずつ反応方向との一致率を求めています。これは予備計算のようなもので、この予備計算は最も反応方向との一致率が高い項目に注目しています。
上から5行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から6行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段7行目は、実体差異(前回改定値結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
結果、1✕GDPの事前差異+1✕PCEの事前差異+1✕コアPCEの事前差異、の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)が、直前10-1分足との方向一致率が69%となりました。
また、3✕GDPの事後差異+2✕デフレータの事後差異+1✕PCEの事後差異+1✕コアPCEの事後差異、の解の符号が、直後1分足との方向一致率が100%となりました。
そして、1✕GDPの実態差異+2✕デフレータの実態差異、の解の符号が、直後11分足との方向一致率が59%となりました。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は過去平均跳幅が5pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去2回(頻度11%)あります。
この2回の直後1分足跳幅は13pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均15pipsとほぼ同じです。直前10-1分足跳幅が大きくても、それで直後1分足跳幅も大きくなるとは言えません。次に、この2回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(50%)一致しています。直前10-1分足が大きく跳ねても、直後1分足がその方向に反応するとは言えません。釣られて痛い目に遭わないように気を付けましょう。
次に、直前1分足の過去平均跳幅は4pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去にありません。
また、直前1分足はヒゲが目立っています。pipsも小さいし、方向に偏りも見られない以上、取引は避けた方が良いでしょう。
そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は2pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率13%)です。直後11分足のそれは8pips(戻り比率42%)です。指標発表から1分を過ぎると、戻り比率が40%を超えており、高値(安値)掴みには気を付けた方が良いでしょう。
【3. 定型分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
まず、指標一致性分析の結果を下表に示します。
事前差異・事後差異・実態差異はプラス率がそれぞれ56%・76%・67%、と偏りがあります。市場予想は低めになりがちで、発表結果は高めになりがち、ということです。
事前差異と直前10-1分足は方向一致率が69%となっています。今回の事前差異はプラスなので、直前10-1分足は陽線の可能性が高い、というこです。
また、事後差異と直後1分足は方向一致率が100%となっています。発表結果の市場予想に対する良し悪しには、極まて素直に反応しています。
次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。
まず、直前10-1分足・直後1分足・直後11分足の陽線率は、それぞれ75%・72%・71%と、かなり偏りがあります。
そして、直前1分足は直前10-1分足との方向一致率が25%(不一致率75%)なので、陰線となる可能性が高い、と見込まめます。
最後に、反応性分析の結果を下表に示します。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は88%です。そして、その88%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは67%です。
指標発表時点から見たその後の方向一致率が高く、且つ、反応を伸ばしているのだから、指標発表後に反応方向を確認したら、追撃は早期開始もアリと言えるでしょう。
けれども、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことは18%しかありません。71%の直後11分足は直後1分足の値幅を削っています。
つまり、本指標への反応は、発表から1分を過ぎたら逆張りの方が勝率が稼げます。
【4. シナリオ作成】
以下のシナリオで取引に臨みます。
- 直前10-1分足は陽線と見込みます。
指標一致性分析の結果、事前差異との方向一致率が69%あります。反応一致性分析の結果、過去の陽線率も75%あります。 - 直前1分足は、直前10-1分足と逆方向と見込みます。
指標一致性分析の結果、直前10-1分足と直前1分足の方向一致率は25%(不一致率75%)となっています。 - 直後1分足は陽線と見込みます。指標発表直前にポジションを取り、発表直後の跳ねで利確(損切)します。
市場予想は低めで発表結果が高めになりがちな過去傾向と、反応一致性分析で過去の陽線率が72%あります。 - 追撃は、方向確認したら早期開始し、なるべく発表から1分以内に早期利確を狙います。
- 発表直後ないしは発表から1分を過ぎたら、直後1分足終値よりも反応を伸ばした時点で、逆張りポジション取得の機会を窺います。
但し、直後1分足と直後11分足は、後者が前者の値幅を削ったことが71%で、両者が反転したことは12%です。よって、この逆張りは欲張らずに数pipsが狙い目ということです。
以上
2017年11月29日22:30発表
以下は2017年11月30日に追記しています。
V.発表結果検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
GDPは速報値・市場予想を上回ったものの、デフレータは横這いで、四半期個人消費は市場予想を下回りました。項目毎の良し悪しがややこしい結果でした。
反応は、22:00頃の111.6付近から指標発表直前にはほぼ112円に達していました。発表後は、指標結果の解釈が難しかったことと、指標発表前に既にUSDが買われていたこともあって、直前1分足が陽線で直後11分足は陰線となりました。
(5-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
事前調査分析内容には問題ありません。
(6-2. シナリオ検証)
事前準備していたシナリオには問題ありません。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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