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FX・オリジナル手法ランキング

1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

 右矢印1 1-1. FXを楽しむために
   アマチュアらしく…
 右矢印1 1-2. いつか負けないはずがない!
   上手くなるまでは短期取引です
 右矢印1 1-3. 難しさの正体って何だ
   利確と損切の理解は大切です
 右矢印1 1-4. FXは上達するのか
   取引機会を絞り込むべきです
 右矢印1 1-5. 数字で掴もう
   その機会にどう臨むかです
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジション保有時間を最短化してリスクを避けることです。でも、効率良く取引するにはそれなりに予備知識が必要です。大した話は紹介できませんが、基本だけは押さえておきましょう。

 右矢印1 2-1. 大きなゾウの隠れ方
   指標取引のための予備知識です
 右矢印1 2-2. ウソは嫌いだ!
   短期取引をやるときの指針です
 右矢印1 2-3. イグアナを見分ける前に
   このブログの指標取引での成績です
 右矢印1 2-4. 小ズルくいきましょう
   いわばジンクスで勝つ方法です

3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

 右矢印1 3-1. 指標取引の予備知識
   指標発表前後の他の時間と違い
 右矢印1 3-2. ローソク足各部の名称
   全幅・値幅・跳幅とは?
 右矢印1 3-3. 4本足チャート
   このブログで使うチャート表記
 右矢印1 3-4. 反応方向の予備知識
   指標分類と反応方向の基本
 右矢印1 3-5. 取引通貨ペアの選択
   通貨ペアによる有利不利
 右矢印1 3-6. 指標分析の方法
   定量指標分析とは?
 右矢印1 3-7. 反応分析の方法
   定量反応分析とは?
 右矢印1 3-8. 分析の成績
   事前分析的中率
 右矢印1 3-9. ブレイク対応準備
   ついでに…
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

 右矢印1 4-0. 各国経済・通貨の特徴
 右矢印1 4-1. 日本経済
    4-1-1. 政策決定指標
     (a) 日銀短観
     (b1) 東京都区部CPI
     (b2) 全国CPI
    4-1-2. 経済実態指標
     (c) GDP一次速報
     (d) 機械受注
     (e1) 通関貿易統計
     (e2) 国際収支
 右矢印1 4-2. 米国経済
    4-2-1. 政策決定指標
     (a) FOMC
     (b1) UM消信指数速報
     (b2) CB消信指数
     (b3) ISM非製景指数
     (c1) NY連銀製景指数
     (c2) Phil連銀製景指数
     (c3) ISM製景指数
     (d1) 輸出・入物価指数
     (d2) 生産者物価指数
     (d3) 消費者物価指数
     (d4) PCEコアデフレータ
     (e1) ADP雇用統計
     (e2) 雇用統計
    4-2-2. 経済実態指標
     (a1) GDP速報値
     (a2) GDP改定値
     (a3) GDP確定値
     (b1) 小売売上高
     (b2) 個人消費・所得
     (c1) 鉱工業生産
     (c2) 耐久財受注
     (d1) 中古住宅販売件数
     (d2) 新築住宅販売件数
    4-2-3. 収支関連指標
     (a) 貿易収支
 右矢印1 4-3. 欧州経済
    4-3-1. 政策決定指標
     (a) ECB金融政策
     (c1) ZEW企業景況感調査
     (c2) 独国Ifo企業景況指数
     (c3) 独国PMI速報値
     (c4) 欧州PMI速報値
     (d) 欧州HICP速報値
    4-3-2. 経済実態指標
     (a1) 独国GDP速報値
     (b) 独国貿易統計
     (c1) 独国製造業新規受注
     (c2) 独国鉱工業生産
 右矢印1 4-4. 英国経済
    4-4-0. 英国経済指標反応要点
    4-4-1. 政策決定指標
     (a) BOE金融政策
     (c1) PMI速報値
     (c2) 製造業PMI改定値
     (c3) サービス業PMI改定値
     (d) 物価統計
     (e) 雇用統計
    4-4-2. 経済実態指標
     (a1) 月次GDP
     (a2) 四半期GDP速報値
     (b) 小売売上高指数
     (c) 鉱工業生産指数
     (d) 貿易収支
 右矢印1 4-5. 豪州・NZ経済
    4-5-1. 政策決定指標
     (a) RBA金融政策
     (b) RBNZ金融政策
     (c1) NAB企業景況感指数
     (c2) WP消費者信頼感指数
     (d1) 四半期住宅価格指数
     (d2) 四半期生産者物価指数
     (d3) 四半期消費者物価指数
     (e1) 賃金指数
     (e2) ANZ求人広告件数
     (e3) 雇用統計
    4-5-2. 経済実態指標
     (a) 四半期GDP
     (b) 貿易収支
     (c) 小売売上高
     (d1) 住宅ローン件数
     (d2) 建設許可件数

