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2018年04月21日
(ざっくり解説)高次脳機能障害~見た目ではわからない障害~
本日は、高次脳機能障害についてざっくりと解説していきます!
高次脳機能障害を一言で言うと、
「脳の機能が混乱・低下し、以前は出来ていた様々なものが難しくなる事」
とまとめることができます(べんりのすけの見解です)。
そもそも脳は…
場所によって特定の役割を持っていたり、脳内の他部署と連携をとって働いたりと絶妙なバランスで成り立っています
病気や怪我などでダメージが加わると…
その繊細なバランスが崩れ、様々な症状となって現れるのです
受傷部位の違いや個人差もあるため、
一口に高次脳機能障害と言っても、症状は千差万別です。
******
現在、高次脳機能障害には「行政的な定義」と「医学的(伝統的)な定義」があります
(最近は、「行政的な定義」で高次脳機能障害を語ることが増えてきたように感じます。)
以下、ざっくりと説明していきます。
【行政的定義】
以下の4つの障害をいう。

①記憶障害
・昔のことを覚えていない
・新しいことを覚えられない
・覚えたはずのものを思い出せない
これらの1つあるいは複数が生じることで、様々な事が「思い出せない」状態になる。
例:毎日会っている担当の訓練士が誰かわからない、など
②注意障害
・ぼんやりしていて、作業のミスが多い
・複数の事を同時に行えない
・1つの作業を長く続けられない
など、様々な場面で不注意が生じ、生活に支障が出る。
例:(車椅子に乗っている場合)ブレーキをかけずに立ち上がってしまう、など
③遂行機能障害
何か行動する時に、自分で計画を立てて遂行することができない。
例:バスに乗って市役所に行きたいけど、何をどうすればいいのか、何を用意すればいいのかわからない、など
④社会的行動障害
・ささいな事で怒る
・我慢ができなくなる
・他者の顔色を見ずに行動する
など、他者と関わるうえで望ましくない言動をしてしまう。
例:思い通りにいかないと大声を出し、物を投げつける、など
【医学的定義】
行政的定義の4つに加え、脳の局所的な障害で起こる以下のものを含む。

⑤失語症
…話す、書く、相手の言っていることを理解する、などの事ができなくなる。
(本人の頭の中には「こう言いたい」という思いがあるものの、それをうまく表出できない。)
⑥失行症
…麻痺はない(軽い)のに、それまでできていた動作ができない。
特に、物品の操作が難しくなる事が多い(上着を着れない、歯磨きできないなど)。
⑦失認
…色々なものを正しく認識できない。
例えば左半側空間失認は、自分の左側のものをなぜか無視してしまう。
(もしくは見えている物体それぞれの左側を無視してしまう。)
(⑧場合によっては、上記3つに認知症が加わることもあります)
******
一口に高次脳機能障害といっても、こんなに種類があるのです(実際にはもっと細かくあるのですが、省略します)。
しかし…上で説明した症状は、どれも日常生活で困り事が発生しますよね
高次脳機能障害の辛いところは
「見た目ではわからない」点。
麻痺などの身体障害の場合は、
一般の人が見ても多少は分かるため、様々な場面で配慮してもらえる事が多いです
しかし高次脳機能障害の場合、専門職であっても見た目だけでは判断がつきません。
一般の方はある程度行動を共にしても、症状だとは気づかないかもしれません。
さらに…
高次脳機能障害はまだまだ認知度が低いため、様々な誤解が生じます
障害で難しくなっている事に対し、
「頑張ってないだけ」「さぼっている」と思われてしまったり…
キャパオーバーで作業をやっていても、「そろそろこれもできるよね」と増やされてしまったり…
心ない言葉を投げかけられる場合もあるかと思います
「本人の努力ではどうにもならない」
それを周囲が理解出来ないパターンが非常に多い!
例えばあなたが上司だとして…
両足を骨折している部下に
「階段を掃除してこい」
とは言わないですよね?
高次脳機能障害の方にとって、苦手な作業はそれくらい破壊力のある命令なんです。
周囲がきちんと障害を理解し、適切な配慮をする事が必須です!

