2016年10月29日
1-3. 難しさの正体って何だ
FX取引での勝率は、どれほど研究に研究を重ねても、90%や99%にはなりません。そんな必勝法とも言えるやり方なんてないのです。必ず儲かる話は必ず損をすると思っておいた方が世間の常識に適っています。そもそも、FXに限らず投資というのは、リスクを採らないと儲からない仕組があるからです。
だから、せいぜい70%の勝率で、毎月きちんと利益を残す方法論を知っておくことが大切です。
ここに挙げた70%とは、こういう数字です。
多くの経済指標発表時には、発表結果が良ければその国の通貨が買われ、悪ければ売られます。FXの世界でこれほど単純で明快な関係が成り立っていることは、他にほとんどありません。
但し、このような指標結果と反応方向の関係は、きちんと過去事例を調べてみると、60~80%しか再現していません。残る20~40%は、発表結果が良くてもその国の通貨が売られ、悪くても買われます。
再現性があるのは、多くの経済指標で発表結果が良ければその国の通貨が買われ、悪ければ売られることではないのです。そういうことが起きるのはざっくり70%、という確率的再現性なのです。
投資が貯蓄と違うのは、そういう確率的再現性を活用して貯蓄よりも大きな運用益に結びつけなければならない点です。
だからこそ、10回の取引で7回利確して3回損切することを前提に、FXのやり方を身につけなければいけません。
かつて、ハゲとケチとスケベは一生治らない、と言われていました。きっとハゲの人はケチやスケベと同列に論じられるのが心外だったことでしょう。時代を経て、今ではハゲに効く薬も出回るようになりましたが、ケチとスケベにつける薬はまだありません。
利確や損切への理解が不十分な人が勝てるようになる方法もまだないのです。
利確や損切の理解に先立って、
ということを頭に入れておきましょう。もし既にこのことを十分わかっているなら、初心者のくせに「損小利大」なんて言葉に惑わされたりしないハズです。そんなことは上達してからやれば良いことです。
わかりやすく考えるために、「適用範囲」の捉え方を次のように区別しましょう。
ひとつは、現在のレートから、移動平均線・サポート・レジスタンスといった線までの適用範囲です。チャートの縦方向の範囲と言った方がわかりやすいでしょうか。
もうひとつは、現時点からある時刻までの適用範囲(適用期間)で、チャートの横方向の範囲です。このブログでの取引のような経済指標発表前後に限った期間だったり、雇用統計当日の夕方から発表前まで、といった期間の区切り方があります。
ふつう、チャートが示す適用範囲を見切ることが難しい一方、適用期間ならわかりやすくて単純です。120円までトレンドが伸びるかどうかはわからなくても、22:30なら必ずやってきます。だから、「読み」を習得すべき段階の人は、どこまで伸びるか(程度)ではなく、どっちに伸びるのか(方向)を当てることだけに注力した方が良いでしょう。
適用期間の方が簡単なのです。
適用期間を過ぎてしまったら、読み(分析)は役に立ちません。もしポジションを持っているなら、利確か損切をすべきだと考えています。そして、新たな読み(分析)は、ポジションを持たずに再び取り掛かった方が良いのです。
利確を延期して利益を伸ばそうとしてもいけません。
利益が伸びるとは限らないのです。利確できるときにしておかないと、1/2の確率で利益を伸ばせるものの、1/2の確率で利益を減らすか失くしてしまいます。この癖が治らないと、初心者の勝率は良くなりません。
もしこうした話に違和感を感じるなら、それは「損小利大」というプロフェッショナル向けの話を、初心者向けの解説に載せていることが誤解を生んでいる原因と考えられます。罪なことをする。
だって、よく考えてみればわかるでしょう。
適用範囲・適用期間を限ってすら高い勝率が維持できない初心者が、続けざまに「読み」を当て続けなければならない方法論が適切なハズありません。しかも2回目以降の読みは、ポジションを持ったまま行わせる方法など、完全に初心者向けの話ではありません。
初心者にそんなことを助言する人は、一度、サラリーマンになって大切な新人の面倒をみたら良いのです。あと1メートルぐらい大きな口でそう言いたい。
ちなみに、妙な反論があります。
いちいちポジションを解消していたらスプレッド分を損するという考えです。それならスワップだってアテにして、新人にスワップとスプレッドで利益を稼がせてみれば良いのです。それどころじゃないだろう。
