2021年06月28日
糸こんにゃく 復刻版
《目次》
すき焼きや肉じゃがに欠かせない、しらたきと糸こんにゃく。低カロリーで味にくせがなく、ダイエット用に麺や春雨の置きかえ食材としても人気です。リーズナブルで手に入れやすい食材であるしらたきと糸こんにゃくについて、詳しくご紹介していきます。
糸こんにゃくの原料は、こんにゃく芋です。大きいものでは、30cmほどにもなります。
成長するのに2〜3年もの長い年月を要しますが、年ごとに一度収穫し、次の春にふたたび植え付けをするなど非常に手間がかかります。そのうえ、こんにゃく芋はとてもデリケートで、強すぎる日照りや強風、水不足、低温にも弱いなど、栽培は困難な作物です。
昔は、生のこんにゃく芋をすりおろして作っていましたが、江戸時代以降はこんにゃく芋を粉状にしてから加工する方法が主流となっています。
薄く切ったこんにゃく芋をよく乾燥させ、精粉(せいこ)と呼ばれる粉にする。
精粉(せいこ)に50〜70度の湯を少しずつ混ぜていき、さらに石灰水を加えて、のり状にする。
のり状になったこんにゃくを、細い穴を通して糸のような細い状態にして湯の中に落とし、ゆで固める。
3で出来たしらたきや糸こんにゃくを水にさらして完成。
2の工程で加えられる石灰水。これは、こんにゃく芋の毒消しのために使われます。
こんにゃく芋にはシュウ酸カルシウムという強い毒が含まれ、もし誤って口にいれてしまったら粘膜を刺激し、激痛を伴うそうです。石灰水にはこんにゃくを固める作用もあるため、しらたきや糸こんにゃくを作るには、こんにゃく芋と同じくらいなくてはならない存在です。
東日本では白色、西日本では黒色のこんにゃくが一般的です。
精粉(せいこ)から作ったこんにゃくは、白色をしています。
昔ながらの製法で作ったこんにゃくは、生のこんにゃく芋を皮ごとすりおろして使用するため、皮の色やアクによって黒色になります。
今では精粉(せいこ)から作るこんにゃくがほとんどですが、西日本では白色より黒色のこんにゃくが好まれたため、海藻の粉末をいれて黒く色づけをしているのです。
こんにゃく自体は平安時代から食べられていた記録があるそうですが、糸こんにゃくがはじめて製造されたのは、江戸時代になってからです。
関西で生まれたものが糸こんにゃくです。当時は、それぞれの製造工程も違っていました。
関東のしらたきは、固まる前のこんにゃくを筒に入れて、ところてんのように穴から押し出し、湯でゆで固めて作りました。このとき、穴から糸のようなこんにゃくが湯の中に押し出されていく様子が、白い滝のように見えたことから、しらたきと呼ばれるようになったといわれています。
一方、関西の糸こんにゃくは、固まった板状のこんにゃくを糸状に細く切って作られたものでした。
現在では関西でも、関東と同じように固まる前のこんにゃくを穴からとおして細くし、製造をしています。
それぞれの違った呼び名が残っているだけで、糸こんにゃくも明確な定義といったものはないようです。
「お腹の砂おろし」という、ことわざを耳にしたことはありませんか。「砂」とは腸の食べかすなどの老廃物をさします。こんにゃくを食べてお腹のなかをすっきりきれいにしようという意味です。
糸こんにゃくには、本当にそんな効能があるのでしょうか。
こんにゃくは97%が水分でできています。ほとんど全部に近いですね。そうなると栄養は少ないように感じますが、そんなことはありません。
しらたきや糸こんにゃくは、豊富なカルシウムを含んでいます。しかもこんにゃくのカルシウムは、小魚や牛乳から接種するのに比べて、胃酸に溶けやすく身体に吸収されやすいものなのだそう。カルシウムは骨粗しょう症の予防にも大切な栄養素といわれます。積極的に摂取していきたいですね。
なんといっても、糸こんにゃくは食物繊維が豊富な食べものです。
食物繊維には、水溶性と不溶性の二種類があります。こんにゃくの食物繊維は不溶性のものです。これは水を吸収してふくらみ、消化されずに大腸にたどりついて腸を刺激し排便を促してくれます。また老廃物を一緒にかき出してくれるはたらきもしてくれるそうです。
ただ、食物繊維は消化しにくいため、毎食こんにゃくだけを大量に食べるような過剰摂取は腹痛をおこしたり、最悪の場合は腸閉塞をひきおこす原因ともなりますので注意も必要です。
