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2020年01月24日

世に語り伝ふる事、まことはあいなきにや

題名「思想のない道徳(7)道徳化された温暖化論争」
なのですが、

徒然草(上)第73段に
「世に語り伝ふる事、まことはあいなきにや」
というのがあります。

世に語り伝ふる事、まことはあいなきにや、多くは皆虚言なり:
世の中に伝わる情報というものは、「真実」では面白くなくて、うそを交えたものばかりが横行している。

あるにも過ぎて人は物を言ひなすに:
有る以上に おおげさに、無いことまでも人は喋るものなのに、。

年月過ぎ、境も隔りぬれば、言たきまゝに語りなして、筆にも書き止めぬれば、やがて定まりぬ:
時間や距離の隔たった「事実」を言いたいように作り話して、しかもそれを筆に書き留めてしまえば、それが定説となってしまうだろう。

道々の物の上手のいみじき事など:
その道その道の大家の優れたところなど、。

かたくななる人の、その道知らぬは:無知で無教養な人たちで、それぞれの道の大家のことを知らない者は、。
そゞろに、神の如くに言へども:
むやみやたらと大家のことを神 様のように言ったりするのだが、。

道知れる人は、さらに、信も起さず:
その道の専門家たちは、何とも思わない 。

音に聞くと見る時とは、何事も変るものなり:
見ると聞くとは大違いだ。

かつあらはるゝをも顧みず:
(語るそばから)すぐに露見するのも省みず。

やがて、浮きたることと聞ゆ:
間もなく根拠の無いことと知られてしまう 。

我もまことしからずは思ひながら:
自分でも、まことの事とは思っていないにもかかわらず。

鼻のほどおごめきて言ふは:
鼻っ先をピクピクさせながら嘘を語る。

げにげにしく所々うちおぼめき:
げにげに もっともらしいように見せるべく、話のところどころを不審がったりして。

我がため面目あるやうに言はれぬる虚言は、人いたくあらがはず:
自分の名誉にかかわるような虚言でなければ、人は大して抵抗もしないものだ。

「さもなかりしものを」と言はんも詮なくて聞きゐたる程に:
「そんなことはない」というのもどうでもいいという態度で聞いていると。

証人にさへなされて、いとゞ定まりぬべし:
否定しなかったばかりに、証人にさえさせられてしまう。

たゞ、常にある、珍らしからぬ事のまゝに心得たらん、万違ふべからず:
だから、何か聞かされたら、いつも語られる珍しくもない事だと思っていたならば、万事に間違いはないだろう。

仏神の奇特、権者の伝記、さのみ信ぜざるべきにもあらず:
(とは言え、)神仏の効験や、佛の化身と言われる人たちの伝記などについては、こればかりは信じなくてよいということではない。これらについては、世間の虚言を本気で信じたことが馬鹿馬鹿しかったからという理由で、それと同じだろうといって、「そんなことはない」などと言うのではなく、大方は信じておいて、さりとて一途に信じるのではなく、疑ったりあざけったりしないというのがよい、というのである。

以上

吉田兼好が「温暖化論争」の本質を語っています。
そのまま当てはまります。
ウソは神代の昔からです。



武田邦彦先生の本


































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