全国的にサウナの人気が続くなか、多くの人が自宅でもサウナを楽しみたいと考えています。では、自宅でサウナを楽しむためにはどうすればよいのでしょうか?その方法や、かかる費用、そしてそれに伴うメリットやデメリットについても解説していきます。
- 自宅サウナの作り方
- お風呂でサウナを行うには
- ベランダや庭でサウナを行うには
- お部屋でサウナをサウナを行うには
- 自宅のリフォーム・リノベーションでサウナをサウナを行うには
- 自宅でサウナを再現するメリット
- 自宅でサウナを再現するデメリット
- 工夫次第で自宅でもサウナを再現して整えられる!
自宅サウナの作り方
自宅サウナを最も簡単に実現する方法は、お風呂を利用することです。手軽に導入できるアイテムを活用したり、入浴法を工夫したりすることで、自宅の浴室で本格的なサウナ体験を楽しむことができます。
ここでは自宅で手軽にサウナを楽しめる方法をご紹介します。
お風呂でサウナを行うには
温かい湯船と冷水シャワー
自宅で手軽にサウナ気分を再現する方法の一つは、熱いお風呂と冷水シャワーを利用することです。まず、浴槽に40〜42℃の少し熱めのお湯を準備し、3〜5分ほどゆっくりと浸かります。その後、浴槽から出て冷たいシャワーを30秒〜1分ほど浴びます。この一連の動作を1セットとして、3セット程度繰り返します。その後はタオルで体をしっかり拭き、休憩をとります。もし可能であれば、ベランダやテラスで外気浴をすることで、さらにサウナ気分を味わうことができます。
この温かいお湯と冷たい水を交互に使う入浴法は、「温冷交代浴」として知られており、自律神経のバランスを整えるとされています。シャワーの水を全身に一度にかけるのではなく、最初は肘から先や膝から下など部分的にかけることから始め、徐々に慣れていくことが大切です。また、この入浴法を行う際には水分補給を忘れずに行い、体調管理に留意することが重要です。
入浴剤
お風呂のお湯に入れるだけで、気軽に温泉や薬湯の気分を味わえる入浴剤やバスソルトがあります。これらの製品には、サウナ効果をうたったものも多くあります。トウガラシエキスや有機ゲルマニウムなどの成分が配合されており、発汗効果が期待できるとされています。
さまざまな香りが楽しめるのも魅力のひとつです。柑橘やヒノキなど様々な香りがあり、好みのアロマに癒されながら、自宅でサウナ気分を味わうことができます。価格もお手頃で、数百円からいろいろな種類を楽しむことができます。
サウナ傘
入浴の際には、ビニール傘のような半円形のカバーを湯船にかぶせ、その内部を湯気で満たすことで、自宅で手軽にサウナの効果を再現することができるアイテムがあります。これが「サウナ傘」です。一部では「サウナドーム」とも呼ばれ、使わないときは傘のようにたたんで収納することも可能です。
さらに、湯船で使用するコンパクトなアイテムとして、「サウナポンチョ」もあります。このポンチョは、胸下あたりまで覆う短めのもので、気密性の高い素材で作られています。湯船に浸かりながら着用することで、お湯から出ている肩や首もしっかりと蒸気で温められ、発汗効果が期待できます。一部のタイプには、頭部までを覆うフードが付いているものもあります。
どちらのアイテムも、手軽に入手できる上、2,000円前後で購入可能です。これらを活用することで、自宅で気軽にサウナ体験を楽しむことができます。
後付けできるミストサウナ
シャワーヘッドにサウナ機能が組み込まれた製品も市場に登場しています。既存のシャワーヘッドを交換するだけで導入できるため、DIYで取り付けることも可能で、手軽さが魅力です。価格は約4万円前後からと幅広いです。
また、浴室に暖房乾燥機がある場合は、その機能を利用してサウナを再現することもできます。暖房をオンにして室温を上げ、温水シャワーを浴びることで浴室内を蒸気で満たし、サウナのような環境を作り出します。
一方、暖房乾燥機がない場合でも後付けが可能ですが、業者による取り付けが必要です。その際の本体価格と工賃で約50万円かかります。ただし、古いタイプの浴室には取り付けが難しい場合もあるので、購入前に注意が必要です。
ベランダや庭でサウナを行うには
屋外でのサウナ体験も素晴らしい方法です。ベランダや庭などの屋外スペースで、サウナを楽しむことができます。サウナから出たらすぐに外気浴ができるのは、その魅力の一つですね。部屋の中が高温・高湿度になる心配もなく、快適にサウナを楽しむことができます。
また、自宅の敷地に十分なスペースがある場合は、本格的なサウナ専用の小屋を建てるという選択肢もあります。このような小屋では、サウナをより本格的に楽しむことができ、プライベートな空間でリラックスすることができます。
サウナボックス
家庭用サウナボックスは、1人用のサウナで、布製のボックス内に座って使用します。通常、ジッパーで開閉するタイプで、電気式の遠赤外線パネルやスチーム機器を備えています。これにより、ボックス内の温度が上昇し、熱や蒸気によって発汗を促します。
このタイプのサウナボックスには、頭部や手が外に出せるタイプや、全身が収まるタイプがあります。比較的簡易的なものは1万円台から入手可能であり、一般的な製品は3万円から4万円程度です。
サウナテント
テントサウナは、組み立て式のテント内でストーブを使って行うサウナです。通常、4〜5人が利用できる2m四方ほどのサイズが一般的ですが、1人用のコンパクトなものから、10人以上が入れる大型のものまで、さまざまな大きさが存在します。中には、ストーブの上にサウナストーンを置き、ロウリュ(水を掛けて蒸気を立てること)ができるタイプもあります。
しかし、火を使うため煙が出ることや、ストーブをテント内で使用することで一酸化炭素中毒の危険性があるため、設置場所や使用中の注意が必要です。
