2017年03月24日
米国実態指標「耐久財受注」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年3月24日21:30発表結果検証済)
2017年3月24日21:30に米国実態指標「耐久財受注」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
平均値に反応が届いたことは32%しかありません。この指標も含損10pipsで損切が適切です。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
本指標は、製造業の耐久財受注状況を表しています。指標名は「受注」となっているものの、発表内容は「出荷」「在庫」「新規受注」「受注残高」です。
ちなみに、耐久財とは3年以上の使用に耐える消費財を指し、代表例として自動車・航空機・家電・家具等があります。
この指標とは別に「製造業新規受注」が発表されており、それが翌々月月初発表に対し「耐久財受注」は毎月下旬に前月分速報値が発表されます。そのため、本指標は設備投資分野における先行指標に位置づけられます。
反応は、市場予想との差>前回結果との差、コア数値>非コア数値、で現れます。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
発表は前月比で、市場予想はコア(輸送機器除く)が0.7ポイント改善、非コアが1.4ポイント改善、となっています。
まず、2月の景気指標を見ると、NY連銀製造業景気指数が18.7で14年10月以降で最大となっています。Phil連銀製造業景気指数も43.3と、手元で確認できる13年以降で最大となっています。ISM製造業も14年12月以降で最大です。
次に、2月の小売売上高を見てみましょう。主要13項目において、ネット通販・家具・健康用品・建設資材の4項目が増加、電子機器/電化製品と自動車/同部品は減少です。
そして、耐久財の代表とも言える中古住宅・新築住宅は今週発表されており、ともに好調でした。
これらの指標結果を見る限り、市場予想を上回るかも知れません。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は75%となっています。そして、方向一致時に直後11分足終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが67%となっています。反応方向を確認してから、追いかけても良い数字です。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が95%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直後11分足は、事後差異との方向一致率が71%と有意です。発表直後よりも少し時間が経ってからの方が、指標結果に反応する傾向があるようです。但し、あまり強い指標ではないので、市場のテーマが金利や株価といった大きなトレンドがあるときには、アテにならないと思われます。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
上表訂正が間に合わないので、そのままにしておきますが、シナリオ3として以下追加します。
指標への定性分析結論に基づき、直後1分足は指標発表直前に買いとします。
以下は2017年3月24日22:20頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します
結果は、市場予想に対し、コアが下回り(+0.4、予想は+0.7)、非コアが上回り(+1.7%、予想は+1.4%)ました。
コアが市場予想を上回るという分析は外しました。これは未熟なためで、申し訳ありません。
次に、本文中に記載した過去反応が、コア>非コアとなるという点も外しました。コアは市場予想を下回り、直後11分足はまず下ヒゲを形成し、3・4分後に反転して陽線になったと記憶しています。惜しいと言えば惜しいのですが、結論を外したことに違いありません。但し、この動きを見る限り、コア>非コアを見直すのは本指標を来月以降も見てからにします。
先週来、定性分析を外すことが続いています。重ねて申し訳ありません。
指標結果と反応の関係についてはこういうこともありますが、コア>非コアの関係は次回も注視するため備忘までにここに記しておきます。
事前準備したシナリオは次の通りです。
まず、シナリオ1の直前1分足は陽線となりました。がしかし、これは本ブログに記録するFX会社のチャートについて、です。
実際に取引に用いているFX会社のチャートでは、21:29から21:30の直前1分足が、始値111.0311で終値111.0262の陰線となっています。
こういうことは良くあります。シナリオとしては外したこととし取引では勝ち、の結論を記録します。
次に、直後1分足と直後11分足の方向は不一致となりました。コア・非コアの発表結果が市場予想に対し上下割れたためか、発表直後は反応が小さな指標の割にばたばたしていました。
シナリオ2の通り、陰線形成中の直後1分足を追いかけてポジションを取り、何とか利確できました。
そして、順序が後先になりますが、付け加えたシナリオ3は分析を完全に外していたにも関わらず、微益を利確できました。これは、今回の反応が非コア>コアの結果で最初反応したため、と考えられます。ともあれ、上手く波の勢いを見切ることができました。
本ブログ開始後、本指標での成績を下表に示します。珍しく、勝率が良いものの負けている指標です。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
平均値に反応が届いたことは32%しかありません。この指標も含損10pipsで損切が適切です。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 市場予想はコア(輸送機器除く)が0.7ポイント改善、非コアが1.4ポイント改善、となっています。今回は、市場予想を上回るかもしれない、と考えています。
関連指標の2月景気指標は軒並み改善、小売売上高は全体・コアともに前月比改善、住宅販売も改善、となっています。 - シナリオは次の通りです。
まず、直前1分足の陰線率が95%となっています。但し、始値がつく頃にポジションを取得し、本1分足跳幅で利確したとして、期待pipsは4pips程度です。
上記、指標への定性分析結論に基づき、直後1分足は指標発表直前に買いとします。