初心者が最初に目指すべきことは、高い勝率を安定して維持できるようになることです。利確ができない限り、収益は絶対にプラスにはなりません。だから最初に直すべきことは、利確を先延ばししないことが大切です。先延ばしして含損が含益に転じるのを待って勝率を稼ぐのではなく、方向を当てて勝率を稼ぐことを目指しましょう。
これから始めるFXでどんなスタイルの取引を行うにせよ、その後でなければ勝てないのです。
次に、頭に入れておくことは、
です。
さて、当面のスキル向上のために勝率に拘ると、つい損切を先延ばしにしがちです。これは致命傷に繋がりかねない悪癖です。損切が遅くなりがちだと、最終的な年間収益がプラスにできなくなりがちです。ポジションを長く持つことにも繋がるので、二重のリスクを冒していることになります。
いわば、不利な勝負をリスクを増して繰り返しているのだから、そんなの最終的には負けて当然です。
その一方、含損が小さ過ぎる時点で損切を繰り返すと、事前分析が外れたか否かがわからないので、分析力向上に必要な経験を積めません。ましてや「きれいにポジションを取りたくて」損切を繰り返すやり方は、すぐに改めるべき悪癖です。小さすぎる含損での損切を繰り返して高い勝率を維持できない人は、いわゆる「損切貧乏」になるのです。
勝率が低いまま最終的な収益をプラスに転じさせられるようになることは、高い勝率を安定して維持できるようになることよりも難しいのです。
損切が早すぎても遅すぎても駄目ならば、「適切な損切」の「適切」という言葉の意味について、もっと理解を深めておく必要があります。理解を深めるためには、具体的に捉えた方がわかりやすいでしょう。例えば、次の行為に徹した場合を考えてみて下さい。
そうです。前日の値動きに沿って1日単位でトレンドフォローし続ける訳ですね。ポジションの解消・取得は毎朝7時過ぎです。
ポジションを取るなら、それ以前のトレンドを参考にすべきです。そしてそのとき、逆張りでなく順張りでポジションを持った方が勝率も収益率も良くなりがちです。よって、このやり方は多くのFX関連書籍や記事の薦めるトレンドフォロー手法に沿った取引方法です(注:正しいやり方ではありません)。
がしかし、実際に試してみると、多くの人が薦めるやり方とほぼ同じなのにがっかりしてしまうでしょう(だから試してはいけません)。
もし、2017年の取引初日の1月3日から2月末まで、USDJPYでこのような取引を機械的に繰り返していたとしたら、30pips程度の利益が手元に残っていたハズです。何と、2か月の取引でたったの30pips程度しか稼げない訳です。運が悪ければ負けてしまっていたでしょう。
このように、トレンドフォローという取引方法だと、かなり明確な上昇トレンドや下降トレンドが長期に亘って続かない限り、機械的ルールでの取引で稼ぐことは難しいのです(だから、相場観が大事なのです)。まして、一方向への傾きが続かないレンジ相場で稼ぐためには逆張りが必要になるので、どうもお薦めできません。
当会で試行錯誤して得た経験則から言えば、順張りと逆張りの取引での収益比は4:1もの差がつくのです。少し試して4:1の1がマイナスになるようなら、逆張りなんてやってはいけません。
では次に、先の機械的な取引ルールにひとつだけ新たなルールを追加します。それが損切ルールです。損切ルールを伴ってこそ、トレンドフォロー手法はうまく機能します。
例えば、
というルールを加えてみましょう。
驚いたことに、このルールを加えただけで、先の例と同じ期間で250pips程度が2月末時点で手元に残ったハズです。毎日1枚の取引をしていたなら、約2万5千円が手元に残っていた訳です。
ちなみに、現在のレートでレバレッジ25倍の場合、USDJPY1枚の投資額は約4万5千円です。投資額の20倍の90万円が手元資本だとしても、2か月でその資本に3%弱の運用益(年換算運用益で20%弱)が加えられたことになります。
そしてこのルール、損切含損をここで例に挙げた100pipsから、20pipsに変更しても200pipsに変更しても、2017年年初から2月末までの期間だと、利益が減ってしまうかマイナスになってしまうでしょう。この期間の「適切」な損切は100pips程度だったのです。
いかがでしょう。この話、ちょっとおもしろくありませんか?