価格は、安価なもので5万円から始まり、ストーブやテント、煙突など必要な機器がセットになったものは10万円前後となります。
バレルサウナ
バレルサウナはその名の通り、樽(バレル)の形をしたサウナルームで、サウナの発祥地であるフィンランドでは古くから伝統的なサウナとして知られています。木材を使用したぬくもりのあるデザインが特徴で、通常は4人前後が利用できるサイズです。本体のみの価格はおおよそ100万円からとなっていますが、設置工事費用や別途購入するサウナ用ストーブなどを加えると、総額で300万円程度になることが一般的です。
お部屋でサウナをサウナを行うには
室内に設置できるサウナには、ドームサウナや据え置き型サウナがあります。ドームサウナは、その多くが横になって入るタイプで、エステサロンなどでもよく見かけます。一方、据え置き型サウナは、室内に置く箱型のサウナで、高温に設定することが可能です。これにより、より本格的な自宅サウナを実現することができます。
ドームサウナ
ドームサウナは、室内に設置したベッドやマットの上を覆うように半円筒形のドームを乗せ、その中に横たわる形式のサウナです。このスタイルのサウナでは、横になりながらリラックスしながらサウナを楽しむことができます。電気式で、ドーム内に発せられる遠赤外線によって発汗できます。また、一部のドームサウナは伸縮式になっており、使用しないときはコンパクトに片付けることができます。価格は、簡易的なものであれば5万円程度から入手できますが、一般的なものは20万円以上が主流です。
据え置き型サウナ
据え置き型サウナは、室内に設置する際、小さな四角い部屋のような形状をしています。一人用であれば、典型的なサイズは縦横1メートル、高さ2メートル弱であり、利用人数に応じてサイズが変わることがあります。これらのサウナは、一般的に電気式の遠赤外線ヒーターで温められ、木材が素材として使用されることもあります。内部温度は90℃以上にまで上がることもあるため、かなり本格的なサウナ体験ができます。ただし、高温を楽しむ分、サウナが設置された部屋の温度が上昇することがあるため、設置時には注意が必要です。価格は一人用のもので30万円程度から始まりますが、多機能なものやロウリュウ機能を備えたものは100万円以上することもあります。
自宅のリフォーム・リノベーションでサウナをサウナを行うには
浴室のバスユニットを交換するタイミングは、一般的に設置から約15〜20年とされています。もし自宅のお風呂がそのくらいの年月が経過していたら、思い切って浴室そのものをサウナ付きにリフォームするという方法も検討できます。
リフォーム費用は、新たに設置するユニットバスのグレードや仕様によって異なります。マンションの場合、リフォーム費用は100万円前後から始まり、戸建ての場合は200万円からとなります。ただし、リフォーム内容によっては400万円に至るケースもあります。
自宅でサウナを再現するメリット
自宅にサウナを再現することで得られるメリットは数多くありますが、以下に自宅サウナの特に良い点を4つ挙げてみます。
利便性と快適さ: 自宅サウナを持つことで、外出先のサウナ施設に行く手間や時間を省くことができます。また、自宅なら自分の好きな時間に利用できるため、リラックスや健康増進のために手軽に利用することができます。
プライバシーの確保: 自宅でサウナを楽しむことで、他人との共有や外部からの視線を気にする必要がありません。自分だけのプライベートな空間で、心身をリフレッシュさせることができます。
カスタマイズ可能な環境: 自宅サウナなら、温度や湿度、香りなど、自分の好みや体調に合わせて環境を調整することができます。また、音楽を流したり、アロマを使ったりすることで、よりリラックスした雰囲気を作ることもできます。
家族や友人との共有: 自宅サウナを持つことで、家族や友人と一緒にサウナを楽しむことができます。リラックスした雰囲気の中で、コミュニケーションを深めることができるほか、健康意識を共有する機会ともなります。
自宅でサウナを再現するデメリット
自宅でサウナを再現するメリットは大きい反面、デメリットも存在します。以下に、自宅サウナのデメリットとして挙げられる主な4つの点をご紹介します。
高額な初期費用: 自宅サウナ用の機器や設備は、多くの場合高価です。簡易的なサウナボックスでも数万円以上かかる場合があり、本格的なサウナの導入や浴室のリフォームには数十万円から数百万円の費用が必要になることがあります。
高い光熱費: サウナの運転には電気やガスが必要であり、頻繁に使用すると光熱費が高額になる可能性があります。特に電気サウナは高出力であるため、使用時の電力消費が大きく、光熱費が増加することが考えられます。
スペースの確保が必要: 自宅サウナを設置するには、ある程度のスペースが必要です。コンパクトなサウナでも専用のスペースを確保する必要があり、設置や収納スペースの確保に工夫が必要です。また、据え置き型のサウナを導入する場合は、十分なスペースが必要になります。
掃除やメンテナンスが必要: サウナは高温・高湿度の環境で使用されるため、定期的な清掃やメンテナンスが欠かせません。特にカビの発生を防ぐためには、使用後の換気や清掃が必要です。外部の施設と異なり、自宅サウナでは自分で掃除やメンテナンスを行う必要があります。
工夫次第で自宅でもサウナを再現して整えられる!
手軽で簡単、そしてお財布にもやさしいアイデアから、本格的なサウナの導入やリフォームをする大がかりな方法まで、さまざまな自宅サウナの作り方をご紹介しました。誰にも気兼ねなく自分専用のサウナでリフレッシュする快適さは、病みつきになること間違いありません。ただし、自分だけで楽しむサウナだからこそ、水分補給や体調の見極めにはより一層注意が必要です。無理をせず、安全に自宅サウナを満喫しましょう!