2013年03月30日
【データ復旧・復元】 データが失われた場合の対応
ハードディスクが壊れた場合、誤ってデータを削除した場合などに、ハードディスクからデータやファイルを復旧・復元して欲しいと、ユーザから問い合わせを受けることがたびたびある。しかし、昨今のセキュリティ意識の高まりに伴い、これらは難しく、時間がかかる状況になりつつある。それはなぜだろうか。
1.復号化
復旧を難しくする理由の一つは、昨今の個人情報保護及び、秘密情報保護意識の高まりから、外部に持ち出すハードディスクが暗号化されているケースが多いからだ。
いくら優秀なデータ復元ソフトウェア、ファイル復旧ソフトウェアを利用しようとも、暗号化されたデータ、ファイルには手が出せない。逆にそれでデータが復旧できるならば、暗号化など、なんの意味もないということになる。
データ、ファイルを復旧させるには、まずはハードディスクを復号化しなければならない。これには、一般的に非常に時間がかかると共に、そのソフトウェアベンダのサポートが必要となることが多い。
2.ファイルの復旧、復元
ハードディスクを復号化したら、ようやくファイル復旧ソフトウェアなどの出番となる。しかし、こちらもハードディスクに問題がある場合は、リトライ(再読込)が多発して非常に時間がかかる。また、昨今のハードディスクの大容量化に伴い、ハードディスク内の全データの復旧、復元には膨大な時間がかかるのが実情となる。
3.対応時の鉄則
基本的に問題のあるハードディスクへのアクセスは極力控えなければならない。ハードディスクに問題がある場合の多くは、利用すれば利用するほどハードディスクの不良部分が増えていくからだ。また、利用することで削除されたデータが残っている領域に、新たなデータが上書きされてしまうことがある。そうなると、そこに記録されていたデータを復元することは不可能となるからだ。
このため、問題となるハードディスク以外の外部記憶媒体(CD, DVD, USBメモリ等)からデータ復元ソフトウェアを起動し、復元したデータについてもUSB外付ハードディスク等の問題のあるハードディスク以外に対して保存するのが鉄則である。
4.最後に
データ復元ソフトとしては、筆者は業務で利用している「ファイナルデータ」をおすすめする。データ喪失時はどうしても慌てることが多いが、それは状況をより悪化させることが多いので、落ち着いて対応することが重要であることを心に留めておいて欲しい。
なお、ファイルサーバクラスのデータ復旧については、RAID等に関する知識が必要となる為等、専門のデータ復旧サービスにお任せすることをお勧めする。
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