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2018年08月30日
クラウド市場を独走するAWS。まだ間に合うAWSを理解する上で読んでおきたい技術書8冊
クラウド市場の現状
市場調査会社のGartnerが8月1日に、2017年の世界のIaas市場の調査結果を発表し、
MicrosoftのAzureが猛追しているものの、
未だAmazon Web Services(AWS)が独走状態であることがわかりました。
シェアの構成比は、Amazon 52%、Microsoft 13%、Alibaba 5%、Google 3%、IBM 2%、その他 25%。
その他の内訳としては、富士通、NTT、Oracle、Rackspace、Tencent、Salesforce.com。
また、世界市場を 北アメリカ、ヨーロッパ、中東及びアフリカ、アジア・パシフィック、ラテンアメリカ 別に見た場合、
いずれもAWSがトップ。Microsoft はアジア・パシフィックを除く地域で2位となっています。
なお、Alibabaがアジア・パシフィック地域では 2位となっており、
同市場の1/3を占める巨大な中国シェアにおいて成功しているといえそうです。
また、IT専門調査会社IDC Japan株式会社が2017年国内データセンターサービスユーザー調査結果によると、。
大企業を中心に外部データセンターで稼動させていたアプリケーションをオンプレミスに移行するケースも見られ、
従業員規模が大きくなるほどオンプレミス型のプライベートクラウドを好む傾向にあるようです。
さらに、Gartnerによるこの先の展望をみると、
日本企業のデータセンターは、今後施設の老朽化や能力不足に対処するための資金確保に多大な労力が必要となるが、
AmazonやMicrosoftnoクラウドサービスへの既存客の流出もあって、
継続が困難となると予測されているようです。
私のまわりでも、オンプレミスのシステムをAWSに移行する案件が増加しているのですが、
どうやら、技術者の人材確保が困難になっていること。セキュリティ面の更新に不安を抱いていること。
そもそも利用頻度や規模に合った設備投資になっていなかったことが理由のようです。
Micorosoftが猛追しているものの、凄まじいスピードで新しい機能を追加しているAWS。
いまや機能がたくさんありすぎて、何から取り組んでいいのやら?と悩める技術者も多い筈です。
お勧めのAWS関連の書籍8冊
そこで、AWSをいちから学びたい、少しは理解しているつもりなのだが、ちょっと自身が無いという方に
ピッタリな書籍をご紹介。
まずは、書籍で理解を深め、無料版環境で実践してみることをお勧めいたします。
Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築 改訂版
AMAZON ベストセラー1位のこの一冊。
AWSでIaaS利用を始めたいと思っている方で、ネットワークやサーバー周りの仕組みも同時に理解したい!
そのあたりの知識に自信が無い方の入門書としておすすめです。
あくまで入門書レベルなので、既に理解されている方には別の書籍をおすすめします。
Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイド 一番大切な知識と技術が身につく
社内システムを、オンプレミス(自社運用)からクラウド(AWS)へ移行するための設計・構築・管理を解説した書籍です。
AWSへ移行する際に注意すべき点も丁寧に説明されています。
コンピュータシステムの設計、運用を仕事にしている。
AWSへの移行の仕事をしている、しようとしている のどちらかであれば買うべき本です。
システムの移行に関して具体的なノウハウが満載です。
是非もっておきたい1冊です。
Amazon Web Services ネットワーク入門
AWSのVirtual Private Cloud(VPC)サービスを基礎から解説しています。
VPC領域の作成、EC2インスタンスへのIPアドレスの割り当て、セキュリティ機能、
プライベートなネットワーク運用、DNSサーバーと独自ドメインの運用など、
実際のシステム構築で必要な基本的な知識を手に入れるにはピッタリの書籍です。
AWSによるサーバーレスアーキテクチャ
サーバレスによるアーキテクチャやアプリケーション構築する際に
必要な組み立て方を学ぶことができます。
サーバが当たり前のようにある時代を過ごしてきた技術者がサーバレスに脱却するための指南書です。
サービスレベルが高く、堅牢でスケーラブルなクラウドベースのシステムデザインを考えるならもっておきたい1冊です。
Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド 改訂第2版
AWSのサービスの概要と導入方法を徹底解説
AWS(Amazon Web Services)によるクラウドシステム構築・運用のノウハウを紹介。
AWSの主要サービスの概要から、サービスを活用したクラウド上でのシステムの構築手順と設定方法を詳細に解説します。
目的に応じたサーバ構築方法と、サービスの選び方を徹底的に丁寧に解説します。
AWSマネジメントコンソールからの設定に加えて、CLIやSDKを使った実践的な技術も掲載。
企業などへのAWS導入の全ての工程に関わった著者陣による、現場で培った実践的なノウハウが凝縮された一冊です。
Webサービスや自社サイトのシステム構築にAWSの導入を考えている人、WordPressを使ったサイトの公開を考えている人、
とにかくAWSについて知りたい人、AWSに興味を持つ全ての人にお勧めです。
Amazon Web Services クラウドネイティブ・アプリケーション開発技法 一番大切な知識と技術が身につく
AWSを「簡単にITインフラが構築できるサービス」としてではなく、
「AWSを組み込んでアプリケーションを作る」こと(つまり、AWSを「簡単にアプリケーションが構築できるサービス」)と捉えています。
AWSを活かした開発をしたいアプリケーションエンジニアで「インフラにはそこまで詳しくない…!」という方におすすめです。
基本的には各言語に対するある程度の知識があることが前提です。