糸こんにゃくの効能として、多く知られているところでは肥満防止になります。
まずはカロリーがゼロに近い低カロリー食材であるためです。ほかの食材と組み合わせて取ることで、食事全体のカロリーをおさえることができます。また、スルスルと食べやすい糸こんにゃくですが、ある程度の弾力があり、噛むことで満腹感を高めてくれます。
糖質もゼロであることから、人気の糖質制限ダイエットにもぜひ取り入れたい食材です。
こんにゃくにはブドウ糖が含まれていないため、食べても血糖値の上昇をおさえやすくなります。食事をした際の血糖値の上昇がゆるやかなほど、肥満にはつながりにくくなるといわれているのです。
しらたきと糸こんにゃくは、ラーメンやうどんなどの麺に似た形状から、さまざまなアイディア料理に活用できます。具体的にはどんな魅力があるでしょうか。
ダイエット食材といわれて、まっさきにこんにゃくを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
小麦から作られた麺は炭水化物のため糖質も高く、また高カロリーになりがちです。ダイエット中は避けておきたい食事ですが、わかってはいても無性に食べたくなるときがあります。
そんなときは無理に我慢する必要はありません。糸こんにゃくを麺の代用として使ってみましょう。コツは麺をまったく使わないのではなく、半分を糸こんにゃくに置き換えること。「麺を食べた」という満足感を得られつつ、カロリーを抑えられるのでおすすめ。
意外に糖質やカロリーが高めの春雨にも置換えやすいです。
加熱しすぎても煮崩れたり固くなったりしない、糸こんにゃく。素材自体に味がないため、どんな味付の料理にも合わせやすいのがポイント。
家族全員で食べるにはメインの食材がちょっと足りないな、といったときに、ぜひこんにゃくをプラスしてみましょう。炒めものでも、煮ものでも、たちまちボリュームUPさせることができます。
料理によっては、糸こんにゃくは長いままではなく、数cmの長さに切って使用します。ひき肉料理などには、細かく刻んで混ぜ込むと馴染みやすく、カロリーも抑えられます。
糸こんにゃくは白と黒の色の違いだけでなく、太さも2〜8mmくらいとさまざまです。板こんにゃくなどと比べて調味料の味がからみやすく、調理も短時間で済みます。
結びこんにゃくは、コンビニのおでんでも使われています。糸こんにゃくを一口大に結んであるため、汁物のなかでバラバラにならず、箸でつかみやすく食べやすいところが人気です。最近は、はじめから結ばれて売られている商品も多く見かけるようになりました。味が絡みやすく、また盛り付けもしやすいため、煮物にもおすすめです。
開封前の糸こんにゃくは、常温で長期保存ができます。直射日光の当たらない涼しい場所に保管すれば、製造日から1〜3ヶ月程度も持ちます。正確な保存期間は袋に記載された日にちを確認しましょう。
一度で使い切れなそうな場合は、あらかじめ袋に入った液体を捨てずに保存容器に取っておきます。この液体はアルカリ水で殺菌作用があるため、残った糸こんにゃくを入れておけば長持ちします。
うっかり袋の水を捨ててしまったときは、水道水につけて保存します。まめに水を交換すれば数日は持ちます。ですが、こんにゃくが溶けてきだしたら傷んでいる証拠なので食べないようにします。
糸こんにゃくは冷凍保存も可能です。冷凍をすると、水分が抜けて、固くコリコリとした歯ごたえのある食感となります。ビーフンに近い感じでしょうか。煮物などにすると煮汁がよく染みこみます。油との相性もよく、炒めてもおいしいです。自然解凍か、茹でて解凍したものを調理します。
糸こんにゃくといえば、どんな食べ方が思い浮かびますか? すき焼きなどの和食のイメージが強いかも知れませんね。実は、和洋中どんな料理にも合う万能な食材なのです。
糸こんにゃくには独特の臭いやエグミがあり、これが「アク」です。アクの正体は、製造過程で使用する石灰と、こんにゃく芋に含まれる毒のもとであるシュウ酸カルシウムです。
もちろんそのまま食べることもできますが、アク抜きをすることでぐんとおいしく、食べやすくなるのでぜひ試してみてくださいね。