世の中に「高次脳機能障害」という概念が定着し…
どんな方でも受け入れられる世の中になること。
あなたがこの記事を読んでくれたおかげで、少しだけ実現に近づきました。
ありがとうございます
下に「e-hon」さんのリンクを貼っていますので、もっと詳しく知りたい方は「高次脳機能障害」で検索していい本を探してみてくださいね。


それではまた!
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「脳の機能が混乱・低下し、以前は出来ていた様々なものが難しくなる事」
とまとめることができます(べんりのすけの見解です)。
そもそも脳は…
場所によって特定の役割を持っていたり、脳内の他部署と連携をとって働いたりと絶妙なバランスで成り立っています

病気や怪我などでダメージが加わると…
その繊細なバランスが崩れ、様々な症状となって現れるのです

受傷部位の違いや個人差もあるため、
一口に高次脳機能障害と言っても、症状は千差万別です。
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現在、高次脳機能障害には「行政的な定義」と「医学的(伝統的)な定義」があります

(最近は、「行政的な定義」で高次脳機能障害を語ることが増えてきたように感じます。)
以下、ざっくりと説明していきます。
【行政的定義】
以下の4つの障害をいう。

①記憶障害
・昔のことを覚えていない
・新しいことを覚えられない
・覚えたはずのものを思い出せない
これらの1つあるいは複数が生じることで、様々な事が「思い出せない」状態になる。
例:毎日会っている担当の訓練士が誰かわからない、など
②注意障害
・ぼんやりしていて、作業のミスが多い
・複数の事を同時に行えない
・1つの作業を長く続けられない
など、様々な場面で不注意が生じ、生活に支障が出る。
例:(車椅子に乗っている場合)ブレーキをかけずに立ち上がってしまう、など
③遂行機能障害
何か行動する時に、自分で計画を立てて遂行することができない。
例:バスに乗って市役所に行きたいけど、何をどうすればいいのか、何を用意すればいいのかわからない、など
④社会的行動障害
・ささいな事で怒る
・我慢ができなくなる
・他者の顔色を見ずに行動する
など、他者と関わるうえで望ましくない言動をしてしまう。
例:思い通りにいかないと大声を出し、物を投げつける、など
【医学的定義】
行政的定義の4つに加え、脳の局所的な障害で起こる以下のものを含む。

⑤失語症
…話す、書く、相手の言っていることを理解する、などの事ができなくなる。
(本人の頭の中には「こう言いたい」という思いがあるものの、それをうまく表出できない。)
⑥失行症
…麻痺はない(軽い)のに、それまでできていた動作ができない。
特に、物品の操作が難しくなる事が多い(上着を着れない、歯磨きできないなど)。
⑦失認
…色々なものを正しく認識できない。
例えば左半側空間失認は、自分の左側のものをなぜか無視してしまう。
(もしくは見えている物体それぞれの左側を無視してしまう。)
(⑧場合によっては、上記3つに認知症が加わることもあります)
******
一口に高次脳機能障害といっても、こんなに種類があるのです(実際にはもっと細かくあるのですが、省略します)。
しかし…上で説明した症状は、どれも日常生活で困り事が発生しますよね

高次脳機能障害の辛いところは
「見た目ではわからない」点。
麻痺などの身体障害の場合は、
一般の人が見ても多少は分かるため、様々な場面で配慮してもらえる事が多いです

しかし高次脳機能障害の場合、専門職であっても見た目だけでは判断がつきません。
一般の方はある程度行動を共にしても、症状だとは気づかないかもしれません。
さらに…
高次脳機能障害はまだまだ認知度が低いため、様々な誤解が生じます

障害で難しくなっている事に対し、
「頑張ってないだけ」「さぼっている」と思われてしまったり…
キャパオーバーで作業をやっていても、「そろそろこれもできるよね」と増やされてしまったり…
心ない言葉を投げかけられる場合もあるかと思います

「本人の努力ではどうにもならない」
それを周囲が理解出来ないパターンが非常に多い!

例えばあなたが上司だとして…
両足を骨折している部下に
「階段を掃除してこい」
とは言わないですよね?
高次脳機能障害の方にとって、苦手な作業はそれくらい破壊力のある命令なんです。
周囲がきちんと障害を理解し、適切な配慮をする事が必須です!


世の中に「高次脳機能障害」という概念が定着し…
どんな方でも受け入れられる世の中になること。
あなたがこの記事を読んでくれたおかげで、少しだけ実現に近づきました。
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