2017年01月21日
2017.01/24.17:30ー欧州景気指標「独国PMI速報値」調査・分析(結果追記済)
2017.01/24.17:30に、欧州景気指標「独国PMI速報値」の発表が予定されています。今回は2017年1月分の発表となります。
最近の発表結果とその反応を下記の調査・分析に基づき検討した結果、本指標での取引は見合わせます。
本指標は反応が小さい上、指標発表結果がどうであれどちらに反応するのかがわからないため、です。詳細は以下に説明します。
※ 本記事巻末に結果及び検証を追記しています。
本指数は、(1) 各国のPMI同士を比較しやすいこと、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 製造業景況指数は非製造業のそれより先行性があると考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。これは、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため、それだけの先行性があると考えられるため、です。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
なお、PMIとはPurchasing Manager's Index(購買担当者景気指数)の省略形です。
Markit社の日本語案内資料によれば、「各国の製造業とサービス業の PMI 調査は、400 を超える企業の上級担当責任者(もしくは同等職)を対象とするアンケート調査への回答に基づいています」。製造業の「アンケートは生産高・新規受注・新規輸出受注・受注残・製品価格・購買価格・サプライヤー納期・完成品在庫・購買数量・購買品在庫・雇用」について行われ、その「集計結果をMarkit社のエコノミストが調査結果についてまとめています」。もし本記述内容に誤りがある場合には、引用者である当会のミスによるもので、Markit社案内資料の問題ではないことを付記しておきます。
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下の調査・分析は、2015年1月分から前回2016年12月分までの24回のデータを集計したものです。
本指標の過去の動きを下図に示します。
調査範囲において独国PMIは製造業・サービス業ともに常に50を上回っています。
このブログでは、発表結果から前回結果を引いた値と発表結果から市場予想を引いた値の和を「事後差異」と呼んでいます。サービス業PMIについては、この事後差異がプラスになったことが過去24回のうち16回(67%)あります。この2年間に関する限り、前回結果や市場予想よりも高めの発表結果となることが多いようです。
過去の直前10-1分足・同1分足・直後1分足・直後10分足を下図に示します。
以上の各タイミングでのローソク足の跳幅・値幅を下表に纏めておきました。
この表で直後1分足の跳幅平均は8pipsあります。ところが下表の通り、実際には8pips以上の跳幅になった回数は38%(ほぼ3回に1回)しかありません。あまり反応する指標ではないようですね。
対比分析は割愛します。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と10分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。また逆に、過去の反応の大きさがわかっていれば、ポジションを持ったときに含損がどの程度になれば損切すれば良いか(もう挽回できそうにないか)がわかります。
直後1分足値幅と直後10分足の跳幅・値幅の差が、それぞれ9pips・5pipsとなっていました。更には、1分足と10分足の方向一致率が57%しかなく、10分足で反応方向にローソク足が伸びた率も43%しかありません。
つまり、反応が小さい上にどちらに反応するのかがはっきりしていません。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
期待的中率75%に達する特徴は見出せませんでした。
指標一致性分析は、指標方向と反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。指標方向とは、市場予想から前回結果を引いた事前差異と、発表結果から市場予想と前回結果を引いた事後差異と、を表します。これらの値がプラスのとき反応がプラス(陽線)となっていれば「方向が一致している」と見なします。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
期待的中率75%に達する特徴は見出せませんでした。
以上の調査・分析結果に基づき、本指標での取引は見合わせます。
アンケートやゲームに参加して、カンタンお小遣い稼ぎ
毎日参加できるコンテンツが盛りだくさん。
お昼休みや通勤時間など、ちょっとした時間に参加するだけで、すぐにポイントが貯まっちゃいます。
貯まったポイントは、銀行口座やアマゾンギフト券に交換!!