アク抜きの方法はとても簡単です。少量の塩でもみこんだり、下ゆでをするなどが一般的です。ほんのひと手間でアクと臭みがとれ、食感もぷりぷりとよくなります。
最近でははじめから「アク抜き不要」をうたった、しらたきや糸こんにゃくも販売されています。手間がはぶけるため、時間のないときに便利です。
すき焼きには、糸こんにゃくは欠かせない食材です。
肉と糸こんにゃくは、鍋の中では並べて加熱しないほうがよいとよくいわれます。これは、こんにゃくを作るときに使われる石灰に、肉を固くする成分があるためです。糸こんにゃくは下ゆでをし、さらに肉とは離して煮ることで固くなることを防げるといわれています。
ただ実際は、すき焼きで使う糸こんにゃくに含まれる程度の石灰の量で、誰が食べても「固い」と思うほど肉が固くなるということはないそうです。
あまり気にしなくてもいいのかも知れませんね。
軽く塩をまぶしたしらたきや糸こんにゃくはキッチンペーパーに挟み、まな板の上でめん棒やビール瓶で軽く叩きます。しらたきや糸こんにゃくは叩くことで、内部から余分な水分が流れでます。水分と同時に臭みもとぶので、一石二鳥です。
叩いて下ごしらえをした、しらたきや糸こんにゃくは味が中に染みこむため、汁物や煮物にうってつけです。
しらたきや糸こんにゃくは水分が多いので、和え物など汁気を出したくない料理のときには乾煎りをしてから使います。フライパンにいれ、箸などでかき混ぜながら火をとおします。このとき、油は不要です。はじめはたっぷりと水分が出てきますが、やがて蒸発しチリチリと音がします。水気が完全になくなり、白っぽくなったら乾煎り完了です。身がきゅっとしまって、歯ざわりが増します。調味料と和えても水っぽくなりません。
乾煎りしたしらたきや糸こんにゃくは和え物だけでなく、パスタがわりや炒めものにもぴったりです。
現在では製造方法もほとんど同じであるという糸こんにゃく。どっちがいいということはありません。メーカーによって風味や歯ごたえ、また一袋の量や太さの違いなど、特徴があります。いろいろ試して、ご自分の使いやすいお好みのものを見つけてみてください。
すき焼きや肉じゃがに欠かせない、しらたきと糸こんにゃく。低カロリーで味にくせがなく、ダイエット用に麺や春雨の置きかえ食材としても人気です。リーズナブルで手に入れやすい食材であるしらたきと糸こんにゃくについて、詳しくご紹介していきます。
糸こんにゃくの原料は、こんにゃく芋です。大きいものでは、30cmほどにもなります。
成長するのに2〜3年もの長い年月を要しますが、年ごとに一度収穫し、次の春にふたたび植え付けをするなど非常に手間がかかります。そのうえ、こんにゃく芋はとてもデリケートで、強すぎる日照りや強風、水不足、低温にも弱いなど、栽培は困難な作物です。
昔は、生のこんにゃく芋をすりおろして作っていましたが、江戸時代以降はこんにゃく芋を粉状にしてから加工する方法が主流となっています。
薄く切ったこんにゃく芋をよく乾燥させ、精粉(せいこ)と呼ばれる粉にする。
精粉(せいこ)に50〜70度の湯を少しずつ混ぜていき、さらに石灰水を加えて、のり状にする。
のり状になったこんにゃくを、細い穴を通して糸のような細い状態にして湯の中に落とし、ゆで固める。
3で出来たしらたきや糸こんにゃくを水にさらして完成。
2の工程で加えられる石灰水。これは、こんにゃく芋の毒消しのために使われます。
こんにゃく芋にはシュウ酸カルシウムという強い毒が含まれ、もし誤って口にいれてしまったら粘膜を刺激し、激痛を伴うそうです。石灰水にはこんにゃくを固める作用もあるため、しらたきや糸こんにゃくを作るには、こんにゃく芋と同じくらいなくてはならない存在です。
東日本では白色、西日本では黒色のこんにゃくが一般的です。
精粉(せいこ)から作ったこんにゃくは、白色をしています。
昔ながらの製法で作ったこんにゃくは、生のこんにゃく芋を皮ごとすりおろして使用するため、皮の色やアクによって黒色になります。
今では精粉(せいこ)から作るこんにゃくがほとんどですが、西日本では白色より黒色のこんにゃくが好まれたため、海藻の粉末をいれて黒く色づけをしているのです。
こんにゃく自体は平安時代から食べられていた記録があるそうですが、糸こんにゃくがはじめて製造されたのは、江戸時代になってからです。