もうわかったと思いますが、一応ここで考察です。
今回は日足チャートを使った例で説明しました。けれども、4時間足チャートや1時間足チャートでも同じような話が可能です。
本質的にはこの話に時間の長さなんて関係ありません。チャートに至っては前日が陽線か陰線かしか確認していません。
この話は、損切を行うべき含損がいくらかがわかれば、損切テクニックだけで勝てる気さえしちゃうぐらい、適切な損切が収益に絶大な効果をもつということです。初心者がトレンドフォロー手法で取引すると、それがとても難しいのです。だから、このブログではトレンドフォロー手法での取引を薦めないのです。
損切はいざというときの安全対策と理解しておくだけでは不十分です。そして、この話は利確についても同じことが言えます。勝率100%が不可能な以上、不適切な利確や損切を繰り返して、長期に亘って収益をプラスに維持し続けることは難しいのです。
だから、ただ分析を行うのではありません。
まずは分析の難易度を下げるために適用範囲・適用期間を限った分析を行うのです。先述の通り、適用期間の方が簡単です。それも短時間です。
だから、やみくもに損切をしても駄目なのです。
それでは、先の20pipsや200pipsの例のように、勝ち負けが逆転しかねないほど大きなハンデキャップを背負ったまま、取引を繰り返していることになります。まだ下手な上にハンデキャップまで背負うのです。勝てなくて当然です。
これが、こつこつ負けて資金を減らしたり、一定期間ごとに勝ったり負けたりを繰り返して資金を増やせない悪癖の正体です。初心者が1回1回の取引で損小利大を目指しても、損切が遅かったり不適切だと、最終的に負けやすく利益を残しにくい仕組みがあるのです。
この話はFXに限った話ではありません。
勝率がせいぜい70%の取引を繰り返して勝つためには、適切な利確や損切の大きさを事前に見極める方法を身につけることが大切なのです。70%も勝率が稼げないのなら尚更です。
話を整理しましょう。
克服すべきことは心理学的なこと・心情的なことではありません。何よりも先に、自分が行う分析の適用期間を決めましょう。1分でも良いのです。次に、その期間のローソク足の方向が当てられるようになることを目指しましょう。勝率を稼げるようになるためです。そして、勝率さえ稼げるようになったら、次はその期間の値幅がだいたい当てられるようになることを目指しましょう。
では、目指している間はどうすれば良いのでしょう。
簡単です。
勝率100%が不可能な以上、適切な利確と損切を知ることこそ、収益に絶大な効果を与えるのです。「それらがわかりやすいのがいつか(いつ勝負するのか)を選ぶこと」が、初心者やアマチュアの最大の関心事であるべきです。特に初心者は「方向を当てやすいのがいつかを探すこと」に時間を充てるべきなのです。
次からはやっと、方向を当てやすいのがいつか、値幅を当てやすいのがいつか、そういうときにどう利確・損切すれば良いのか、という話です。ここまでの話と同様に、下らないコツや心理学的課題なんて全く関係ありません。強くなるために必要なことは、正しい知識とそれを使いこなすための場数(経験)です。
続きは、こちらの「1-4. FXは上達するのか」からどうぞ。
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さて、FXを始めても暫くは練習期間です。練習期間でFXに慣れたり、いろいろなやり方を試してみるためにも、キャッシュバックはとても魅力的ですよね。せっかくのキャッシュバックは、そういうことのために使ってください。通常、キャッシュバックを受けるためには条件があるので、詳しくはこちらでご確認ください。
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この続きはこちらの「1-4. FXは上達するのか」からどうぞ。
だから、せいぜい70%の勝率で、毎月きちんと利益を残す方法論を知っておくことが大切です。
ここに挙げた70%とは、こういう数字です。
多くの経済指標発表時には、発表結果が良ければその国の通貨が買われ、悪ければ売られます。FXの世界でこれほど単純で明快な関係が成り立っていることは、他にほとんどありません。
