2015年12月18日
「007 スペクター」に見る心の闇とトラウマ② 最終的には愛かなあ。 ここでも敵役が自分に向けられる父親からの愛に固執した！
「007 スペクター」に見る心の闇とトラウマ②
最終的には愛かなあ。
ここでも敵役が自分に向けられる父親からの愛に固執した！
前回は、「スカイフォール」について書きました。
今公開中のシリーズ24作「007 スペクター」の映画を劇場で見てきました。
大まかなあらすじは、
MI6本部が爆破され、「Ｍ」も殉職し、
すでに諜報部員の00部門は時代遅れのものとして、
廃止が決まる中、ボンドは亡き「Ｍ」のビデオの遺言を元に、
メキシコシティに、ある男の抹殺に赴く
男から奪ったスペクターのマークの入った指輪を頼りに、
闇の組織「スペクター」を迫っていく。
二人のボンドガールを、モニカ・ベルッチと
レア・セドゥという濃淡対照的な女優が演じています。
スペクターのボスに「イングロリアスバスターズ」でオスカーに輝いた、
クリストフ・ヴァルツが演じています。
観た感想としては、
前作「スカイフォール」が傑作だったので
その次に好きな作品となりました。
今回、「Ｑ」の登場シーンが増えました。
ガジェット付きの最新ボンドカーも登場しました。
すごい装置が付いてます。
映画を見てくださいね。
アストンマーチンDB10かっこいいですね。
前作に引き続き、
MI6に対して風当たりが強く諜報部員は不要ではという風潮です。
今回は、前作と違いボンドの動きも、加齢により能力が足りないとかは一切ありません。
原点回帰ですね。
「スペクター」という敵は１作目に遡ります。
ショーン・コネリーがボンドを演じた第一作「007 ドクター・ノオ」で登場します。
悪の秘密組織「スペクター」が、敵として登場しました。
謎の東洋人ドクター・ノオは、ボンドに、
「我々は東側でも西側でもない。私の組織は、対敵情報活動・テロ・復讐・強要のための特別機関、
頭文字を取って、S.P.E.C.T.R.Eだ。我々の目的は世界の完全なコントロール…
いや、もっと大きなものを手中に収めることなのだ」というのが「スペクター」の始まりです。
それから「スペクター」との戦いは始まり、
途中権利関係から登場しなくなりました。
本シリーズからスペクターの影が消えて30年以上経った、
今やっと権利関係がクリアーし登場です。
今回、MI6のエージェントであるマネーペニーが、
「あなたには誰にも言えない秘密がある」とボンドに言い、
幼少期のボンドが謎の人物と写る古ぼけた写真が出てきて、
その写真の中に、自分と父と死んだ筈の義理の兄弟の姿を発見しました。
また、「カジノ・ロワイヤル」でボンドに足を撃たれていたホワイトがボンドに、
「お前は嵐の中を舞う凧のようなものだ」と言う。
ここからはネタバレが含まれます。
読みたくない方は飛ばしてください。
今回トラウマとしたのは、
スペクターの親玉が実の父親が、
孤児だった養子のジェームズ･ボンドばかりを可愛がり、
実の息子である自分をかわいがらなかったことに怒り、嫉妬し、
雪崩事故と見せかけて実の父親を殺害したと語ります。
実の親を、孤児だった養子のボンドに取られたことで、
クリストフ・ヴァルツは一生恨んで生きてきました。
そのために、ボンドの周りの人たちを殺害してきました。
嫉妬や恨みは長い間持続していきます。
怖いですね。
愛の欠乏のために、憎しみを持ち、
自分の愛する父親でさえ殺してしまいます。
そして、父親がかわいがる孤児のボンドを恨み
長い期間をかけ苦しめます。
インナーチャイルドを癒すセッションをしないとずっと引きずりますね。
昔の傷ついた感情が水面下の氷山の様に潜在意識に潜みます。
今の自分たちの考え方や行動はそれに影響を与えています。
でもそれは本人には分かりません。
映画はとても面白かったです。
ラストは愛に生きるという感じです。
あとは劇場に足をお運びください。
是非皆さまも
１．カジノ・ロワイヤル
２．慰めの報酬
３．スカイフォール
４．スペクター
の順で見て頂くことをオススメします。
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