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【FX会社】
各社特徴があります。最初は資金にも限りがあるでしょうから1つの口座で、慣れたらいくつか口座を開いて自分が使いやすい会社を選ぶと良いでしょう。
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DMM.com証券

FX口座数国内第1位はTVCMで有名。主要通貨のスワップポイントが高く、ドル円スプレッドも原則0.3銭と安い。2万円のキャッシュバック条件は、10万円入金+PC・スマホで3か月各500枚(週毎に各約40枚)の取引と意外に簡単!


ヒロセ通商

他社乗換ほか、キャッシュバックプログラム多数。スプレッドは、クロス円でUSD・EUR・NZDが有利、ドルストレートでEUR・GBP・AUDが有利。最小取引は1000通貨単位で初心者に優しい。スワップが良い会社です。


マトリックストレーダー

キャッシュバック条件はヒロセ通商と同じようです。特長は、スキャルピングOK公言・1日の取引上限なし・1000通貨単位取引可、といった点。


OANDA Japan

MT4業者はスプレッドが狭くても約定力が低い業者が多いなか、約定拒否なしが魅力。またHPの各種分析図表が美しく、あちこちのブログで引用されています。本ブログでは他人の著作物転載はしていないので、お見せできません。一度ご覧ください。


外為ファイネスト証券

特徴は、MT4最狭水準のスプレッド、EA利用可、指値制限なし、MT4サーバ国内設定、1000通貨取引可、です。

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2017年08月23日

米国実態指標「中古住宅販売件数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年8月24日23:00発表結果検証済)

以下、「T.指標予想要点」「U.過去調査詳細」を事前投稿し、「V.発表結果検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「V.発表結果検証」のタイトル行付近に記載しています。

T.指標予想要点

2017年8月24日23:00に米国実態指標「中古住宅販売件数」が発表されます。今回は2017年7月分の集計結果です。

今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。

1707米国中古住宅110.png

※ 本稿は8月22日に記しています。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。
※ 黄色欄は、後述する事前差異判別式の変数と解です。

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 本指標は、新築住宅販売件数との関係で論じられることが多々見受けられます。
    がしかし、こうした関係を論拠に本指標結果を論じても、あるいは、本指標結果から新築住宅販売件数を論じても、両指標の実態差異(発表結果ー前回結果)は増減方向すら一致率が高くありません。グラフの上昇基調や下降基調が一致することはあっても、単月毎だと前月と翌月の増減すら大して一致しません。例え、どちらかの指標が前後1〜3か月先行/遅行しているとしてもです。

  • そんなことを気にしなくても構いません。
    本指標は、反応こそ小さいものの、指標発表前に発表直後の反応方向を示唆する偏りがいくつか過去事例から見出せます。そして、指標発表後は一方向に反応を伸ばしやすいという傾向も見受けられます。
    つまり、取引しやすい指標なのです。