但し、このような指標結果と反応方向の関係は、きちんと過去事例を調べてみると、60~80%しか再現していません。残る20~40%は、発表結果が良くてもその国の通貨が売られ、悪くても買われます。
再現性があるのは、多くの経済指標で発表結果が良ければその国の通貨が買われ、悪ければ売られることではないのです。そういうことが起きるのはざっくり70%、という確率的再現性なのです。
投資が貯蓄と違うのは、そういう確率的再現性を活用して貯蓄よりも大きな運用益に結びつけなければならない点です。
だからこそ、10回の取引で7回利確して3回損切することを前提に、FXのやり方を身につけなければいけません。
かつて、ハゲとケチとスケベは一生治らない、と言われていました。きっとハゲの人はケチやスケベと同列に論じられるのが心外だったことでしょう。時代を経て、今ではハゲに効く薬も出回るようになりましたが、ケチとスケベにつける薬はまだありません。
利確や損切への理解が不十分な人が勝てるようになる方法もまだないのです。
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利確や損切の理解に先立って、
- 「読み(分析)」には「適用範囲」がある
ということを頭に入れておきましょう。もし既にこのことを十分わかっているなら、初心者のくせに「損小利大」なんて言葉に惑わされたりしないハズです。そんなことは上達してからやれば良いことです。
わかりやすく考えるために、「適用範囲」の捉え方を次のように区別しましょう。
ひとつは、現在のレートから、移動平均線・サポート・レジスタンスといった線までの適用範囲です。チャートの縦方向の範囲と言った方がわかりやすいでしょうか。
もうひとつは、現時点からある時刻までの適用範囲(適用期間)で、チャートの横方向の範囲です。このブログでの取引のような経済指標発表前後に限った期間だったり、雇用統計当日の夕方から発表前まで、といった期間の区切り方があります。
ふつう、チャートが示す適用範囲を見切ることが難しい一方、適用期間ならわかりやすくて単純です。120円までトレンドが伸びるかどうかはわからなくても、22:30なら必ずやってきます。だから、「読み」を習得すべき段階の人は、どこまで伸びるか(程度)ではなく、どっちに伸びるのか(方向)を当てることだけに注力した方が良いでしょう。
適用期間の方が簡単なのです。
適用期間を過ぎてしまったら、読み(分析)は役に立ちません。もしポジションを持っているなら、利確か損切をすべきだと考えています。そして、新たな読み(分析)は、ポジションを持たずに再び取り掛かった方が良いのです。
利確を延期して利益を伸ばそうとしてもいけません。
利益が伸びるとは限らないのです。利確できるときにしておかないと、1/2の確率で利益を伸ばせるものの、1/2の確率で利益を減らすか失くしてしまいます。この癖が治らないと、初心者の勝率は良くなりません。
もしこうした話に違和感を感じるなら、それは「損小利大」というプロフェッショナル向けの話を、初心者向けの解説に載せていることが誤解を生んでいる原因と考えられます。罪なことをする。
だって、よく考えてみればわかるでしょう。
適用範囲・適用期間を限ってすら高い勝率が維持できない初心者が、続けざまに「読み」を当て続けなければならない方法論が適切なハズありません。しかも2回目以降の読みは、ポジションを持ったまま行わせる方法など、完全に初心者向けの話ではありません。
初心者にそんなことを助言する人は、一度、サラリーマンになって大切な新人の面倒をみたら良いのです。あと1メートルぐらい大きな口でそう言いたい。
ちなみに、妙な反論があります。
いちいちポジションを解消していたらスプレッド分を損するという考えです。それならスワップだってアテにして、新人にスワップとスプレッドで利益を稼がせてみれば良いのです。それどころじゃないだろう。
初心者が最初に目指すべきことは、高い勝率を安定して維持できるようになることです。利確ができない限り、収益は絶対にプラスにはなりません。だから最初に直すべきことは、利確を先延ばししないことが大切です。先延ばしして含損が含益に転じるのを待って勝率を稼ぐのではなく、方向を当てて勝率を稼ぐことを目指しましょう。
これから始めるFXでどんなスタイルの取引を行うにせよ、その後でなければ勝てないのです。
