2012年02月14日
私が甲殻類を好きな理由
2歳のとき、赤い魚の目玉が好物だった。
目玉の中に固い透明なものがあって、それをコリコリして食べるのが好きだった。
私のぶんを食べてしまうと、家族の魚の目玉をねだったものだ。
考えてみれば私が甲殻類を好きになった原点だったかもしれない。
小学2,3年の頃、母に頼まれてよく魚を買いに行った。
その頃、私の近所には魚屋と酒屋しかなかった。
「サバ、一本ください。煮て食べるの」
魚をどうやって食べるか、母から言いつけられていた。
そうすると、魚屋さんは煮込み用に魚をさばいてくれた。
初めて冷凍海老フライを食べたときはショックだった。
海老らしいものがなく、加工したすり身のようなものが入っていた。
どこに海老が入っているのか、母に訊いたことがある。
そんなものよと母は平然と答えた。
梅干の種に何が入っているのか気になった。
「何が入っているの?食べられる?」
「食べちゃだめよ。おなか壊すから。天神様が入っているし」
「えーっ!てんじんさまってなに?」
ただ母は笑うだけで教えてくれなかった。
ときどき思い出しては天神様ってなんだろうと考える。
そして、とうとう好奇心に負けて、梅干の種を割った。
中には小さな身のようなものがあった。
これが天神様なんだろうと思った。
結婚して実家を離れてから魚を食べることが少なくなった。
スーパーで鰹の切り身を買って食べても味が違う。
生臭いのだ。
実家の魚屋さんのように新鮮じゃないのかもしれない。
それから私はますます甲殻類が好きになった。
固い殻の中から、いつか本物の天神様が現れるんじゃないかと思っている。
目玉の中に固い透明なものがあって、それをコリコリして食べるのが好きだった。
私のぶんを食べてしまうと、家族の魚の目玉をねだったものだ。
考えてみれば私が甲殻類を好きになった原点だったかもしれない。
小学2,3年の頃、母に頼まれてよく魚を買いに行った。
その頃、私の近所には魚屋と酒屋しかなかった。
「サバ、一本ください。煮て食べるの」
魚をどうやって食べるか、母から言いつけられていた。
そうすると、魚屋さんは煮込み用に魚をさばいてくれた。
初めて冷凍海老フライを食べたときはショックだった。
海老らしいものがなく、加工したすり身のようなものが入っていた。
どこに海老が入っているのか、母に訊いたことがある。
そんなものよと母は平然と答えた。
梅干の種に何が入っているのか気になった。
「何が入っているの?食べられる?」
「食べちゃだめよ。おなか壊すから。天神様が入っているし」
「えーっ!てんじんさまってなに?」
ただ母は笑うだけで教えてくれなかった。
ときどき思い出しては天神様ってなんだろうと考える。
そして、とうとう好奇心に負けて、梅干の種を割った。
中には小さな身のようなものがあった。
これが天神様なんだろうと思った。
結婚して実家を離れてから魚を食べることが少なくなった。
スーパーで鰹の切り身を買って食べても味が違う。
生臭いのだ。
実家の魚屋さんのように新鮮じゃないのかもしれない。
それから私はますます甲殻類が好きになった。
固い殻の中から、いつか本物の天神様が現れるんじゃないかと思っている。
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