2009年01月19日
穢されし海の姫 〜セレーネ〜 part1
< 序 >
海の王国、マリーナ・キングダム。
海王キング・マリナスと女王クイーン・アクアの元、
七つの海を平和的に治める国があった。
その国には唯一の跡取りである王女がいた。
その王女は見目麗しく、
また優れた能力を持っていた。
しかし今、
彼女に闇が忍び寄ろうとしていた…。
< 1 >
「うふふふっ、今日も海のみんなは元気ね。潮の流れだってとっても気持ちいい…♪」
マリーナ・キングダムの王女、
セレーネ=アクアマリン。
彼女の日課は海の仲間達の様子を見て回る事だった。
だがそこへ王国の兵士が慌てた様子でやってきた。
「た、大変です!姫様!」
「どうしたのですか?」
「謎の軍勢が王国に向かっているとの事です!至急城へお戻り下さい!」
「何ですって!?分かりました、すぐ戻ります!」
< 2 >
セレーネが戻った時、
城は騒然としていた。
家臣達が謎の軍勢への対策に悩んでいると、
セレーネが毅然とした態度で言った。
「私が敵将を討ち取って来ます!
私の力と海の神のご加護があれば、
邪悪なる者に遅れを取る事はありません!」
その勇気ある言葉と硬い意志に、
誰もセレーネを止める事は出来なかった。
かくしてセレーネは武器を取り、
一人敵将を討ち取りに行った。
「セレーネ…どうか無事で…。」
「死ぬなよ…セレーネ…。」
王と女王はその後ろ姿をただ見送る事しか出来なかった。
< 3 >
城を出たセレーネは海底の複雑な地形を上手く利用し、
謎の軍勢と思われる異形をやり過ごして行った。
そしてしばらく進んだ時、
半透明の体を持つ赤い衣装を着た女性を見つけた。
気配からその女性が敵将である事を感じ取り、
回りに手下がいないのを確認するとその女性の前へ躍り出た。
「止まりなさい!」
『あら?貴方は?』
「私はマリーナ・キングダムの王女、セレーネ=アクアマリン!
邪悪なる者よ!速やかにこの神聖なる海から立ち去りなさい!」
『ふぅん…貴方が海の王国の…。
ふふっ、その勇気に免じてこちらもあいさつしてあげましょうか。
私はアティ。ダーククロス淫水魔軍軍団長よ。』
「ダーククロス…?」
『ダークサタン様はこの地球の七割を占める海を支配する事になさったの。
海を抑えれば人間どもは大幅に移動を制限されるからね。
でもその為には…貴方のいる王国が邪魔なの。
だから潰しに来たのよ。』
海の王国、マリーナ・キングダム。
海王キング・マリナスと女王クイーン・アクアの元、
七つの海を平和的に治める国があった。
その国には唯一の跡取りである王女がいた。
その王女は見目麗しく、
また優れた能力を持っていた。
しかし今、
彼女に闇が忍び寄ろうとしていた…。
< 1 >
「うふふふっ、今日も海のみんなは元気ね。潮の流れだってとっても気持ちいい…♪」
マリーナ・キングダムの王女、
セレーネ=アクアマリン。
彼女の日課は海の仲間達の様子を見て回る事だった。
だがそこへ王国の兵士が慌てた様子でやってきた。
「た、大変です!姫様!」
「どうしたのですか?」
「謎の軍勢が王国に向かっているとの事です!至急城へお戻り下さい!」
「何ですって!?分かりました、すぐ戻ります!」
< 2 >
セレーネが戻った時、
城は騒然としていた。
家臣達が謎の軍勢への対策に悩んでいると、
セレーネが毅然とした態度で言った。
「私が敵将を討ち取って来ます!
私の力と海の神のご加護があれば、
邪悪なる者に遅れを取る事はありません!」
その勇気ある言葉と硬い意志に、
誰もセレーネを止める事は出来なかった。
かくしてセレーネは武器を取り、
一人敵将を討ち取りに行った。
「セレーネ…どうか無事で…。」
「死ぬなよ…セレーネ…。」
王と女王はその後ろ姿をただ見送る事しか出来なかった。
< 3 >
城を出たセレーネは海底の複雑な地形を上手く利用し、
謎の軍勢と思われる異形をやり過ごして行った。
そしてしばらく進んだ時、
半透明の体を持つ赤い衣装を着た女性を見つけた。
気配からその女性が敵将である事を感じ取り、
回りに手下がいないのを確認するとその女性の前へ躍り出た。
「止まりなさい!」
『あら?貴方は?』
「私はマリーナ・キングダムの王女、セレーネ=アクアマリン!
邪悪なる者よ!速やかにこの神聖なる海から立ち去りなさい!」
『ふぅん…貴方が海の王国の…。
ふふっ、その勇気に免じてこちらもあいさつしてあげましょうか。
私はアティ。ダーククロス淫水魔軍軍団長よ。』
「ダーククロス…?」
『ダークサタン様はこの地球の七割を占める海を支配する事になさったの。
海を抑えれば人間どもは大幅に移動を制限されるからね。
でもその為には…貴方のいる王国が邪魔なの。
だから潰しに来たのよ。』
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