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2019年06月14日

辞書を引く。

PCだのスマホを使用するようになってから、辞書を引かなくなった。

全く引かない訳ではないけれど、頻度は落ちた。

調べたいこと、気になったことがあると、その場でスマホ検索してしまう。

便利だ。


こちらも減ったことだけれど、手紙も殆ど書かなくなった。

何かを送る時に、それに添えてメッセージを付けてというくらいの、便箋に1〜2枚の

手紙を書くくらいだ。


いつも、単語は変換すれば最適な文字が出てくるので、手書きの時の方が考えてしまう。

「ん?これでよかったかな?」

なんてペンが止まってしまい、その時だけ「岩波国語辞典」なんて学生の時使っていたもの

を引っ張り出す。


私は、結構机に向かってする作業はする方だと思う。

イラストを描いたり、塗ったり、時々のメッセージを書いたり、家計簿に関することだったりと。


だから、机の周りは辞書や、文房具や、絵画の道具だったりと揃ってはいる。

だから、椅子に座ればすぐに何でも始められる環境にしてある。


机といっても、子供が使っていた学習机のお下がりを大事に使っている。

鍵のかかる引き出しのついていたのを選んで残したのだ。

だから収納も十分で、今ではなくてはならない。

だから辞書も、ある程度選んで残した。


それでも、今はスマホ優先になる。


そんなこの頃、

「そうだ、広辞苑を引いてみよう!」

と思いついた。


PCやスマホを使う前に、

「広辞苑の一冊くらい揃えておこう!」

と、古本屋さんで買った、新しくはないもので、もう十年以上も前のことだ。

ずっとオブジェ化していたけれど、捨てるつもりはなかった。

DSC_0955.JPG


何故引きたかったか。

手元にスマホがなかったけれど、すぐに読みが正しいか知りたかったのだ。

「朝三暮四(ちょうさんぼし)」


開いてみると真新しいページにみつかった。

正しかった。

詳しい事は省いて、「結果的に利害に差はないこと」の意味だ。


どうと言うこと程の事ではないけれど、何か気分が新鮮だったのだ。

「ああ、昔?はこうしてよく辞書を引いていたな〜、辞書ボロボロになっていたもん」。

それでも使い勝手に慣れてくるとボロボロで綴じていた糸が解れていてもページを

挟んだままでそればっかり使っていたものだった。

愛着もあった。

一番使い込んだ辞書には姉と私の名前を、閉じた時の見開きの厚みに書いて二人で使って

いた位、当時は高価だったのかもしれない。


そんなアナログっぽい作業を久し振りにしてみると、辞書の重さと、見つかった熟語

に懐かしさがいっぱいになって、ページを捲っていく作業もいいものだと感じた。


あの頃に比べると、本当にいろんなもののデジタル化が進んで、画面タッチとマウスの

クリックで何でも現れるようになった。


デジタルネイティブの世代ではない、アナログ時代も知っている私はある意味贅沢かもしれない。
















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