  • 注意すべき点は、本指標の反応がかなり小さいため、強いトレンドを生じているときに指標結果なんて関係ないことです。強いトレンドが生じていないときにも、こうした反応が小さな指標は、戻り率が大きいという特徴があります。
    負けても大したことありませんが、高値(安値)掴みには気を付けましょう。

以上の本指標特徴を踏まえ、後記詳述した調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みます。
    指標一致性分析の結果、直前10-1分足は事前差異との方向一致率が67%です。取引基準の70%に達しないものの、まぁいいでしょう。
    但し、過去平均跳幅は6pipsしかありません。2・3pipsで利確(損切)するぐらいのつもりでいましょう。

  • 直前1分足は陰線と見込みます。
    過去の陰線率が85%と、極端な偏りを示しています。但し、過去平均跳幅が4pipsしかありません。1・2pipsで利確(損切)するぐらいのつもりでいなければならないので、気が向かなければ取引は取りやめます。

  • 指標発表を跨いでポジションを取るのは、直前10-1分足跳幅が10pips以上となったときだけです。直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、跳ねた方向でなく値幅方向に指標発表前にポジションを取得します。利確(損切)は指標発表直後の跳ねで行います。

  • 指標発表後は、追撃を早期開始・徹底します。
    反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く、跳幅・終値ともに一方向への反応を伸ばしがちです。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


U.過去調査詳細

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

本指標は全米不動産業者協会(NAR)が翌月25日頃に発表します。
数値は季節調整済・年率換算されています。
発表結果に対する初期反応は小さいものの、素直に反応する傾向があり、反応の持続時間も長め、という傾向があります。

米国では新築住宅よりも中古住宅の流通量が大きく、そのため住宅関連指標では本指標が注目されます。また、住宅販売件数は消費やリフォームなどの関連需要にも繋がるため波及効果も大きい上、消費者個人の収入・金利の見通しが反映されています。

注意すべき点は、新築住宅販売件数が契約書署名ベースであるのに対して、中古住宅販売件数は所有権移転完了ベースで集計されています。従って、本指標は新築住宅販売件数に対し1〜2か月遅行する、と言われています。
がしかし、直近の傾向を見る限り、よく指標解説に見かける1〜2か月の遅行など起きていません。この件は後記詳述いたします。

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本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。

1707米国中古住宅120.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均でたった6pipsです。反応が小さいため、大きなトレンドが発生しているときには、指標発表結果の影響はすぐにトレンドに呑まれてしまいます。こうした反応が小さい指標で取引するときは、例えば、

  • まず、本指標にはトレンド方向を転換するほどの影響力がないことを頭に入れておく
  • 事前に15分足チャートでトレンド方向と上下のサポート・レジスンタンスの位置を確認しておく
  • トレンドに逆らわない方向に期待的中率が高ければ取引し、そうでなければ取引しない
  • トレンドに反する方向に反応を伸ばしても、サポートやレジスタンスを抜けることは少ない(抜けるときは強いトレンドがあるときぐらい)

というやり方が良いでしょう。
個々の取引で大けがさえしなければ、これで年間を通してプラスにしやすくなるでしょう。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1707米国中古住宅210.png

1707米国中古住宅220.png

年換算販売件数と前月比とは、グラフの様子がまるで異なります。これら項目毎に反応方向にどの程度影響しているのかを下表に纏めておきました。

1707米国中古住宅250.png


上表の上2行は、販売件数と前月比の各項目を、ひとつずつ反応方向との一致率を求めています。これは予備計算のようなもので、この予備計算は最も反応方向との一致率が高い項目に注目しています。

上から3行目は、事前差異(市場予想ー前回結果)と直前10-1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
上から4行目は、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。
最下段5行目は、実体差異(前回結果ー市場予想)と直後11分足の方向一致率が高くなるように、各項目の係数を求めています。

