クラエスとその担当者ラバロの出会いと別れ。

ラバロが公社に誘われて、クラエスの担当官になる
ものの、義体という存在にはなかなか慣れない。

従って、クラエスの訓練も、道具として見ることはで
きず、かといって通常の少女と見ることもできない
という揺れ動く心理の中で行われる。

それは訓練中は無駄な口を利かず、訓練をしないと
きは釣りをして親子のような関係になることにも現れ
ている。

そのラバロが事故でなくなるのだが、公社に批判的
だったこともあり、思わず仕組まれてものではないか
と考えたが、実際はどうなのだろうか？

GUNSLINGER GIRL vol.1 相田裕

舞台はイタリア。といっても現実のイタリアそのものでは
なさそう。

身障者の救済を名目に、政府は若いというか身障者の
美少女をサイボーグ化し、洗脳をほどこして、政府の
暗殺組織として利用。

少女はその相棒として男性が一人当たるが、当然のこ
とながら、複雑なというか恋愛感情が生じるようだ。

少女の脳は、薬漬けで洗脳されており、過去の記憶が
消えているものの、何がしかの記憶の断片が残ってい
るのか、それとも思春期になるひたむきな恋心が芽生え
るのかは不明。

相方に当然抱くべく恋心は、しかし実るはずもないのだ
が、それはどう彼女たちに影響を与えるのだろうか？

一見単純なストーリーのように見えながら、今後の展開
次第では深い心理展開が期待できるかもしれない。

作者の心理実験を見てみたいと思う作品であり、導入
であった。