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2015年09月04日

胃腸に作用する薬 (3)浣腸薬、駆虫薬



【大阪26−036】
a.注入剤の薬液は冷やしてから使用すると、不快感を生じることが少ない。

b.注入剤の半量等を使用する用法がある場合、残量を再利用すると感染のおそれがあるので使用後は廃棄する。
c.炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

【解説】
a × 温度が低いと不快感がある。
b ○ 
c ○


【四国26−036】
1 浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性が低下し、効果が弱くなるため、連用しないこととされている。

2 グリセリンが配合された浣腸薬は、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときに使用すると、グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)を引き起こすおそれがある。

3 駆虫薬は、腸管内に生息する虫体や虫卵、腸管外に潜伏した幼虫(回虫の場合)に対し、駆虫作用を示す。

4 パモ酸ピルビニウムは、蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示す駆虫薬であり、水に溶けにくいため消化管からの吸収は少ないとされる。

【解説】
1 ○
2 ○
3 × 駆虫薬は成虫にしか効果がない。虫卵や潜伏した幼虫には無効なので1ヶ月おいて再度服用する。
4 ○


【九州・沖縄24−078】
ア 薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬液を押し込むように注入する。

イ 注入するときはゆっくりと押し込み、注入が終わったら放出部をゆっくりと抜き取る。

ウ 薬液を注入した後すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されて効果が十分得られないことから、便意が強まるまでしばらく我慢する。

エ 半量等を使用する用法がある場合、残量は密封して冷所に保存すれば次回も使用できる。

【解説】
ア ○
イ ○
ウ ○
エ × 使用後の挿入部は不衛生。


【九州・沖縄24−076】
回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。

1 サントニン
2 カイニン酸
3 リン酸ピペラジン
4 パモ酸ピルビニウム
5 塩酸ロペラミド

【解説】
2 カイニン酸
回虫駆除といえばサントニンとカイニン酸が有名だが、作用機序まで聞く問題は珍しいかも。
サントニンは回虫の自発運動を抑える。ピペラジンはアセチルコリン伝達を妨げる。ピルビニウムは蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑える。ロペラミドは下痢止め。
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