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2019年02月25日

優秀な社員をダメ管理職にしてしまう!


ピラミッド型組織の弊害は、管理職としての能力がない社員が、その立場に置かれてしまうおそれがあることです。
 年功序列が崩れてきているとはいえ、多くの会社が、ある程度の年齢になると、平社員は班長に、班長は係長に、係長は課長にと、昇進させるのが通例となっています。
 管理職には、マネジメントの能力が求められることになります。
具体的には、部下と適切なコミュニケーションを取り、仕事をやりやすい環境をつくること、仕事をする上で必要な指示をわかりやすく出すスキルが求められます。
 部下の能力を最大限に発揮させた上で、部下の幸せを願い追求することが管理職の仕事です。
 工場で働いている作業員の中には、技術は非常に優れているものの、職人気質が強く人に対して苦手意識をもっていたり、対人関係を不得意な人も珍しくありません。
 彼らが、部下のマネジメントを行う立場に置かれた結果、最高の技術者が最低の管理者になってしまうのです。
 あの人は部下と満足にコミュニケーションを取れない、何を指示しているのか不明確だ、どうしようもないダメ係長だと批判や不満を受けるような存在になってしまうのです。
 有能な能力をもっていた人が出世した結果、無能な管理職となってしまうこの現象は「ピーターの法則」といわれています。
 何らかの専門職としては非常に優れた技術・技能を発揮して会社の売上・利益に大きな貢献をしていた社員が、管理職としては全く役に立たない存在になり、会社からお荷物扱いされたら、悩み苦しみ、ストレスによって心身の健康を損ねるかもしれません。
 部下の教育を任されることで、本人も成長できることもありますが、なりたくない人や不向きの人を管理職に就かせても、誰も幸せになることは無い。
 大勢の部下を管理し、一人ひとりに細かく気を配ることは十分なマネジメント能力があったとしても、負担が大きく大変な仕事です。(今の若い人たちは管理職になりたくないという人の数が着実に増えています。)
無理に管理職にすることが、社員のストレスに…
役職についていない社員のうち、管理職以上に昇進したいとは思わないが61.1%に上り、管理職以上に昇進したいが38.9%です。
 


昇進を望まない理由は
責任が重くなるが71.3%
業務量が増え、長時間労働になるが65.8%
現在の職務内容で働き続けたいと部下を管理・指導できる自信がないが57.7%
 いつまでも工場の現場の技術者として働いていたいから、管理職にはなりたくないと思っている人は、製造業の世界には多い。
 


管理職になった後、管理職に向いていなかったということをお互いに気付けば、あまり躊躇せずに降格の措置を取りましょう。
変なプライドよりも、本人や部下たちの成長と幸せを優先すれば、社員と部下の幸せを考えて正しく評価することが大切。
 


製造業は男女ともに「高ストレス者」の割合が高く、他と比べて心身にストレスがかかりやすい業種であり、職場のメンタル対策が強く求められている。
 本来管理職としての適性がない人を、あるいは管理職に就くことを全く望んでいない人をその地位につけることは、社員のメンタルヘルスへの配慮が求められている、流れに逆らうものでしょう。
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