また、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が75%となっています。そして、方向一致時に直後11分足終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが67%となっています。反応方向を確認してから、追いかけても良い数字です。更に、直後11分足は事後差異との方向一致率も71%となっています。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
本指標は、製造業の耐久財受注状況を表しています。指標名は「受注」となっているものの、発表内容は「出荷」「在庫」「新規受注」「受注残高」です。
ちなみに、耐久財とは3年以上の使用に耐える消費財を指し、代表例として自動車・航空機・家電・家具等があります。
この指標とは別に「製造業新規受注」が発表されており、それが翌々月月初発表に対し「耐久財受注」は毎月下旬に前月分速報値が発表されます。そのため、本指標は設備投資分野における先行指標に位置づけられます。
反応は、市場予想との差>前回結果との差、コア数値>非コア数値、で現れます。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
発表は前月比で、市場予想はコア(輸送機器除く)が0.7ポイント改善、非コアが1.4ポイント改善、となっています。
まず、2月の景気指標を見ると、NY連銀製造業景気指数が18.7で14年10月以降で最大となっています。Phil連銀製造業景気指数も43.3と、手元で確認できる13年以降で最大となっています。ISM製造業も14年12月以降で最大です。
次に、2月の小売売上高を見てみましょう。主要13項目において、ネット通販・家具・健康用品・建設資材の4項目が増加、電子機器/電化製品と自動車/同部品は減少です。
そして、耐久財の代表とも言える中古住宅・新築住宅は今週発表されており、ともに好調でした。
これらの指標結果を見る限り、市場予想を上回るかも知れません。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は75%となっています。そして、方向一致時に直後11分足終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが67%となっています。反応方向を確認してから、追いかけても良い数字です。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が95%となっています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
直後11分足は、事後差異との方向一致率が71%と有意です。発表直後よりも少し時間が経ってからの方が、指標結果に反応する傾向があるようです。但し、あまり強い指標ではないので、市場のテーマが金利や株価といった大きなトレンドがあるときには、アテにならないと思われます。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
上表訂正が間に合わないので、そのままにしておきますが、シナリオ3として以下追加します。
指標への定性分析結論に基づき、直後1分足は指標発表直前に買いとします。
以上
2017年3月24日21:30発表
以下は2017年3月24日22:20頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 市場予想はコア(輸送機器除く)が0.7ポイント改善、非コアが1.4ポイント改善、となっています。今回は、市場予想を上回るかもしれない、と考えています。
関連指標の2月景気指標は軒並み改善、小売売上高は全体・コアともに前月比改善、住宅販売も改善、となっています。
結果は、市場予想に対し、コアが下回り(+0.4、予想は+0.7)、非コアが上回り(+1.7%、予想は+1.4%)ました。
コアが市場予想を上回るという分析は外しました。これは未熟なためで、申し訳ありません。
次に、本文中に記載した過去反応が、コア>非コアとなるという点も外しました。コアは市場予想を下回り、直後11分足はまず下ヒゲを形成し、3・4分後に反転して陽線になったと記憶しています。惜しいと言えば惜しいのですが、結論を外したことに違いありません。但し、この動きを見る限り、コア>非コアを見直すのは本指標を来月以降も見てからにします。
先週来、定性分析を外すことが続いています。重ねて申し訳ありません。
指標結果と反応の関係についてはこういうこともありますが、コア>非コアの関係は次回も注視するため備忘までにここに記しておきます。
【9. シナリオ検証】
事前準備したシナリオは次の通りです。
- まず、直前1分足の陰線率が95%となっています。但し、始値がつく頃にポジションを取得し、本1分足跳幅で利確したとして、期待pipsは4pips程度です。
上記、指標への定性分析結論に基づき、直後1分足は指標発表直前に買いとします。
また、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が75%となっています。そして、方向一致時に直後11分足終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが67%となっています。反応方向を確認してから、追いかけても良い数字です。更に、直後11分足は事後差異との方向一致率も71%となっています。
まず、シナリオ1の直前1分足は陽線となりました。がしかし、これは本ブログに記録するFX会社のチャートについて、です。
実際に取引に用いているFX会社のチャートでは、21:29から21:30の直前1分足が、始値111.0311で終値111.0262の陰線となっています。
こういうことは良くあります。シナリオとしては外したこととし取引では勝ち、の結論を記録します。
次に、直後1分足と直後11分足の方向は不一致となりました。コア・非コアの発表結果が市場予想に対し上下割れたためか、発表直後は反応が小さな指標の割にばたばたしていました。
シナリオ2の通り、陰線形成中の直後1分足を追いかけてポジションを取り、何とか利確できました。
そして、順序が後先になりますが、付け加えたシナリオ3は分析を完全に外していたにも関わらず、微益を利確できました。これは、今回の反応が非コア>コアの結果で最初反応したため、と考えられます。ともあれ、上手く波の勢いを見切ることができました。
本ブログ開始後、本指標での成績を下表に示します。珍しく、勝率が良いものの負けている指標です。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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