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2023年08月04日

デスソースの記憶

甘い物の記事を書いていて、何故か高校生時代の記憶がよぎった。
文化祭中は屋台裏方調理班にいたのだが、たしか二年生のとき、誰かがデスソースを持ってきた。
デスソースの中では大したことない、下から数えて三or四番目の辛さだったはず。
休憩中に取り出したデスソースを、何かのゲームの罰ゲームで使おうと言い出した。
何のゲームだったんだか。
文化祭の空気と作業疲れでハイになっていたのか、好奇心旺盛だったのか。あっさりGOが出た。

ゲームに参加していたのか覚えていない。
ゲームの内容を忘れているということは観戦者だったのだろうか。
ともかく、自分ではない誰かが罰ゲームを受ける敗者に決まった。

デスソース持ち込み人がタコスチップの袋を開く。
取り出した一枚にデスソースがほんの少し、爪楊枝でかろうじて掬った分落とされる。
手渡された凶悪タコスチップを不安そうに口にした彼は、一瞬無言になった後、叫んだ。
第六感が働いていたのか、デスソースが出てくる前、彼は自販機で紙パックのいちごオレを買ってきていた。即座に飲み干した。

「どうだった?」
「辛いとかじゃない。痛い」
「本当? 大げさに言ってない?」
「疑うならお前も食ってみればいい」

そう言って彼は二本目を買うべく教室を後にした。
一人減った教室内で、興味津々の面々にデスソース付与タコスチップが配られた。
罰ゲームとはなんだったのか。
彼の言葉を疑ったわけではないが、自分も好奇心に負けて受け取った。
口にした全員が、言葉通りだったのだなと理解して喚いた。
デスソースの味は覚えていないけれど、痛ぇ! と叫んだ覚えはある。

そんなこんなで各々飲み物を口にしていると、交換留学か何かで一年間同じクラスにいたインド出身の子が教室を覗きに来た。
状況を説明するとノリノリでデスソースに挑戦してきた。
そうかスパイスで慣れているから我々よりダメージ少ないのか、と皆で見守った。
無言で首を横に振り、そっと自販機の元へ向かっていく背を見送りながら、
デスソースって低レベルでもやばいんだなと改めて思った。