2017年05月02日
米国雇用指標「ADP民間雇用者数」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年5月3日21:15発表結果検証済)
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年5月3日21:15に米国雇用指標「ADP民間雇用者数」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
本指標は、米国「雇用統計」を二日後に控え、NFP(非農業部門雇用者数)の直前先行指標としての重要度・注目度が高いものです。
本指標についてはおもしろい話があります。
確か「前月結果に対する増減を無視し、市場予想に対する増減だけに着目します。このとき、ADP発表結果に沿ってポジションを持つと、ほぼ3勝2敗で2日後のNFPの増減方向と一致する」と言われています。そして、「本指標発表後にポジションを取得し、雇用統計直前に解消するポジションの持ち方をADP手法という」のだそうです。ADP手法の勝率は60%付近だそうです。
これらについては、まことしやかに語られていたものの、調査期間や実際にポジションを持って継続的に取引を行ったという記録が見当たりませんでした。当会では真偽を調べたことがないので、責任を負いかねます。が、もし成立するのなら何となく納得できそうな話ですね。
但し、2日に亘ってポジションを持ち続けることになるため、このブログでは扱いません。ポジション保有時間が長くなるリスクの割に期待的中率が低すぎます。
なお、本指標は「ADP雇用統計」「ADP雇用者数」とも言われ、大手給与計算アウトソーシング会社であるADP(Automatic Data Processing)社が公表しています。対象は全米約50万社と言われ、2006年5月から雇用動向を発表しています。
ADP社HP等の原典にあたって調べたことがないため、この項は伝聞情報ばかりで申し訳ありません。
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は
「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」
をご参照願います。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年5月4日に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は、市場予想17.5万人を上回る17.7万人でした。前月は25.5万人へと、26.3万人から下方修正されました。でもまぁ前月は最近になく多かったですもんね。
今回の内訳は、製造業や建設業を含む財生産部門の雇用が1.2万人、サービス業は16.5万人です。注目すべき点は、従業員500人以上の大企業雇用者数は3.8万人。50−499人の中堅企業で7.8万人、49人以下の小企業で6.1万人で、規模の小さな企業まで雇用増となっている点です。
反応は、発表後最初の1分足が陽線、5・6本目の1分足で安値を付けて、その後は上昇に転じました。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が88%でした。結果は陰線でした。
直後1分足は、反応一致性分析の結果、陽線率が73%でした。結果は陽線でした。
直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足と同じ方向に反応したことが77%で、そのとき反応が伸びたことが70%でした。結果は、同じ方向で反応は伸びました。
事前準備していたシナリオには問題ありません。
直後11分足は、指標発表結果が市場予想を上回ったものの、その差は僅かでした。素直な初期反応が終わると、その後はやや値を下げて、4-6分後に再び素直な方向(陽線側)に値を伸ばしました。今回は、初期反応が小さかったため、4分過ぎにポジションを取りました。結果的に当たりましたが、もう1分待って再反転の方向をもう少し確認してからの方が良かったかも知れません。ポジション取得後、暫くはマイナスだったので。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
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本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年5月3日21:15に米国雇用指標「ADP民間雇用者数」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
T.調査・分析
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
【1. 指標概要】
本指標は、米国「雇用統計」を二日後に控え、NFP(非農業部門雇用者数)の直前先行指標としての重要度・注目度が高いものです。
本指標についてはおもしろい話があります。
確か「前月結果に対する増減を無視し、市場予想に対する増減だけに着目します。このとき、ADP発表結果に沿ってポジションを持つと、ほぼ3勝2敗で2日後のNFPの増減方向と一致する」と言われています。そして、「本指標発表後にポジションを取得し、雇用統計直前に解消するポジションの持ち方をADP手法という」のだそうです。ADP手法の勝率は60%付近だそうです。
これらについては、まことしやかに語られていたものの、調査期間や実際にポジションを持って継続的に取引を行ったという記録が見当たりませんでした。当会では真偽を調べたことがないので、責任を負いかねます。が、もし成立するのなら何となく納得できそうな話ですね。
但し、2日に亘ってポジションを持ち続けることになるため、このブログでは扱いません。ポジション保有時間が長くなるリスクの割に期待的中率が低すぎます。
なお、本指標は「ADP雇用統計」「ADP雇用者数」とも言われ、大手給与計算アウトソーシング会社であるADP(Automatic Data Processing)社が公表しています。対象は全米約50万社と言われ、2006年5月から雇用動向を発表しています。
ADP社HP等の原典にあたって調べたことがないため、この項は伝聞情報ばかりで申し訳ありません。
【2. 既出情報】
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
【3. 定型分析】
(3-1. 反応性分析)
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
(3-2. 反応一致性分析)
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は
「反応一致性分析」をご参照願います。
(3-3. 指標一致性分析)
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」
をご参照願います。
【4. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以上
2017年5月3日21:15発表
以下は2017年5月4日に追記しています。
U. 結果・検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は、市場予想17.5万人を上回る17.7万人でした。前月は25.5万人へと、26.3万人から下方修正されました。でもまぁ前月は最近になく多かったですもんね。
今回の内訳は、製造業や建設業を含む財生産部門の雇用が1.2万人、サービス業は16.5万人です。注目すべき点は、従業員500人以上の大企業雇用者数は3.8万人。50−499人の中堅企業で7.8万人、49人以下の小企業で6.1万人で、規模の小さな企業まで雇用増となっている点です。
反応は、発表後最初の1分足が陽線、5・6本目の1分足で安値を付けて、その後は上昇に転じました。
(5-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
事前調査分析内容を、以下に検証します
直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が88%でした。結果は陰線でした。
直後1分足は、反応一致性分析の結果、陽線率が73%でした。結果は陽線でした。
直後11分足は、反応性分析の結果、直後1分足と同じ方向に反応したことが77%で、そのとき反応が伸びたことが70%でした。結果は、同じ方向で反応は伸びました。
(6-2. シナリオ検証)
事前準備していたシナリオには問題ありません。
直後11分足は、指標発表結果が市場予想を上回ったものの、その差は僅かでした。素直な初期反応が終わると、その後はやや値を下げて、4-6分後に再び素直な方向(陽線側)に値を伸ばしました。今回は、初期反応が小さかったため、4分過ぎにポジションを取りました。結果的に当たりましたが、もう1分待って再反転の方向をもう少し確認してからの方が良かったかも知れません。ポジション取得後、暫くはマイナスだったので。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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