事前差異判別式は、2✕販売件数の差異+1✕前月比の差異、としておけば、この判別式符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と直前10-1分足の方向一致率が67%となります。
事後差異判別式は、1✕販売件数の差異+2✕前月比の差異、としておけば、この判別式符号と直後1分足との方向一致率が75%となります。
実態差異判別式は、直後1分足・直後11分足のいずれとも方向一致率が事後差異判別式のそれより低くなっているので、使う必要がないでしょう。

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年換算販売件数は、前月と翌月とで発表結果と市場予想の大小関係が入れ替わったことが12回(41%)あります。前月比は、それが18回(62%)あります。
いずれも、中立的な50%から大きく外れておらず、本指標は市場予想後追い型ではありません。

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本指標は所有権移転完了ベースで集計されています。そして、関連指標である新築住宅販売件数は、契約書署名ベースで集計されています。そのため、本指標は新築住宅販売件数に対し1〜2か月遅行する、という解説を多く見かけます。
これは、事実に照らして正しくありません。

事務手続き上の順序と所用時間については、その通りなのでしょう。けれども、新築住宅を購入する人と中古住宅を購入する人は、両方同時に購入する人を除けば一致しません。だから、実際に販売件数が前月より増えたか減ったかを調べると、事務手続き上の所要時間1〜2か月の新築住宅販売件数の先行性はありません。

事実が「ありそうな話」と異なる原因はわかりません。ただ、新築住宅購入者と中古住宅購入者は、同じように住宅購入をするにせよ、所得階層か年齢層が異なるのではないでしょうか。所得階層や年齢層が異なれば、「えい」と住宅購入を決めることに時間差が生じることだって「ありそうな話」です。

実際に確認しておきましょう。

両指標間に先行・遅行の関係があるなら、実態差異(発表結果ー前回結果)に現れるはずです。下図は、中古住宅販売件数と新築住宅販売件数の実態差異を、前後3か月ずらして一致率を調べた結果です。調査期間は2015年1月分から2017年6月分までの30回分です。一方の指標を1か月ずらすと、両指標を対比できるデータ数は29に減り、2か月ずらすと28に減ります。

1707米国中古住宅270.png

図から、ある集計月の中古住宅販売件数と最も一致率が高くなるのは、翌月集計された新築住宅販売件数です。中古住宅販売件数の方が1か月遅行しており、事務手続き上の順序や期間とは関係ありません。そして、両指標の実態差異は、最も一致率が高いズレでも59%しか一致していません。両指標に関係がない、とまでは言いませんが、59%しか増減方向すら一致しないなら、他の予兆を探した方がマシです。

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以上の分析要点は以下の通りです。

(1) 事後差異判別式は、1✕販売件数の差異+2✕前月比の差異、としておけば、この判別式符号と直後1分足との方向一致率が75%となります。

(2) 本指標は現在、市場予想後追い型ではありません。

(3) 本指標は、新築住宅販売件数の遅行指標として知られています。がしかし、両指標の実態差異の方向一致率は低く(60%未満)、そうした関係は両指標間にありません。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が6pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去4回(頻度13%)あります。この4回の直後1分足跳幅は6pipsで、これは直後1分足跳幅の過去全平均6pipsと同じです。そして、この4回の直前10-1分足と直後1分足の方向は3回(75%)一致しています。

1707米国中古住宅310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は4pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去にありません。逆に言えば、もし直前1分足跳幅が10pips以上動いた場合、何か過去にない異常なことが起きている可能性があります。

1707米国中古住宅320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は2pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率33%)です。直後11分足のそれは5pips(戻り比率45%)です。反応が小さい指標は戻り率が高くなりがちで、そのことが余計に取引を難しくします。
これらのローソク足の詳細分析は、ローソク足観察よりも他の分析を参照する方が良いでしょう。

1707米国中古住宅330.png

1707米国中古住宅340.png


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過去のローソク足の特徴を纏めると以下の通りです。

(1) (頻度13%)直前10-1分足跳幅が10pips以上動くことがあります。過去事例では、その動きは直後1分足の方向を示唆している可能性があります(期待的中率75%)。