関西で生まれたものが糸こんにゃくです。当時は、それぞれの製造工程も違っていました。
関東のしらたきは、固まる前のこんにゃくを筒に入れて、ところてんのように穴から押し出し、湯でゆで固めて作りました。このとき、穴から糸のようなこんにゃくが湯の中に押し出されていく様子が、白い滝のように見えたことから、しらたきと呼ばれるようになったといわれています。
一方、関西の糸こんにゃくは、固まった板状のこんにゃくを糸状に細く切って作られたものでした。
現在では関西でも、関東と同じように固まる前のこんにゃくを穴からとおして細くし、製造をしています。
それぞれの違った呼び名が残っているだけで、糸こんにゃくも明確な定義といったものはないようです。
「お腹の砂おろし」という、ことわざを耳にしたことはありませんか。「砂」とは腸の食べかすなどの老廃物をさします。こんにゃくを食べてお腹のなかをすっきりきれいにしようという意味です。
糸こんにゃくには、本当にそんな効能があるのでしょうか。
こんにゃくは97%が水分でできています。ほとんど全部に近いですね。そうなると栄養は少ないように感じますが、そんなことはありません。
しらたきや糸こんにゃくは、豊富なカルシウムを含んでいます。しかもこんにゃくのカルシウムは、小魚や牛乳から接種するのに比べて、胃酸に溶けやすく身体に吸収されやすいものなのだそう。カルシウムは骨粗しょう症の予防にも大切な栄養素といわれます。積極的に摂取していきたいですね。
なんといっても、糸こんにゃくは食物繊維が豊富な食べものです。
食物繊維には、水溶性と不溶性の二種類があります。こんにゃくの食物繊維は不溶性のものです。これは水を吸収してふくらみ、消化されずに大腸にたどりついて腸を刺激し排便を促してくれます。また老廃物を一緒にかき出してくれるはたらきもしてくれるそうです。
ただ、食物繊維は消化しにくいため、毎食こんにゃくだけを大量に食べるような過剰摂取は腹痛をおこしたり、最悪の場合は腸閉塞をひきおこす原因ともなりますので注意も必要です。
糸こんにゃくの効能として、多く知られているところでは肥満防止になります。
まずはカロリーがゼロに近い低カロリー食材であるためです。ほかの食材と組み合わせて取ることで、食事全体のカロリーをおさえることができます。また、スルスルと食べやすい糸こんにゃくですが、ある程度の弾力があり、噛むことで満腹感を高めてくれます。
糖質もゼロであることから、人気の糖質制限ダイエットにもぜひ取り入れたい食材です。
こんにゃくにはブドウ糖が含まれていないため、食べても血糖値の上昇をおさえやすくなります。食事をした際の血糖値の上昇がゆるやかなほど、肥満にはつながりにくくなるといわれているのです。
しらたきと糸こんにゃくは、ラーメンやうどんなどの麺に似た形状から、さまざまなアイディア料理に活用できます。具体的にはどんな魅力があるでしょうか。
ダイエット食材といわれて、まっさきにこんにゃくを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
小麦から作られた麺は炭水化物のため糖質も高く、また高カロリーになりがちです。ダイエット中は避けておきたい食事ですが、わかってはいても無性に食べたくなるときがあります。
そんなときは無理に我慢する必要はありません。糸こんにゃくを麺の代用として使ってみましょう。コツは麺をまったく使わないのではなく、半分を糸こんにゃくに置き換えること。「麺を食べた」という満足感を得られつつ、カロリーを抑えられるのでおすすめ。
意外に糖質やカロリーが高めの春雨にも置換えやすいです。
加熱しすぎても煮崩れたり固くなったりしない、糸こんにゃく。素材自体に味がないため、どんな味付の料理にも合わせやすいのがポイント。
家族全員で食べるにはメインの食材がちょっと足りないな、といったときに、ぜひこんにゃくをプラスしてみましょう。炒めものでも、煮ものでも、たちまちボリュームUPさせることができます。
料理によっては、糸こんにゃくは長いままではなく、数cmの長さに切って使用します。ひき肉料理などには、細かく刻んで混ぜ込むと馴染みやすく、カロリーも抑えられます。
