2015年09月13日
満蒙は日本の生命線
● 「戦後秩序からの脱却」と「満蒙は日本の生命線」
2015-01-15 22:51:16 | 参考資料−昭和(前期)
http://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/c22dd555ffc27a298d7fcb12b986092f
柳条湖事件が関東軍の謀略だと知っていたジャーナリストは当時から存在していたがそれはオフレコだった。一般人は太平洋戦争終結までほぼ知らされいない。山本七平の「ある異常体験者の偏見」によれば、終戦直後のマニラの収容所の中で早くも将兵らが柳条湖は謀略だったと語っている記述があった(軍の中では噂があったのか)。また、その同じ収容所であった体験として、中村大尉事件(一般住民が広く満洲での関東軍の行動を支持し、幣原の弱腰をなじるきっかけとなった事件)さえ軍の謀略なんじゃないかと疑ってる人がいたという記述もあった。
自分が信じていたものの多くが嘘だったとしった後、つまるところ夢から覚めた後、ありとあらゆるものが信じられなくなる状態にいた人は多数いらしたんだろうと改めて思う。
(右派の人が好む、戦後日本人はNHK他の左翼に洗脳されて戦前はすべて悪いと思ってる、ってのは半分正しいけど半分は嘘ですよ。戦争に行った人たちは一体何が起ったのかを知りたくて、あるいは知りたくなくて、いくばくかの時間過去の政権に対して不信感を抱いていた、これが根本的な理由だと思います。)
● 軍政下だと思えば不思議もない
2015-09-08 22:18:10 | 太平洋情勢乱雑怪奇
http://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/eb4d6b88cc64bb9ac6337f056d05858d
山本七平氏の「ある異常体験者の偏見 (文春文庫)」からの引用。
占領地統治は、どのような外観を飾ろうと結局は「軍政」である。軍政はどいういう形態をとろうと、もちろん何もかも軍人がやるというわけではない。軍隊には行政能力はなく、治安の維持という警察の機能ももたない。これはよく誤解されるが−。いわば常に「面」は支配しえないのである。一個師団といっても一万五千人にすぎず、ちょっとした球場のスタンドすら満員にできない数である。これを民衆という大会にばらまいても何の威力も発揮しえないから、占領地の「原住民の政府」の背後にあってこれを威圧統制し、同時に民衆を間接的に威圧するという形になる、が、同時に自分はなるべく姿を現さない。これがいわば軍政の基本型で、この基本型においては、マックも日本軍も同じである。
軍政と民主主義とはもちろん絶対に相いれない。「原住民の政府」がいかに民主的外見を装っても、最終的な決定権は「軍」が握っているのであって、投票が握っているのではない。ところが戦後の日本は、軍政と民主主義の両存・並立という非常に奇妙な形で出発した… (p.223 - 224)
タグ:山本七平
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