(2) 直前1分足の過去平均跳幅は4pipsです。その跳幅が10pips以上だったことは過去にありません。逆に言えば、もし直前1分足跳幅が10pips以上動いた場合、何か過去にない異常なことが起きている可能性があります。

(3) 直後1分足の過去平均跳幅と値幅の差は2pips(1ー値幅/跳幅=戻り比率33%)です。直後11分足のそれは5pips(戻り比率45%)です。反応が小さい指標は戻り率が高くなりがちで、そのことが余計に取引を難しくします。戻り率が高い指標では、高値掴み・安値掴みをしやすいので気を付けましょう。


【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。

指標一致性分析の結果を下表に示します。

1707米国中古住宅430.png

事前差異は、直前10-1分足との方向一致率が67%となっています。今回の事前差異はプラスなので、こうした場合に直前10-1分足は3回に2回の割合で陽線となります。

事後差異と直後1分足の方向一致率は75%となっています。市場予想に対する発表結果の良し悪しに、素直に反応しがちな指標です。

次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。

1707米国中古住宅420.png

直前1分足は陰線率が85%、直後1分足は陽線率が79%と、偏りが目立ちます。直前1分足と直後1分足との方向一致率は27%(不一致率が73%)なので、矛盾はありません。

あとは、直後1分足と直後11分足の方向一致率が84%と高いことを除けば、先に形成されたローソク足が後で形成されるローソク足の方向を示唆している兆しはありません。

最後に、反応性分析の結果を下表に示します。
1707米国中古住宅410.png

まず、直後1分足と直後11分足との方向一致率は84%です。そして、その84%の方向一致時に、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは90%に達しています。
つまり、指標発表後は反応方向を確認したら追撃を早期開始すればいいのです。

そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことが60%となっています。この確率は、直後1分足と直後11分足とが反転したり(16%)、直後11分足が直後1分足の値幅を削ったり(24%)したことに比べ、かなり高くなっています。
よって、追撃は徹底です。

【4. シナリオ作成】

巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上



2017年8月24日23:00発表

以下は2017年8月25日に追記しています。
V.発表結果検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1707米国中古住宅510.png

結果は、販売件数が前回・予想を下回り、前月比が前回を上回ったものの予想を下回りました(といっても、前月比マイナス)。反応は直後1分足が陽線となり、直後11分足は陰線となりました。上下にヒゲを有して、方向の定まらない動きでした。

発表結果は、本ブログで注目している年換算販売件数こそ減少したものの、前年同月比としては+2.1%でした。がしかし、この前年同月比を直後1分足の陽線での反応理由にするには、少し無理があるように思われます。
指標結果への反応は、在庫不足による販売増が難しくなっている、との事前報道も散見されたことから、数値低下にも関わらず陰線が伸びる状況ではなかった、と思われます。1分足の陽線は、そうした悪化指標終了の安堵もあったのかも知れません。

なお、在庫は26か月連続で前年水準を下回りました。その結果、販売価格は前年同月比で+6.2%となっています。日本に置き換えれば、去年2千万円だった中古住宅が、今年は2120万になった、という感じでしょうか。

また、発表後の方向が定まらなかった理由のひとつには、テクニカルな要因もあった、と思われます。
まず、発表直前が109.20に対し、発表時点における15分足チャートで、レジスタンス109.21(雲上端)とサポート(雲下端)に挟まれていました。
そして、指標結果悪化を事前に予想していた参加者が多かったためか、直前10-1分足と直前1分足の値幅は計そして、11pipsとなっていました。本指標の直後1分足跳幅・値幅は、過去平均でそれぞれ6pips・4pipsしかありません。つまり、指標結果悪化に伴う下げは、指標発表前に下げきっていた、と見なすこともできます。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1707米国中古住宅520.png

