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2016年12月18日

不安は募るばかり

約束の日曜日となり、昼食を食べる気力も無く、母と二人で、途中までバスを乗り、終点からは、タクシーを利用した。高い塀に囲まれ、刑務所の中は、狭く、長い廊下を、歩かされた。この様な場所は、テレビとか映画でしか見た事は無く、終始看守の人が、付き添っていた。私は、その間、独房なのか、何人かの囚人と同じなのか、刑期はどれくらいなのかとか、不安は募るばかりである。
母が、所持品を検査され、やっと面談室に通され、しばらく待っていた。やはり、看守に付き添われ、私たちの前に現れた父は、頭は坊主にされ、囚人服を着せられていた。その、父の姿を目の当たりにした私は、ただ、ただ、呆然自失となり、悲しみの滂沱の涙が流れていた。父の顔を、直視出来なかった。
時間にして、2〜3分だけだと思うが、とても短い、夢ではない、現実を見た。
果たして、この先、この悲しみを乗り越え、はねのけて、生きて行けるのだろうかと、私の、不安は、更に募り、もう二度とは来ることはないだろうと思い、先ほどの逆回しで、看守の人に付き添われて、刑務所を、後にした。















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