2019年06月17日
銃規制を扱う社会派映画『女神の見えざる手』、米世論を二分したらつ腕女性ロビイスト!
ジェシカ・チャステインといえば有名な『ゼロ・ダーク・サーティ』ですが、以降も主演する話題作が続いています。
『ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命〜』(The Zookeeper's Wife)、『モリーズ・ゲーム』(Molly's Game)はいずれも2017年。
2019年の『X-MEN: ダーク・フェニックス』(X-Men: Dark Phoenix)は主演ではありませんが、珍しい悪役で存在感を見せています。
いずれも共通点は「強い女性」。今作もまた、「ミス・スローン」(原題:Miss Sloane)というしたたかなロビイストとして登場します。
あらすじ・物語の背景
ロビイストとは、特定の団体や個人のために議員などの政策決定者に働きかけ、時にメディアと世論を動かし、雇い主に利益をもたらす専門家のこと。
中でもミス・スローンは、請け負った以上、勝つことへの執着度は天下一品でした。
彼女の今回のテーマは、米世論を二分する「銃規制」。
常に政治的背景がつきまう中、新たに雇われたロビー会社のシュミット(マーク・ストロング)とタッグを組みます…。
あらすじ・ここが見どころ
(引用:
https://www.facebook.com/misssloaneJP/)
◇切れ味の鋭い頭脳戦!
スローンが立ち向かうのは、銃規制に反対する「銃擁護派」の団体や議員たち。
見どころはなんといっても、彼女の持ち前の必勝精神。切れ味の鋭い頭脳戦で切り崩しにかかります。今が旬のジェシカ・チャステインにはピッタリの役どころ。
雇い主のシュミットや、社員のエズメ・マヌチャリアン(ググ・バサ・ロー)の協力を得つつ闘うのですが、スローンのやり方はちょっと違っていました。
◇奏功する手段を選ばないやり方
彼女のやり方は、勝つためには手段を選ばないこと。
たとえば、盗聴や盗撮などを扱う非公式チームを使ったり、過去の銃乱射事件で被害者だった社員エズメを使って、マスコミ向けキャンペーンの顔にしたりしたのです。
作戦は奏功し、賛成する議員数も増え世論は次第に銃規制を賛成する方向へと動き始めます。
しかし、この映画の醍醐味とさらなる見どころはここから!
そこに銃規制反対派が取った策は、スローンがそれまで行ったさまざまな活動のアラ捜しでした。
◇違法性を問われて公聴会へ
反対派が指摘したのは、スローンの取ったなりふりかまわぬ策の違法性。
結果、スローンは上院倫理規定違反に関する聴聞会にかけられることになってしまいます。
聴聞会で次々と突きつけられる、スローンに不利な証拠書類。
あげくの果てには、なんと彼女の性生活のスキャンダルまで暴露されます。
あの強かったスローンが睡眠障害まで起こし出したのです…。
クライマックスからエンディングへ
(最後のネタバレなし)聴聞会も大詰めに。最後にスローンは発言機会を与えられます。
圧倒的に不利な状況に追い込まれ中で、スローンが行う弁明をしっかり聞いて下さい。
協力者まで敵に回し、また自分自信を犠牲にしてまでも取り組んだ銃規制へのプロセスが公開されるのです。
騒然となる公聴会!本当に「手段を選ばない」とはこういうことだったのかと。
最後のドンデン返しでは、彼女の本当の味方がわかり、さらに驚かされます。
感想とおすすめ度
日本では馴染みの少ないロビー活動と法的な背景のある映画なので、ちょっと難解な点もありますが、この記事で予備知識をもって見るとスッと落ちて来るでは?
いずれにしろ、いつもカッコ良いジェシカ・チャステインが見られます。
ぜひ、期待してご覧になって下さい。
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