直前10-1分足は、それ以前からの下降が止まらずに跳幅11pips・値幅7pipsの陰線となりました。指標発表前の反発もあるかと思って、シナリオ通りに買ポジションを取りましたが損切です。

直前1分足は陰線、発表後は上下動が大きく、これならショートでなくてロングでも微益を重ねることができていたかも知れません。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を以下に検証します。

  • 関連指標との相関について、次のように捉えていました。
    「本指標は、新築住宅販売件数との関係で論じられることが多々見受けられます。
    がしかし、こうした関係を論拠に本指標結果を論じても、あるいは、本指標結果から新築住宅販売件数を論じても、両指標の実態差異(発表結果ー前回結果)は増減方向すら一致率が高くありません。グラフの上昇基調や下降基調が一致することはあっても、単月毎だと前月と翌月の増減すら大して一致しません。例え、どちらかの指標が前後1〜3か月先行/遅行しているとしてもです。」

    同月7月集計分の新築住宅販売件数も、数値低下で陰線でした。今月発表では、新築住宅・中古住宅ともに実態差異はマイナスで一致したことになります。がしかし、まだそれでも一致率は60%に足りません。
    来月も同じ見解で構いません。

  • 次に、発表前後の反応について、次のように分析していました。
    「本指標は、反応こそ小さいものの、指標発表前に発表直後の反応方向を示唆する偏りがいくつか過去事例から見出せます。そして、指標発表後は一方向に反応を伸ばしやすいという傾向も見受けられます。
    つまり、取引しやすい指標なのです。」

    反応こそ小さかったものの、直前10-1分足と直後1分足の方向は逆となりました。発表後に一方向に反応を伸ばしたか否かは、4本足チャートではわかりにくいものの、1分足チャートではそうした形状となっています。

  • 取引上の注意点として、次のように記していました。
    「本指標の反応がかなり小さいため、強いトレンドを生じているときに指標結果なんて関係ないことです。強いトレンドが生じていないときにも、こうした反応が小さな指標は、戻り率が大きいという特徴があります。
    負けても大したことありませんが、高値(安値)掴みには気を付けましょう。」

    結果は、強いトレンドが発生している場面ではなかったものの、戻り比率が大きく、上下にヒゲを形成しながら少しずつ値を下げていく動きでした。
    問題ありません。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは次の通りです。

  • 直前10-1分足は陽線と見込みました。
    指標一致性分析の結果、直前10-1分足は事前差異との方向一致率が67%で、取引基準の70%に達しないものの、まぁ良しとしました。
    但し、過去平均跳幅は6pipsしかないので、2・3pipsで利確(損切)するぐらいのつもりでいました。

    結果は陰線で損切となりました。しかも判断が遅れ、傷口を広げてしまいました。

  • 直前1分足は陰線と見込んでいました。
    過去の陰線率が85%と、極端な偏りを示していました。但し、過去平均跳幅が4pipsしかないので、1・2pipsで利確(損切)するぐらいのつもりでいました。

    結果は陰線で問題ありません。

  • 指標発表を跨いでポジションを取るのは、直前10-1分足跳幅が10pips以上となったときだけ、のつもりでした。直前10-1分足が10pips以上跳ねたら、跳ねた方向でなく値幅方向に指標発表前にポジションを取得し、利確(損切)は指標発表直後の跳ねで行うつもりでした。

    結果は、陽線側への跳ねが2pips、陰線への跳ねが3pipsで、値幅1pipsの陰線となりました。
    分析を外したことに違いありませんが、反応が生じるまで待った結果、発表直後の利確(損切)は行えませんでした。
    結果的にこれが正解でした。

  • 指標発表後は、追撃を早期開始・徹底するつもりでした。
    反応性分析の結果、直後1分足と直後11分足の方向一致率が高く、跳幅・終値ともに一方向への反応を伸ばしがちだったから、です。

    結果は、2回追撃を行い、2回とも利確できました。思ったより反応が伸びなかったことが誤算でした。

下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1707米国中古住宅530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

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