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次に、頭に入れておくことは、
- 損切の意義と使い方
です。
さて、当面のスキル向上のために勝率に拘ると、つい損切を先延ばしにしがちです。これは致命傷に繋がりかねない悪癖です。損切が遅くなりがちだと、最終的な年間収益がプラスにできなくなりがちです。ポジションを長く持つことにも繋がるので、二重のリスクを冒していることになります。
いわば、不利な勝負をリスクを増して繰り返しているのだから、そんなの最終的には負けて当然です。
その一方、含損が小さ過ぎる時点で損切を繰り返すと、事前分析が外れたか否かがわからないので、分析力向上に必要な経験を積めません。ましてや「きれいにポジションを取りたくて」損切を繰り返すやり方は、すぐに改めるべき悪癖です。小さすぎる含損での損切を繰り返して高い勝率を維持できない人は、いわゆる「損切貧乏」になるのです。
勝率が低いまま最終的な収益をプラスに転じさせられるようになることは、高い勝率を安定して維持できるようになることよりも難しいのです。
損切が早すぎても遅すぎても駄目ならば、「適切な損切」の「適切」という言葉の意味について、もっと理解を深めておく必要があります。理解を深めるためには、具体的に捉えた方がわかりやすいでしょう。例えば、次の行為に徹した場合を考えてみて下さい。
- 毎朝、前日が陽線だったか陰線だったかを確認することにしましょう
- もし前日が陰線なら、今朝は売ポジションを取得し、明朝にそのポジションを解消することにします
- もし前日が陽線なら、今朝は買ポジションを取得し、明朝にそのポジションを解消することにします
そうです。前日の値動きに沿って1日単位でトレンドフォローし続ける訳ですね。ポジションの解消・取得は毎朝7時過ぎです。
ポジションを取るなら、それ以前のトレンドを参考にすべきです。そしてそのとき、逆張りでなく順張りでポジションを持った方が勝率も収益率も良くなりがちです。よって、このやり方は多くのFX関連書籍や記事の薦めるトレンドフォロー手法に沿った取引方法です(注:正しいやり方ではありません)。
がしかし、実際に試してみると、多くの人が薦めるやり方とほぼ同じなのにがっかりしてしまうでしょう(だから試してはいけません)。
もし、2017年の取引初日の1月3日から2月末まで、USDJPYでこのような取引を機械的に繰り返していたとしたら、30pips程度の利益が手元に残っていたハズです。何と、2か月の取引でたったの30pips程度しか稼げない訳です。運が悪ければ負けてしまっていたでしょう。
このように、トレンドフォローという取引方法だと、かなり明確な上昇トレンドや下降トレンドが長期に亘って続かない限り、機械的ルールでの取引で稼ぐことは難しいのです(だから、相場観が大事なのです)。まして、一方向への傾きが続かないレンジ相場で稼ぐためには逆張りが必要になるので、どうもお薦めできません。
当会で試行錯誤して得た経験則から言えば、順張りと逆張りの取引での収益比は4:1もの差がつくのです。少し試して4:1の1がマイナスになるようなら、逆張りなんてやってはいけません。
では次に、先の機械的な取引ルールにひとつだけ新たなルールを追加します。それが損切ルールです。損切ルールを伴ってこそ、トレンドフォロー手法はうまく機能します。
例えば、
- その日の含損が100pipsに達したら直ちに損切する
というルールを加えてみましょう。
驚いたことに、このルールを加えただけで、先の例と同じ期間で250pips程度が2月末時点で手元に残ったハズです。毎日1枚の取引をしていたなら、約2万5千円が手元に残っていた訳です。
ちなみに、現在のレートでレバレッジ25倍の場合、USDJPY1枚の投資額は約4万5千円です。投資額の20倍の90万円が手元資本だとしても、2か月でその資本に3%弱の運用益(年換算運用益で20%弱)が加えられたことになります。
そしてこのルール、損切含損をここで例に挙げた100pipsから、20pipsに変更しても200pipsに変更しても、2017年年初から2月末までの期間だと、利益が減ってしまうかマイナスになってしまうでしょう。この期間の「適切」な損切は100pips程度だったのです。
いかがでしょう。この話、ちょっとおもしろくありませんか?
