増えてきている過敏性大腸症候群は、
ストレス性下痢とも呼ばれています。
精神的なストレスによって、自律神経の調整が
うまくいかなくなり、大腸と直腸の間にある
S状結腸の収縮機能が低下します。
通常、大腸では水分を吸収して適度な硬さの
便にしているのですが、S状結腸の収縮が低下すると、
まだ水分の多いままで便が通過して下痢になるのです。
下痢になると腸内の善玉菌も悪玉菌も排出されます。
しかし、悪玉菌は増殖しやすいので
腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。
悪玉菌は有害物質を多く作り出すために、
再び下痢を起こすことになります。
過敏性大腸症候群は、下痢だけでなく、ストレスにより
自律神経の調整が乱れることで、逆にS状結腸が収縮して
便秘になることもあります。
便秘になると悪玉菌が増殖し、作り出された有害物質で
大腸が刺激される期間が長くなり、便秘のあとに下痢が
起こることになります。
下痢によって腸内細菌のバランスが崩れることで、
便秘になり、また下痢になるといったように
便秘と下痢を繰り返すようになる人が多いのも、
この過敏性大腸症候群の特徴です。
便秘と下痢では、食事の内容が異なります。
過敏性大腸症候群では、そのときの状態によって
食事を切り換える必要がありますので
専門医の治療と栄養士による食事指導も
必要になってきます。
もし、便秘や下痢が長く続くようなら、
早めに病院で診断を受けることをおすすめします。
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