糸こんにゃくは白と黒の色の違いだけでなく、太さも2〜8mmくらいとさまざまです。板こんにゃくなどと比べて調味料の味がからみやすく、調理も短時間で済みます。
結びこんにゃくは、コンビニのおでんでも使われています。糸こんにゃくを一口大に結んであるため、汁物のなかでバラバラにならず、箸でつかみやすく食べやすいところが人気です。最近は、はじめから結ばれて売られている商品も多く見かけるようになりました。味が絡みやすく、また盛り付けもしやすいため、煮物にもおすすめです。
開封前の糸こんにゃくは、常温で長期保存ができます。直射日光の当たらない涼しい場所に保管すれば、製造日から1〜3ヶ月程度も持ちます。正確な保存期間は袋に記載された日にちを確認しましょう。
一度で使い切れなそうな場合は、あらかじめ袋に入った液体を捨てずに保存容器に取っておきます。この液体はアルカリ水で殺菌作用があるため、残った糸こんにゃくを入れておけば長持ちします。
うっかり袋の水を捨ててしまったときは、水道水につけて保存します。まめに水を交換すれば数日は持ちます。ですが、こんにゃくが溶けてきだしたら傷んでいる証拠なので食べないようにします。
糸こんにゃくは冷凍保存も可能です。冷凍をすると、水分が抜けて、固くコリコリとした歯ごたえのある食感となります。ビーフンに近い感じでしょうか。煮物などにすると煮汁がよく染みこみます。油との相性もよく、炒めてもおいしいです。自然解凍か、茹でて解凍したものを調理します。
糸こんにゃくといえば、どんな食べ方が思い浮かびますか? すき焼きなどの和食のイメージが強いかも知れませんね。実は、和洋中どんな料理にも合う万能な食材なのです。
糸こんにゃくには独特の臭いやエグミがあり、これが「アク」です。アクの正体は、製造過程で使用する石灰と、こんにゃく芋に含まれる毒のもとであるシュウ酸カルシウムです。
もちろんそのまま食べることもできますが、アク抜きをすることでぐんとおいしく、食べやすくなるのでぜひ試してみてくださいね。
アク抜きの方法はとても簡単です。少量の塩でもみこんだり、下ゆでをするなどが一般的です。ほんのひと手間でアクと臭みがとれ、食感もぷりぷりとよくなります。
最近でははじめから「アク抜き不要」をうたった、しらたきや糸こんにゃくも販売されています。手間がはぶけるため、時間のないときに便利です。
すき焼きには、糸こんにゃくは欠かせない食材です。
肉と糸こんにゃくは、鍋の中では並べて加熱しないほうがよいとよくいわれます。これは、こんにゃくを作るときに使われる石灰に、肉を固くする成分があるためです。糸こんにゃくは下ゆでをし、さらに肉とは離して煮ることで固くなることを防げるといわれています。
ただ実際は、すき焼きで使う糸こんにゃくに含まれる程度の石灰の量で、誰が食べても「固い」と思うほど肉が固くなるということはないそうです。
あまり気にしなくてもいいのかも知れませんね。
軽く塩をまぶしたしらたきや糸こんにゃくはキッチンペーパーに挟み、まな板の上でめん棒やビール瓶で軽く叩きます。しらたきや糸こんにゃくは叩くことで、内部から余分な水分が流れでます。水分と同時に臭みもとぶので、一石二鳥です。
叩いて下ごしらえをした、しらたきや糸こんにゃくは味が中に染みこむため、汁物や煮物にうってつけです。
しらたきや糸こんにゃくは水分が多いので、和え物など汁気を出したくない料理のときには乾煎りをしてから使います。フライパンにいれ、箸などでかき混ぜながら火をとおします。このとき、油は不要です。はじめはたっぷりと水分が出てきますが、やがて蒸発しチリチリと音がします。水気が完全になくなり、白っぽくなったら乾煎り完了です。身がきゅっとしまって、歯ざわりが増します。調味料と和えても水っぽくなりません。
乾煎りしたしらたきや糸こんにゃくは和え物だけでなく、パスタがわりや炒めものにもぴったりです。
現在では製造方法もほとんど同じであるという糸こんにゃく。どっちがいいということはありません。メーカーによって風味や歯ごたえ、また一袋の量や太さの違いなど、特徴があります。いろいろ試して、ご自分の使いやすいお好みのものを見つけてみてください。
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