もうわかったと思いますが、一応ここで考察です。
今回は日足チャートを使った例で説明しました。けれども、4時間足チャートや1時間足チャートでも同じような話が可能です。
本質的にはこの話に時間の長さなんて関係ありません。チャートに至っては前日が陽線か陰線かしか確認していません。
この話は、損切を行うべき含損がいくらかがわかれば、損切テクニックだけで勝てる気さえしちゃうぐらい、適切な損切が収益に絶大な効果をもつということです。初心者がトレンドフォロー手法で取引すると、それがとても難しいのです。だから、このブログではトレンドフォロー手法での取引を薦めないのです。
損切はいざというときの安全対策と理解しておくだけでは不十分です。そして、この話は利確についても同じことが言えます。勝率100%が不可能な以上、不適切な利確や損切を繰り返して、長期に亘って収益をプラスに維持し続けることは難しいのです。
だから、ただ分析を行うのではありません。
まずは分析の難易度を下げるために適用範囲・適用期間を限った分析を行うのです。先述の通り、適用期間の方が簡単です。それも短時間です。
だから、やみくもに損切をしても駄目なのです。
それでは、先の20pipsや200pipsの例のように、勝ち負けが逆転しかねないほど大きなハンデキャップを背負ったまま、取引を繰り返していることになります。まだ下手な上にハンデキャップまで背負うのです。勝てなくて当然です。
これが、こつこつ負けて資金を減らしたり、一定期間ごとに勝ったり負けたりを繰り返して資金を増やせない悪癖の正体です。初心者が1回1回の取引で損小利大を目指しても、損切が遅かったり不適切だと、最終的に負けやすく利益を残しにくい仕組みがあるのです。
この話はFXに限った話ではありません。
勝率がせいぜい70%の取引を繰り返して勝つためには、適切な利確や損切の大きさを事前に見極める方法を身につけることが大切なのです。70%も勝率が稼げないのなら尚更です。
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話を整理しましょう。
克服すべきことは心理学的なこと・心情的なことではありません。何よりも先に、自分が行う分析の適用期間を決めましょう。1分でも良いのです。次に、その期間のローソク足の方向が当てられるようになることを目指しましょう。勝率を稼げるようになるためです。そして、勝率さえ稼げるようになったら、次はその期間の値幅がだいたい当てられるようになることを目指しましょう。
では、目指している間はどうすれば良いのでしょう。
簡単です。
勝率100%が不可能な以上、適切な利確と損切を知ることこそ、収益に絶大な効果を与えるのです。「それらがわかりやすいのがいつか(いつ勝負するのか)を選ぶこと」が、初心者やアマチュアの最大の関心事であるべきです。特に初心者は「方向を当てやすいのがいつかを探すこと」に時間を充てるべきなのです。
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次からはやっと、方向を当てやすいのがいつか、値幅を当てやすいのがいつか、そういうときにどう利確・損切すれば良いのか、という話です。ここまでの話と同様に、下らないコツや心理学的課題なんて全く関係ありません。強くなるために必要なことは、正しい知識とそれを使いこなすための場数(経験)です。
続きは、こちらの「1-4. FXは上達するのか」からどうぞ。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。万が一、購入・登録・合意もしていないのにクリックしただけで勧誘メールが毎日来るようなったなら、こちら(※9-1-4)までご一報をお願いします。
さて、FXを始めても暫くは練習期間です。練習期間でFXに慣れたり、いろいろなやり方を試してみるためにも、キャッシュバックはとても魅力的ですよね。せっかくのキャッシュバックは、そういうことのために使ってください。通常、キャッシュバックを受けるためには条件があるので、詳しくはこちらでご確認ください。
また、色々な取引手法を試してみるためにも、複数のFX会社に口座を開設しておくと便利です。
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※2016年2月末時点。ファイナンス・マグネイト社調べ(2016年2月口座数調査報告書)
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2NX10G+G3ASDU+1WP2+6C9LF
全20通貨ペア業界最狭水準!!
USD/JPY 原則固定0.3銭
EUR/JPY 原則固定0.6銭
GBP/JPY 原則固定1.1銭
AUD/JPY 原則固定0.7銭
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もし良ければ「パターンを見つけるパターン」を知ることでお役に立てれば幸いです。
「勝てる(具体的)と謳った方法論提示」は、好きな会社の広告掲示の都合上からも、法的制約からも難しいのです。
事前分析事例とその検証結果を載せるのが精一杯です。
ごめんなさい。
どうしたらいいかがわかりにくかった気がします。