Amazon Web Services 定番業務システム12パターン 設計ガイド
定番とも言える12パターンの業務システムについて、AWSのサービスの選び方や組み合わせ方を説明しています。
公開Webサーバーだけでなく、イントラWebサーバー、ファイルサーバー、データ分析システム、
バックアップ、モバイルアプリ、ハイブリッドクラウドについて説明しています。
ひととおり読んでおけば、把握しきれないほどあるAWSのサービスを、どのように組み合わせればよいか、
という基本的ながら実務的な知識を手に入れられます。
合格対策 AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト
AWS(Amazon Web Services)認定は、顧客、組織そして採用担当者に対し、
取得者がAWSソリューションを構築するための技術と知識を有していることを証明する、注目の資格です。
AWS認定ソリューションアーキテクトは、入門的な位置付けの「アソシエイト」と上級者向けの「プロフェッショナル」の2つに分かれていますが、
本書は前者の「アソシエイツ」に特化した本邦初の試験対策書です。
「どこから勉強を始めたらいいの?」「出題されるレベルがわからない。。」そんな人にピッタリの一冊です。
ただし、本書だけでテスト問題全体をカバーすることは不可能なので、
まずは、基本的な理解をした上で、別書籍を読むことをおすすめします。
まとめ
はっきりいうと、今後IT業界で技術者として生き残るためにはAWSは避けて通れません。
それを覚悟の上で学習すれば、まだ間に合います。
人気のある書籍なので、中古本でもプレミア価格になっているものもあります。
あくまで、ここで紹介した書籍は、目的を持ってAWSを利用する初心者向けのものなので、
AWSの全てを学びたいという方は、 AWS Innovate Japan 2018 オンラインカンファレンス を一読してみてください。
2018年08月27日
Google コアアルゴリズムの更新を実施。専門性・権威性・信頼性を重視する傾向に。
コアアルゴリズムのアップデート
8月初旬、広範囲に渡ってコアアルゴリズムのアップデートが行われました。
SEO各社がその詳細を分析しているので、ご存知の方も多いと思います。
今回の更新により、普段に見られない大きな順位変動が発生しており、
医療、金融、行政の分野について書かれたページが大きく順位を下げる傾向にあるようです。
Google検索品質評価ガイドライン
今回の更新で抑えておかなければならないこととして、
Google検索品質評価ガイドラインが更新されたことです。
Google検索品質評価ガイドライン 変更点の詳細
今回の変更点ではおおまかに3つの基準を打ち出しています。
ページ内容の品質評価の基準変更
以前から、コピペしただけのページが低評価されることは多くの方がご存知だと思います。
それ以外にも、大きな画像を使ったバナー広告や、本文中に紛らわしい、
あるいは煩わしい広告が多いと、低品質なページとして評価されるようです。
いわゆる、まとめサイトやキュレーションサイトの排除とも捉えることができそうです。
また、掲載している情報が古い、リンク切れが残っている、デザインが崩れている、スパムコメントが残っている、
ヘイト系、差別、暴力、テロなどを 助長するようなサイトなども低品質なページとして評価されるようです。
このあたりは、検索を通じてインターネットのインフラとしての役割を担っているGoogleとしては、
当然取り組みべき社会貢献であり、常に陰謀論として話題になりますが、
ヘイトサイトを逆手に利用し混乱を招き、戦争へと誘導している可能性がある限り、
もっと強化すべき点かと思います。
著者情報やE-A-Tをより重視する方向に
ここで専門用語がでてきますが、
E-A-Tとは、Googleの造語で次のようなものです。
- Expertise = 専門性
- Authoritativeness = 権威性
- Trustworthness = 信頼性
これを踏まえてサイトを適正化する必要がありそうです。
ポイント
- サイトの情報が正しく、必要十分な情報量になっているか?
- 古い情報が紛れていないか?
- 情報の信頼性は十分か?
この基準としてはページ数、単語、第三者からの評価(被リンクなど)などがあり、
コンテンツの更新だけでなく、拡散が重要となってきます。
そして、発信した情報が読者にとって有益であれば、
記事やあなた自身のことをtwitterやブログなどでつぶやいてくれ、
これが被リンクとなってGoogleに評価されるわけです。
E-A-T の詳細については、過去ブログ E-A-T ブログ 対策 をご覧ください。
YMYLの安全性の定義強化
YMYLとは、これもGoogleの造語で、
“Your Money or Your Life”の略です。
「一部のページは、将来の幸福、健康、財務の安定性、
またはユーザーの安全に影響を与える可能性があります。
私たちはそのようなページをあなたのお金やあなたの人生のページ、またはYMYLと呼んでいます。」
(Google検索品質評価ガイドラインから引用、翻訳)
つまり、医療や健康、病気、証券、保険、金融、ローン、行政、政治などの分野について書かれたページは、
ユーザーの人生に大きな影響を与えるため、通常のキーワードとは違う評価軸を追加しますということです。
Googleが認定した査定機関が介入しない限り判断できるような代物ではないような気がします。
この分野のアフリエイト広告で利益を得ている人達を排除しているようにも思えます。
コアアルゴリズムのアップデート についての まとめ
常に「検索」が正しいものであるようにと、
Googleが日々努力しているのが見て取れる今回のアップデートです。
特に、膨大に増加したアフリエイトサイトやキュレーションサイトなどの
排除が活発化している気がします。
今や先進国のみならず、開発途上国においてもスマホを利用する人が増加し、
スマホを中心としたビジネスが主流になっています。
そして、検索は、最優先される行動にあたり、
その結果が「常に正しい」ことで、
Google自身がビジネスとして最大の恩恵を受けているため、
アルゴリズムのアップデートは自然の流れだと思います。