▼今がチャンス!infoQモニターのご登録がお済みでない方はこちらから
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2TA9T8+AAX2NM+38U4+5YZ77
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以下、2017.01/25.01:34に追記しました
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
市場予想は直前に改訂されたようです。
発表結果は、製造業PMIが前回結果・市場予想よりも改善、サービス業PMIが前回結果・市場予想よりも悪化、となっています。事後差異はプラスとなっており、その点において陽線で反応したことは理解できます。
事前調査・分析結果に基づき、本指標ではポジションを持たないことにしていました。反応が小さく、且つ、過去の傾向からどちらに反応するのかがわからなかったため、です。
今回も反応が小さい点は、調査結果の通りでした。
ともあれ、この反応の小ささを踏まえると、今後も本指標でポジションを持つ意味はありませんね。
最近の発表結果とその反応を下記の調査・分析に基づき検討した結果、本指標での取引は見合わせます。
本指標は反応が小さい上、指標発表結果がどうであれどちらに反応するのかがわからないため、です。詳細は以下に説明します。
※ 本記事巻末に結果及び検証を追記しています。
【1. 指標概要】
本指数は、(1) 各国のPMI同士を比較しやすいこと、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 製造業景況指数は非製造業のそれより先行性があると考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。これは、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため、それだけの先行性があると考えられるため、です。
指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、です。
なお、PMIとはPurchasing Manager's Index(購買担当者景気指数)の省略形です。
Markit社の日本語案内資料によれば、「各国の製造業とサービス業の PMI 調査は、400 を超える企業の上級担当責任者(もしくは同等職)を対象とするアンケート調査への回答に基づいています」。製造業の「アンケートは生産高・新規受注・新規輸出受注・受注残・製品価格・購買価格・サプライヤー納期・完成品在庫・購買数量・購買品在庫・雇用」について行われ、その「集計結果をMarkit社のエコノミストが調査結果についてまとめています」。もし本記述内容に誤りがある場合には、引用者である当会のミスによるもので、Markit社案内資料の問題ではないことを付記しておきます。
【2. 既出情報】
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下の調査・分析は、2015年1月分から前回2016年12月分までの24回のデータを集計したものです。
(2-1. 過去情報)
本指標の過去の動きを下図に示します。
調査範囲において独国PMIは製造業・サービス業ともに常に50を上回っています。
このブログでは、発表結果から前回結果を引いた値と発表結果から市場予想を引いた値の和を「事後差異」と呼んでいます。サービス業PMIについては、この事後差異がプラスになったことが過去24回のうち16回(67%)あります。この2年間に関する限り、前回結果や市場予想よりも高めの発表結果となることが多いようです。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・同1分足・直後1分足・直後10分足を下図に示します。
以上の各タイミングでのローソク足の跳幅・値幅を下表に纏めておきました。
この表で直後1分足の跳幅平均は8pipsあります。ところが下表の通り、実際には8pips以上の跳幅になった回数は38%(ほぼ3回に1回)しかありません。あまり反応する指標ではないようですね。
(2-3. 関連指標)
対比分析は割愛します。
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と10分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。また逆に、過去の反応の大きさがわかっていれば、ポジションを持ったときに含損がどの程度になれば損切すれば良いか(もう挽回できそうにないか)がわかります。
直後1分足値幅と直後10分足の跳幅・値幅の差が、それぞれ9pips・5pipsとなっていました。更には、1分足と10分足の方向一致率が57%しかなく、10分足で反応方向にローソク足が伸びた率も43%しかありません。
つまり、反応が小さい上にどちらに反応するのかがはっきりしていません。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
期待的中率75%に達する特徴は見出せませんでした。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標方向と反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。指標方向とは、市場予想から前回結果を引いた事前差異と、発表結果から市場予想と前回結果を引いた事後差異と、を表します。これらの値がプラスのとき反応がプラス(陽線)となっていれば「方向が一致している」と見なします。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
期待的中率75%に達する特徴は見出せませんでした。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、本指標での取引は見合わせます。
以上
ーーー以下は広告ですーーー
アンケートやゲームに参加して、カンタンお小遣い稼ぎ
毎日参加できるコンテンツが盛りだくさん。
お昼休みや通勤時間など、ちょっとした時間に参加するだけで、すぐにポイントが貯まっちゃいます。
貯まったポイントは、銀行口座やアマゾンギフト券に交換!!
▼今がチャンス!infoQモニターのご登録がお済みでない方はこちらから
https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=2TA9T8+AAX2NM+38U4+5YZ77
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
2017.01/25.00:00発表
以下、2017.01/25.01:34に追記しました
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
市場予想は直前に改訂されたようです。
発表結果は、製造業PMIが前回結果・市場予想よりも改善、サービス業PMIが前回結果・市場予想よりも悪化、となっています。事後差異はプラスとなっており、その点において陽線で反応したことは理解できます。
(7-2. 取引結果)
事前調査・分析結果に基づき、本指標ではポジションを持たないことにしていました。反応が小さく、且つ、過去の傾向からどちらに反応するのかがわからなかったため、です。
【8. 調査分析検証】
今回も反応が小さい点は、調査結果の通りでした。
【9. シナリオ検証】
ともあれ、この反応の小ささを踏まえると、今後も本指標でポジションを持つ意味はありませんね。
以上
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5848796
この記事へのトラックバック